童話「うばすてやま」のあらすじと結末を全編解説

童話「うばすてやま」

【ネタバレ有り】うばすてやま のあらすじを起承転結で紹介

うばすてやまの主要登場人物

おとのさま()
ワガママ

母親(ははおや)
60歳になる女性。息子のために自分を犠牲にしようとする。

若者(わかもの)
母親の息子。おとのさまの命令とはいえ大事な母親を犠牲には出来ないと思っている。

うばすてやま の簡単なあらすじ

わがままなおとのさまはお年寄りが嫌いなせいで、国中の村人に60歳を過ぎた年寄りは山に捨てるようにと命じる。母親は捨てるように言うが、息子は出来ずに納屋に隠す。おとのさまは若い村人にいくつかの難題を出すが、母親の知恵で切り抜けていく。おとのさまは若者を褒めるが、正直に母親に教わったと話し、感心したおとのさまは心を入れ替えて老人を大事にするようになった。

うばすてやま の起承転結

【起】うばすてやま のあらすじ①

あり得ない命令

昔、わがままなおとのさまがいました。

おとのさまは老人をいたく嫌がっており、国中に60歳を過ぎる老人は山に捨て置きにするように命令しました。

従わない家は皆殺しにすると命令されたため、数々の家が殺されていきました。

それを見ていた母親は息子である若者に自分を山に捨てるように言う。

若者はそんなことは出来ないと言うが、近所の人たちは皆山に捨てられたことを引き合いに出して無理矢理捨てるように言う。

仕方なく、若者は母親を背負って山まで来たがどうしても捨てられずに家の納屋に隠す。

【承】うばすてやま のあらすじ②

母親の知恵

母親を納屋に隠して数日後、おとのさまから灰の縄を作るように命令された。

だが、自分では完成させることが出来ずに母親に聞いてみると母親は作り方を知っていたようで教わりながら灰の縄を完成させる。

おとのさまは完成を喜び、もう少し難しい問題を若者に出す。

それは1本の棒を出され、どちらが根でどちらが枝かはっきりさせるというものだった。

家に持ち帰って考えてみても分からずに母親に尋ねると、見分け方を若者に教える。

それをおとのさまに言う。

【転】うばすてやま のあらすじ③

さらなる難題

2つの難題を解いたことによって、おとのさまは1番難しい問題を若者に提示する。

それは叩かなくても音が出るものを作れというものだった。

これは若者が考える余地もなく、帰ってきてすぐに母親に尋ねる。

すると、その難問すらも母親の知恵で解けてしまい、その結果をおとのさまに提示する。

するとおとのさまは、ひとりで難問3問も解いてしまったのかと驚く様子を見せた。

その反応や表情を見た若者は本当の事実をおとのさまに伝える。

【結】うばすてやま のあらすじ④

真の価値

若者は、問題を解いたのは自分ではなく母親であること、山に捨てる命令が出ていたのにも関わらず捨てることが出来なかったことを正直に話す。

そして最後に、年寄りは身体が弱くなってしまっても若い者よりも物知りであると、はっきり言った。

おとのさまは若者の言葉にハッとさせられ、今までの行動や価値観が間違っていた事を自覚し、自分が間違っていたと謝罪する。

もう山に老人は捨てないとも約束し、それ以降は老人を大切にするいい国になった。

うばすてやま を読んだ読書感想

このお仕事をするにあたって、初めて読んだ作品でしたので新鮮な気持ちで読むことが出来ました。

今の世の中では老害などと言われることが多いお年寄りですが、このお話のように優しい老人が存在していることも間違いではありません。

物語のように、いざ問題に直面したときも助けてくれるのは、母親のような心優しい老人であることもあるのです。

それを感じられるお話だと思いました。

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