童話「きんのことり」のあらすじと結末を全編解説

きんのことり

【ネタバレ有り】きんのことり のあらすじを起承転結で紹介

はだかの王様の主要登場人物

北風の子(きたかぜのこ)
小さな北風の子。生まれて初めて旅に出ます

北風のお母さん(きたかぜのおかあさん)
北風のお母さん。北風の子の旅を見送ります。

イチョウの木(いちょうのき)
嫌われ者の北風の子に助けを求めます。

女の子(おんなのこ)
イチョウの木の葉を「きんのことり」と表現します。

おばあさん(おばあさん)
女の子と一緒にいます。

きんのことり の簡単なあらすじ

北風の子は生まれて初めて旅に出ます。北風は南風のように喜ばれる風ではありません。旅の途中、イチョウの木と出会い、子猫を助けるために木の葉っぱを散らせます。

きんのことり の起承転結

【起】きんのことり のあらすじ①

旅立つ北風

小さな北風の子は冷たい北風です。

その小さな北風の子が初めて旅に出ることになりました。

北風の子は南風のように動物や人間に喜ばれないことを、出発前にお母さんから聞かされます。

それでも立派な風なんだよと背中を押されて、北風の子は広い世界へと飛び出します。

生まれて初めての旅にドキドキしながらも元気よく飛び回る北風の子。

北風として色んな場所を飛び回る内に、出発前にお母さんに言われたことを実感するようになります。

【承】きんのことり のあらすじ②

どこに行っても嫌われ者

小さな北風の子は色んな場所を旅しました。

どこに行っても北風の子は、嫌われてしまいます。

窓に風が入ってこないようにと閉められてしまったり、動物や植物から嫌な顔をされてしまうこともありました。

北風の子が近寄っていくとみんなが嫌がるのです。

旅立つ前にお母さんから、「北風の子も立派な風」だと聞かされていましたが心を痛めていました。

南風に生まれたかったと思うほどに、北風の子は寂しい想いを抱えます。

それでも小さな北風の子は旅を続けます。

【転】きんのことり のあらすじ③

助けて北風さん

自分のことを嫌われ者だと思っている北風の子。

イチョウの木が北風の子に助けを求めますが半信半疑でした。

イチョウの木の頼みは、枝にいっぱいある金色の葉っぱを散らしてほしいということ。

イチョウの木の下には子猫がいます。

このままでは寒くて死んでしまうかもしれません。

子猫を温めるために、イチョウの木はすべての葉っぱを差し出します。

戸惑いながらも北風の子はイチョウの木の頼みを聞きました。

金色の葉っぱは黒い子猫の上に降り積もりすっぽり包んで温めます。

【結】きんのことり のあらすじ④

きんのことり!

子猫はイチョウの木の葉っぱのおかげで生き延びました。

ちょうどイチョウの木の下を通りかかった、女の子とおばあさんが子猫を見つけます。

北風の子が風を起こすとイチョウの葉っぱが舞い上がりました。

葉っぱが舞い上がる様子を見た女の子が、「きんのことり」と言いました。

女の子の目にはイチョウの葉っぱが舞い上がり、ひらひら揺れる様子が金の小鳥に見えたのです。

北風の子はイチョウの木の手助けをしたことで、自分にもできることがある、嫌われるばかりではないと気がつきます。

出発前に言われたお母さんの言葉、北風も立派な風だということです。

きんのことり を読んだ読書感想

あまんきみこの描く心温まるストーリーです。

小学校の道徳の副読本としても愛されてきました。

小さな北風の子は南風と違って歓迎される風ではありません。

それでもこの世の中になくてはならない大切な風です。

イチョウの木の子猫を助けようとする優しさに胸が熱くなりました。

「きんのことり」と表現した女の子の言葉とタイトルが結びついた時は感動のあまり、ほっと息がもれたほどです。

北風の子の境遇は辛いものではありますが、北風の子とイチョウの木とのやり取りに安心して読めました。

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