童話「ネズの木の話」のあらすじと結末を全編解説

ネズの木の話

【ネタバレ有り】ネズの木の話 のあらすじを起承転結で紹介

みにくいアヒルの子の主要登場人物

兄(あに)
このお話の主人公で前妻の子。継母にいじめられており殺害されてしまう。継母との子である妹のマルレーネとは仲がいい。

妹(いもうと)
継母との子であり妹。とても心優しい子で兄とはとても仲が良い。

継母(ままはは)
後妻、マルレーネの母。前妻の子である兄を疎ましく思っており彼を殺害する。

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ネズの木の話 の簡単なあらすじ

前妻の子である兄は継母に殺されてしまいましたが、妹の優しさのおかげで鳥として復活し、見事継母に復讐を遂げて再び人間に戻るお話です。

ネズの木の話 の起承転結

【起】ネズの木の話 のあらすじ①

ネズの木

あるところに子供のできない夫婦がいました。

夫婦の家の庭には立派なネズの木が生えておりました。

ある日妻がネズの木になった実を食べたいといい、夫に取ってもらい食べました。

するとたちまち妻に子供が出来て、出産の日を迎えました。

妻は可愛らしい男の子を産みましたが、元々体が弱かったためそのまま天国へと旅立ってしまいました。

遺された夫は深く悲しんで、妻をあのネズの木の根元に埋めて、息子と2人で仲良く暮らしていました。

【承】ネズの木の話 のあらすじ②

継母と妹

何年か経ち、兄には新しい母親と妹が出来ました。

兄と妹は母親は違いますがとても仲が良かったのですが、継母は兄の事を疎ましく思っていました。

ある日、兄がリンゴを取ろうと箱の中に頭を突っ込んでいるのを見つけた継母は、兄の殺害を思いつき、思いっきり蓋を閉めて蝶番で兄の首を切ってしまいました。

そして椅子に座らせ首を元の位置に戻し、リンゴを手に置くと妹を呼んで、お兄さんにリンゴを頂戴と言いなさい、貰えなかったら叩いて大丈夫だから。

と言いました。

妹は兄にリンゴを頂戴と言いましたが、死んでいるので話せません。

そこでポンと叩いてみたら首がぽろりと取れてしまいました。

継母はそれを見つけて、お父さんが帰ってくる前にシチューにしてしまおうと言い、兄を煮込んでしまいました。

帰ってきた父親には兄は親戚の家に言ったと継母は嘘をつきシチューを食べました。

妹は泣いて机の下に捨てられた兄の骨を集めてネズの木の下に埋めました。

【転】ネズの木の話 のあらすじ③

金の鎖、赤い靴、そして石臼

その晩、ネズの木に埋められた兄は一羽の美しい小鳥に生まれ変わりました。

兄はその翼で町まで飛んで鍛冶屋の前で美しい声で歌いました。

それを聞いた鍛冶屋はもっと歌って欲しいと言うと、兄は金の鎖をくれたら歌うと言いました。

鍛冶屋はその通りにし、兄は再び鍛冶屋の為に歌うと、次は靴屋に飛んでいきました。

靴屋でも同じように歌い、赤い靴を手に入れ。

最後にパン屋の前で同じように歌い、粉を挽く石臼を手に入れると、兄は自分の家のネズの木まで戻っていきました。

【結】ネズの木の話 のあらすじ④

復讐を遂げて

庭のネズの木に止まった兄は、美しい声で歌いました。

するとそれに気づいた父親が美しい小鳥に気付いて継母と外まで見に行こうと言いますが、継母は小鳥が怖いと外に出たがりませんでした。

なので先に父親が外に出ますと、兄は歌いながら父親に金の鎖をあげました。

次に出てきたのは妹でした。

兄は妹にも同じように歌いながら赤い靴を彼女にあげました。

父親と妹が良いものを貰っているのを見た継母は、自分も何かを貰えるかもしれないと外に出ました。

兄はそれを見計らい、継母の上に石臼を落としぺちゃんこに潰してしまいました。

見事復讐を遂げた兄の体に光が集まり、人間の姿に戻ることができました。

こうして悪い継母が居なくなった家で、兄と妹と父親は末永く幸せに暮らしました。

ネズの木の話 を読んだ読書感想

グリム童話の中に収録されているネズの木(びゃくしんの木)の話という物語です。

蝶番で首を切断する。

兄でシチューを作って食べる。

石臼で継母を圧死させる。

など、子供に聞かせる童話にしてはとても残酷で恐ろしい表現がありますが、最後には悪は倒され善は報われるといった勧善懲悪ものとしてとても完成度の高いお話です。

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