童話「蜘蛛の糸」のあらすじと結末を全編解説

童話「蜘蛛の糸」

【ネタバレ有り】蜘蛛の糸 のあらすじを起承転結で紹介

ごんぎつねの主要登場人物

?陀多(かんだた)
本作の主人公。大悪人で、死後地獄に落ちる。

お釈迦さま(お釈迦さま)
極楽にて地獄を覗き見、?陀多を見つけた。

数多の罪人(あまたのざいにん)
?陀多に向けて垂れてきた蜘蛛の糸にすがろうとする。

蜘蛛の糸 の簡単なあらすじ

お釈迦さまは、地獄で苦しみ喘ぐ?陀多という男を見つけました。?陀多の善行を思い出したお釈迦さまは?陀多に蜘蛛の糸を垂らしますが、?陀多は自分だけ助かりたいと思ったが故にまた地獄へ落ちてしまうのでした。

蜘蛛の糸 の起承転結

【起】蜘蛛の糸 のあらすじ①

地獄を覗き見るお釈迦さま

生前善い行いをした者たちが死後向かうと言われる極楽にでの事。

極楽では人々が満たされていて、とても美しい場所でした。

そこに住むお釈迦さまが散歩をしていた時、蓮池を通して地獄を覗き見ました。

地獄とは生前悪い行いをした者たちが死後向かうと言われる場所で、そこでは恐ろしい鬼たちが闊歩し、数多の罪人が血の池に沈みもがき苦しんでいました。

お釈迦さまはその地獄の血の池の中で、『?陀多』という一人の男を見つけました。

【承】蜘蛛の糸 のあらすじ②

?陀多という男

?陀多とは泥棒で、殺人や放火もおこした大悪人だったので、死後は地獄の血の池で苦しんでいました。

しかし、彼は生前たった一つだけ善行を成した事があったのです。

それは追っ手から逃げていた時のこと。

林で小さな蜘蛛を踏み殺そうとしたもの『こんな所でお前を殺しても仕方がない。

早くどこかへ行け』と言って、蜘蛛の命を助けたのです。

天地を遍く知るお釈迦さまは、その事を思い出しました。

お釈迦さまは蓮池の上に手をかざし、一本の蜘蛛の糸をそこに垂らしました。

【転】蜘蛛の糸 のあらすじ③

蜘蛛の糸

お釈迦さまは慈悲の心で、善行を成した?陀多を助けようと一本の蜘蛛の糸を、?陀多に向けて垂らしました。

血の池で苦しんでいた?陀多は、暗い地獄の天から垂れた僅かに光る細い蜘蛛の糸をすぐに見つけました。

『この糸を登れば地獄から抜け出せる』そう考えた?陀多は蜘蛛の糸に掴まって糸を登り始めました。

地獄は深く、登り続けた?陀多は疲れてしまい途中で止まりました。

ふと下を覗くと、蜘蛛の糸を登っている数多の罪人が?陀多の目に入ったのです。

【結】蜘蛛の糸 のあらすじ④

悲しそうな顔をしたお釈迦さま

蜘蛛の糸を登る数多の罪人を見て、?陀多はこの細い糸が切れてしまうと考えました。

そこで?陀多は下に向かって『この蜘蛛の糸はおれのものだぞ。

おりろ、おりろ。

』と喚きました。

その途端、蜘蛛の糸は?陀多のすぐ上でぷつりと切れてしまい、再び?陀多は地獄へ落ちてしまうのでした。

その様子を見ていたお釈迦さまは、自分だけ助かろうとして結局地獄に再び落ちてしまった?陀多を浅ましく思ってか、悲しそうな顔をして蓮池から立ち去るのでした。

蜘蛛の糸 を読んだ読書感想

かの文豪、芥川龍之介による短編の一つです。

図書館や学校の図書室に置いてあったり、教科書で読んだ人もいるかもしれません。

とても短い作品ですが、美しく満たされた極楽の風景と、恐ろしくおどろおどろしい地獄の対比が印象的です。

話の内容も、たった一度、それも小さな蜘蛛を助けた事で?陀多を救おうとしたお釈迦さま、そして自分だけ助かろうとした為に再び地獄に落ちてしまう?陀多。

仏教における『慈悲』を的確に描写した名作だと思います。

子ども向けの童話として扱われる事の多い作品ですが、大人である人達も『慈悲』とは何か、を考えさせられる作品です。

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