湊かなえ「告白」のあらすじと結末をネタバレ

告白

【ネタバレ有り】告白 のあらすじを起承転結で解説!

著者:湊かなえ 2008年8月に双葉社から出版

告白 の簡単なあらすじ

物語は中学1年生の3学期、学年度末の終業式の日にクラスの担任である森口裕子(もりぐちひろこ)が教師を辞めると発表するところから始まります。

森口が辞める原因は、生徒たちにも分かりきったものでした。
というのも、その年度中に森口の娘である愛美(まなみ)が中学校のプールで溺死するという事故があったからです。
娘を亡くしたショックを思えば、仕事を辞めて塞ぎ込みたくなるのも自然なことだとクラスの生徒たちは思いました。

しかし更に森口が続けて言い放った「娘の死は事故ではなく、殺人である」との発言にクラスの雰囲気は一変します。

森口の話では、愛美の死はクラス内にいる二人の少年による犯行であり、その二人に対してすでに復讐をしたと言うのでした。

さらに二人の少年をA、Bとし、森口は事件の真相を語り始めます。

Aは頭脳明晰で幼少期から電子工学に慣れ親しんでいたため、発明品を競う全国大会で賞を受賞していたこと。

その発明品とは、防犯グッズでファスナーに触ると電流が走る財布であること。

しかし、この発明品が森口に批判されたことにより、森口に対して恨みを抱くようになったこと。

Bはクラスでも平凡で穏やかな人物だと見られているが、実は劣等感の塊で、母親の押し付けてくる理想の自分になれないことを心苦しく思っていること。

そのため、理想の自分に近いAに対しては憧れと劣等感を同時に持ち合わせていたこと。

そして、この二人が協力して娘を殺したこと。

それを知った森口は、とある復讐をしたと語ります。

なんと、エイズ感染者である夫の血を、二人が飲む牛乳に混ぜて出していたというのです。

彼女の衝撃的な告白に、クラスメイトは動揺します。そして事件の犯人であるAとBの二人を激しく軽蔑しいじめに発展していきます。そしてこの告白をきっかけに二人の人生は段々と歪んだものになっていくのでした。

告白 の起承転結

【起】告白 のあらすじ①

告白

中学1年生3学期の終業式の日、とある教室で恐ろしい告白がされていた。

クラス担任の森口は、自分の娘・愛美を学校のプールでの溺死により亡くしていた。

周囲はそれを事故であると思っていたが、森口はそうではないと言う。

この事件は二人の少年、A、Bによって引き起こされたものである、と。

二人の少年は、現状に対して異常なまでに不満を抱えており、それを解消するがために、愛美の殺人を行ったのであった。

あまりにも理不尽な動機に、クラスメイトは二人のことを激しく軽蔑した。

森口はというと、あまりにも理不尽でむごい仕打ちに、二人にすでに復讐したことを告げた。

給食で二人が飲む牛乳に、エイズ感染者である夫の血液を混ぜたというのである。

衝撃の告白をしたあと、森口は中学校を去り、残り少ない命の夫を共に過ごす。

しかし、まだ彼女の復讐は終わっていなかったのである。

【承】告白 のあらすじ②

進級

かつての森口のクラスのメンバーも二年生に進級をしていた。

もちろん少年Aと少年Bも、警察に突き出されることなく同様に進級したのである。

あの衝撃的な森口の告白の後、少年Aは何事もなかったかのように学校に通い、少年Bはクラスメイトからの制裁を恐れて引きこもりの生活を送っていた。

少年Aは、クラスメイトからリンチ紛いの行為を受けるものの変わらず学校に通い続けていたのだ。

少年たちの心と体は傷ついていたもの、森口はさらなる復讐の計画を着々と推し進めていったのであった。

娘を失った悲しみは、そう簡単に癒えるものではなく、ある意味森口の生きがいとなっていくのである。

【転】告白 のあらすじ③

崩壊

少年Bは、一見至って平凡ではあるが幸せな家庭で育ったかのようにみえた。

しかし、彼の母親は自分の理想を家族に押し付けるような人物であり、その行動は至って平凡な彼を苦しめ続けた。

森口は彼の母親の歪んだ愛情を見抜いており、それを利用して少年Bの精神をさらに追い詰めていった。

そして、ある日感情が高じてついには自分の母親を刺し殺してしまう。

少年Bはそのことが原因でさらなる闇に落ちていくのであった。

【結】告白 のあらすじ④

復讐の終わり

少年Aは死を恐れてはいなかった。

彼は幼少期に母親から虐待を受けていたが、その母親の気をひけるのであれば病死すら怖いものではなかったのである。

森口は少年Aのことを調べ上げ、やがて彼の最大の弱点が彼の母親であることに気付く。

そこに目をつけ、彼が自分の母親を殺すように仕向ける。

森口のたくらみに最後まできづけなかった少年Aは、自らの手で母親を殺してしまい、絶望に暮れる。

そんな彼に、森口はこう言い放った。

「これが最大の更生の方法だとは思いませんか?」と。

しかし、彼女が娘を失った悲しみは一生消えることはなかった。

告白 を読んだ読書感想

森口の娘を殺した犯人である、少年二人の心の闇にぞっとしました。

一見二人はふつうの中学生のように見えるのですが、少年二人の心の中にはとんでもなく大きい不満をため込んでいて、それを解消するために幼気な少女を殺めたのです。

全く共感はできませんでしたが、かといって完全に他人事とも思えず、思春期など心が揺れ動いている時期には、ちょっとした刺激で人間なにをするか分からないものなのかもしれないと感じました。

少年Bの母親のような女性は本当にありふれています。

自分の理想を他人に押し付けて、その人そのものを正しく見ようとしない。

私も似たような人間に出会ったことがあるので、そういった母親のせいで少年Bが劣等感をため込んでしまう少し気持ちはわかります。

それにしても、それを実行に移して自分よりも弱いものを攻撃するという心の動きがおそろしかったです。

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告白を読んだ 読者の声

「設定の凄さ、面白さ」

40代
女性

作品冒頭から自分の子供が殺された、犯人はこの中にいる、と告白しているのが面白い。今まで読んできたミステリー作品では殺されるのは誰なのか?犯人は誰なのか?というところが作品の面白さなのに冒頭から殺されたのは誰か、犯人も最後まで秘密にするのではなく読者に教えているのは驚いた。しかも殺したのも殺されたのも子供というのが何より面白さであり凄さだと思います。加害者であったり被害者であったり子供達が何らかに関わっている作品は湊かなえさんの真骨頂ではないかと思います。

「一気に読ませてくれます。」

30代
男性

ネタバレするわけにもいきませんが、内容は文句がありません。
作者の湊かなえさんにとっては出世作となります。
すごい人ですね。
こんなに暗くて残酷なことを考えつき、しかも作品に見事に昇華しているのですから。
読了して、改めて人間って怖い生き物だなと思いました。

「森口悠子の復讐心か見所です。」

20代
男性

テレビで見た映画のコマーシャルが印象的で、読んでみても森口先生役で、テンポよく読めました。かくしょで語る人称が変わり真実が少しずつわかってくるのがおもしろかった、是非とも映画も絶対に見てみようと思う。

「衝撃的なラストです。」

40代
女性

娘を生徒に殺された中学校教師が、復習をするという、ありえなそうなシュチュエーションですが、どうなるかがとても気になるあらすじが、すごくおもしろいところだと思います。登場人物が復讐によっておかしくなっていきます。少しのことでも、タイミングや思い込みで、異常になっていくことってあるだろうな、と思わせてくれる作品でした。最後も期待を裏切らない、衝撃的なラストです。

「復讐をやり遂げたときの、ざまあみろ感を味わえる」

40代
男性

娘を教え子に殺された教師の復讐劇なのですが、ざまあみろ感が素晴らしいです。学生時代に嫌な奴、いたと思いますが、私も爆弾をしかけて、相手をこっぱみじんにしたいです。この小説を読んだら、刑法を改正して、仇討ちが可能にしてもらいたいと思います。

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