【ネタバレ有り】終物語 中巻 のあらすじを起承転結でネタバレ解説!
著者:西尾維新 2014年1月に講談社から出版
終物語 中巻の主要登場人物
阿良々木暦(あららぎこよみ)
本作の主人公。眷属争いに巻き込まれる
忍野忍(おしのしのぶ)
本作のヒロインで、吸血鬼。
神原駿河(かんばるするが)
眷属争いに巻き込まれるが、暦と忍を支える
初代怪異殺し(しょだいかいいごろし)
忍の初代眷属、暦に対して嫉妬心から戦いを挑む
臥煙伊豆湖(がえんいずこ)
専門家の元締め。暦に依頼をする。
終物語 中巻 の簡単なあらすじ
夏休みが終わり、吸血鬼もどきとなっていた暦は久々に生身の人間となっていた。ふと気づくと忍が自分の影の中からいなくなってしまっており、そんな矢先に専門家の元締めである、臥煙さんに神原を紹介するようにと頼まれる。依頼通り連れて行った矢先に、暦たちは謎の怪異に襲われてしまう。
終物語 中巻 の起承転結
【起】終物語 中巻 のあらすじ①
前回、蝸牛の怪異の少女を救う為、臥煙さんに貸しを作った暦は、その貸しを返してほしいと言われました。
その方法として、神原駿河を呼び出してほしいというものでありました。
言われたとおりに学習塾後を訪れた、暦と神原であったが、いつものとおり緊張感のない振舞いをする神原でした。
そんな中、突然ドアからノックが聞こえその瞬間に甲冑を着た化物が現れました。
その化け物は危険だと感じた神原はすかすかさず攻撃を行いました。
するとその甲冑は簡単に壊れてしまい神原駿河は「甲冑に本来あるものがない事」に気が付きました。
そして2人が壊れた甲冑を調べていると突然また動き出し再生してしまいました。
また攻撃を行う事に甲冑の強度は増していきとうとう神原駿河は息を切らして倒れてしまいました。
どうやた甲冑の化け物はエナジードレインを使える様で、神原が攻撃をするたびにその力を奪って自身を強化していたようです。
そんな絶対絶命に立たされた中、突如救いの手が差し伸べられました。
【承】終物語 中巻 のあらすじ②
神原の力も吸い取られ、人間となった暦だけではどうしようもなく、窮地に立たされました。
神原は「阿良々木先輩だけでも逃げろ」と言いますが、彼に後輩を捨てて逃げるという事が出来るはずもなく、忠告を無視して神原を助けようとしました。
しかし案の定、つかまり暦もエナジードレインを受けました。
もう駄目だという時に、急に床から炎が噴き上がりました。
その炎を受けた事により甲冑は手を離し阿良々木暦は事なきを得ました。
そしてエナジードレインの効果で喋れるようになった甲冑は「キスショットに伝えておけ、もうすぐ妖刀心渡を取りにいくと」と言って姿を消したのでした。
窮地は脱したものの、そこから逃げ出す力は二人にはなく、なすすべを無くしていましたがそこに、式神である斧乃木ちゃんが現れ、二人を救い出しました。
なんとか難を逃れた暦たちは、波白公演に向かい歩いていました。
その中で、暦の失態に対して斧乃木ちゃんは、足で踏みつけるという行為に出ました。
この場ではこの行為に意味は無いと思われましたが、この足跡は私の獲物に手を出すなという意味だと後で忍から聞き感心する暦でした。
【転】終物語 中巻 のあらすじ③
その後、斧乃木ちゃんと別れた二人は公演につきました。
そこには忍野忍の姿がありました。
が、またすぐに猿と蟹が合体したような怪異が現れ忍野忍は阿良々木暦に妖刀心渡を渡し戦うようにと命じました。
あっさりとその怪異を倒した暦でしたが、肝心の臥煙さんの姿はどこにもなく探し回っていると、ブランコの下にメッセージが隠されているのを見つけました。
それを見て白蛇神社へと到着した阿良々木暦たちは甲冑は「忍野忍が初めて眷属にした人物」だと臥円さんから聞きました。
そして甲冑が偶然忍野忍の姿を発見しこの街にやってきたという事を臥円は語りました。
その話を聞き忍は機嫌を悪そうにしていました。
結局は初代怪異殺しを対峙するという方向に話は落ち着きました。
その決戦まで、時間の猶予があったので、暦は神原のお使いを頼まれ、デパートに向かいました。
神原に頼まれたBL本をいそいそと買っていると、背後から突然初代怪異殺しが現れ話し合う事になりました。
彼から渡された水を飲もうとするとそこに大きな釜が投げつけられ、ペットボトルを切り裂きます。
そのデスサイズを投げたのは、吸血鬼専門家でかつて因縁のあったエピソードでした。
どうやら渡されたのは水ではなく、聖水でそのまま飲んでいたら暦は消滅していたそうです。
そこに臥円さんも合流し、初代怪異殺しと話を付け決戦の日時を決めました。
【結】終物語 中巻 のあらすじ④
買い物も終り、神社に戻ると忍と神原が取っ組み合いをしていました。
すぐさま仲裁に入ろうとしたしたが、斧乃木ちゃんに引き留められ様子を伺う事にしました。
どうやら、神原は「忍ちゃんは初代怪異殺しとあって話をするべきだ」と主張しているようですが、忍はかたくなにそれを拒んでいる様でした。
いつものおちゃらけた神原とは違い、毅然とした態度で忍を諭すが、忍は神原の主張を受け入れませんでした。
そして、決戦当夜を迎えた暦たちです。
初代怪異殺しに「忍と別れてほしい、そうすれば命だけは助けてやる」と言われましたが暦はその申し入れを断りました。
そうして決戦が勃発しました。
西部劇の様なスタイルで決戦を行う事になりましたが、やはり暦の不利さはぬぐえませんでした。
しかし、暦は奇をてらってお札を初代怪異殺しに貼り付けることに成功しました。
見る見るうちに初代怪異殺しは力を失っていき、その様子を遠くで見ていた忍が現れ「儂の方が悪かった」といい、彼の成れの果てを喰らい尽くしていきました。
終物語 中巻 を読んだ読書感想
今まで、忍の口から決して話される事のなかった初代怪異殺しについて、当人の視点だけでなく、忍、暦、臥円、神原、それぞれ別の視点から当時の心情であったりを表現、推察されていてよかったです。
忍ちゃんも、初代怪異殺しを眷属にしてしまった自責の念、暦にたいしても申し訳ないという気持ちからかたくなに初代と会おうとしなかった中で、ラストシーンではしっかりと決別をしていて成長が見られたと思います。
また、今までの話では神原はお茶らけた雰囲気のキャラであったが、今回はどちらかというとまじめなシリアスな場面が多く、神原の違った魅力も見られる作品だったと思います。
コメント