童話「ラプンツェル」のあらすじと結末を全編解説

童話「ラプンツェル」

【ネタバレ有り】ラプンツェル のあらすじを起承転結で紹介

よだかの星の主要登場人物

ラプンツェル(らぷんつぇる)
主人公。塔に閉じ込められた素晴らしく長く美しい金髪を持つ美女。生まれてすぐに妖精に連れ去られて育てられた。

妖精(ようせい)
豊かな庭の主。ラプンツェルの父親に庭から好きなだけ「ラプンツェル(サラダ菜の一種)」取っていく代わりに、赤子をもらう約束をする。赤子が生まれるとラプンツェルと名付けて連れ去り、後に塔に閉じ込めてしまう。

母親(ははおや)
ラプンツェルの母。妊娠中に妖精の庭に生えている「ラプンツェル」が死ぬほど食べたくて仕方なくなり痩せこけてしまう。

父親(ちちおや)
妊娠中にひどく痩せこけてしまった妻のために、妖精の庭から「ラプンツェル」を盗んで妻に食べさせたせいで妖精に赤子を渡す約束をさせられてしまう。

王子(おうじ)
森でラプンツェルの姿と歌声に一目惚れをする。

ラプンツェル の簡単なあらすじ

妖精に連れ去られ塔に閉じ込められたラプンツェル。彼女は妖精が訪れる度に長く美しい金髪をロープ代わりに垂らして妖精を塔の中へ引き上げます。ある日彼女の歌声と姿に一目ぼれをした王子が塔を訪れました。

ラプンツェル の起承転結

【起】ラプンツェル のあらすじ①

妖精と約束

子供が生まれて来るのを待っている夫婦がありました。

ある日妻は家の窓から見える庭に生えている「ラプンツェル(サラダ菜の一種)」が食べたくて仕方なくなってしまいます。

ですが妖精の庭から盗みを働くわけにもいかず、我慢しているうちにすっかり痩せこけてしまいます。

そんな妻を救うために夫は妖精の庭からラプンツェルを盗んできます。

妻は大喜びでサラダを作りがつがつと食べますが、前以上にラプンツェルを死ぬほど食べたくなってしまいます。

夫は再び妖精の庭にラプンツェルを盗みに入るも、今度はカンカンに怒った妖精に捕まってしまいます。

夫は謝りながらもラプンツェルを食べさせなければ妊娠中の妻が危ういのだと懇願します。

妖精は好きなだけラプンツェルを庭から持っていくことを許す代わりに、生まれてくる子を寄越す約束を夫にさせてしまいます。

そして約束通り妖精は生まれて間もない子供にラプンツェルと名付け、連れ去ってしまいました。

【承】ラプンツェル のあらすじ②

塔とラプンツェル

連れ去られたラプンツェルは、太陽の下で一番美しい子供に育ちますが、12歳になると妖精に高い塔に閉じ込められてしまいました。

幸か不幸か、彼女は金を紡いだような素晴らしく美しい長い髪をしていました。

妖精はそれをロープ代わりにし、ラプンツェルを閉じ込めている高い塔に出入りをしていました。

ある日王子が森の中でラプンツェルの歌声と姿に一目惚れをしてしまいます。

ですが梯子も入り口もない塔を前に、王子はなすすべもなく落胆する日々を過ごしていました。

が、ある時偶然、妖精が塔の上のラプンツェルに声をかけ、髪を垂らさせて出入りしているのを目にします。

王子はその呼びかけを真似て上手いこと塔の中へと引き上げてもらうことに成功しました。

ラプンツェルは引き上げたのが妖精ではなく王子だったことに驚くも、一目で彼を気に入り毎日でも来てくれるように言います。

それから二人は妖精にばれることなく、日々を楽しく過ごしていました。

【転】ラプンツェル のあらすじ③

妖精の怒りと追放

ある日ラプンツェルが妖精に、洋服がきつくなってきてしまったのだけど、どうしてだろう?と話します。

なんとラプンツェルは王子の子を懐妊していたのです。

これに妖精は大いに怒り、ラプンツェルの髪をグルグルと手に巻き取り、鋏でバッサリと切り落としてしまいます。

そればかりか塔から追い出し、荒れ野へと追放してしまいました。

ラプンツェルはそこでひどく惨めな暮らしをすることになりますが、男女の双子を産み落とします。

【結】ラプンツェル のあらすじ④

涙の再会

一方王子はというと、いつものように塔に通いラプンツェルに髪を垂らしてくれるように呼びかけ、髪に捕まって塔の上へと入ります。

するとそこにはラプンツェルはおらず、カンカンに怒った妖精だけが居ました。

怒り狂った妖精が王子を責めながらラプンツェルはもういない、というと、王子は絶望し塔から身を投げてしまいます。

王子は一命をとりとめたものの失明し、そのまま森の中を彷徨い歩き、泣き暮らすこととなりました。

惨めにさ迷い歩くこと数年、王子はラプンツェルと子供たちが惨めな暮らしをしている荒れ野にやってきました。

王子はラプンツェルの声にどこか聞き覚えのある様に感じ、またラプンツェルは王子が誰であるかがすぐさまわかり、王子の首に縋りつきます。

そのとき、偶然にも王子の両の目にラプンツェルの涙が落ち、王子の目が再び見えるようになりました。

ラプンツェル を読んだ読書感想

この話を読むたびに、何のために妖精はラプンツェルを連れ去って塔に閉じ込めたのかよくわからないなぁ、と思ってしまいます。

やはり妖精ですから人間とは価値観や倫理観が違うのでしょうか。

くわえて、結末が王子とラプンツェルの再会で終わっているのこの物語のその先で、彼女たち夫婦親子が幸せな生活を手に入れられていたら良いなぁ……と考えてしまいます。

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