童話「さるのキモ」のあらすじと結末を全編解説

童話「さるのキモ」

【ネタバレ有り】さるのキモ のあらすじを起承転結で紹介

さるのキモの主要登場人物

猿(さる)
ワニの住んでいる川の対岸に住んでいる猿。

ワニ(わに)
大きな川で夫婦で住んでいる、対岸には猿が住んでいる。

ワニの奥さん(わにのおくさん)
病気になってしまって寝込んでいる。

さるのキモ の簡単なあらすじ

大きな川の中にワニの夫婦が住んでいましたが、奥さんが病気になってしまい彼女が滋養のために食べたいと言った猿の肝をとるために、ワニは猿を言葉巧みに誘い出し逃げられない川の真ん中に連れ出しますが、猿もまた言葉巧みにワニを言いくるめ、猿の肝と偽ってイチジクを渡します。ワニの奥さんはイチジクを食べて元気になり、また夫婦揃って川を元気に泳ぐようになりました。

さるのキモ の起承転結

【起】さるのキモ のあらすじ①

病気になった奥さん

とある大きな川に仲良しのワニの夫婦が住んでいましたが、ある日最愛の奥さんが病気になってしまい、何も食べれなくなってしまいました。

ワニはどうにかして奥さんの病気を治したいと思い、奥さんに何か食べたいものは無いかとたずねると、奥さんは猿の生き肝がとても体にいいのでそれを食べたら病気が治るかもしれないとワニに言いました。

ワニは奥さんの願いを叶える為に、住んでいる川の向こう岸にいる猿を捕まえに行きました。

【承】さるのキモ のあらすじ②

対岸の猿

一方、対岸に住んでいる猿はとてもイタズラ好きでお調子者でした。

今日もまた仲間達にイタズラを仕掛けては怒りを買って追い回されています。

ちょうどその時、猿の生き肝を求めて陸に上がってきたワニが居ました。

ワニは木が登れないのでどうやって猿を捕まえようかと考えていると、仲間から逃げてきた猿を見つけます。

ワニは向こう岸に猿を渡してあげようと言葉巧みに誘い出し、猿もまた急いでワニの背中に乗って川を渡り始めました。

【転】さるのキモ のあらすじ③

実は……

猿を背に乗せたワニは川の真ん中で止まりました。

そして猿に実は自分の奥さんが病気になってしまった事と、それを治すためには猿の生き肝が必要な事を話しました。

そして今から猿を水底に沈めて奥さんに食べさせると言うと、まだ死にたくない猿は少し考えると落ち着いた口調で、実は肝を持ってきていない。

あれは重いので普段は木に吊るしているのだと、欲しいなら岸へ戻らなければいけないとワニに言いました。

ワニは最初はとても訝しんでいましたが、猿の落ち着き払った様子を見て猿の嘘を信じてしまいました。

【結】さるのキモ のあらすじ④

猿の肝とは

嘘を信じたワニを見て、猿はもう一度岸に戻して欲しいと言いました。

ワニは猿の言う通りに岸に戻ると、彼は大急ぎで背中から飛び降りスルスルと木に登って大きくて立派なイチジクを2つもぎ取るとワニの所へやってきました。

猿の肝など見たことも無いワニはイチジクを肝だとすっかり信じ込んでしまい、猿にお礼を言うと奥さんの所へ帰っていきました。

そして奥さんもまた猿の肝は噂にしか聞いたことが無かったので、イチジクを肝と信じてペロリと食べてしまいました。

すると奥さんの病気はすっかりと良くなったので、ワニの夫婦はまた仲良く暮らせるようになりました。

さるのキモ を読んだ読書感想

タイの昔話です。

とても強いがあまり頭が良くない捕食者に対して、主人公が知恵を駆使して生き残る。

というお話の流れですが、このお話は誰も不幸せな結果にならないという大変珍しくとても優しい気持ちになれるものです。

ワニも騙された立派なイチジクは病気も吹っ飛んでしまうほど美味しかったのだろうと思うと、思わず顔がにやけてしまいます。

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