童話「赤い魚と子供」のあらすじと結末を全編解説

童話「赤い魚と子供」

【ネタバレ有り】赤い魚と子供 のあらすじを起承転結で紹介

イワンのおばけたいじの主要登場人物

魚の子供(さかなのこども)
川に住んでいる魚の子供。黒色だったが、花を食べて赤色になってしまう。

魚の母親(さかなのははおや)
川に住んでいる魚の母親。子供に花を食べてはいけないと注意していた。

人間の子供(にんげんのこども)
町に住んでいる子供。川で毎日遊んでいる。

人間の母親(にんげんのははおや)
子供の母親。子供に赤い魚を捕ってはいけないと注意していた。

赤い魚と子供 の簡単なあらすじ

花を食べてはいけません。そんな母親の言付けを破り、魚の子供は花を食べてしまいました。体の色が花と同じ赤色になった魚は、目立つが故に人間の子供に捕まります。人間の子供は、子の行方を案じる母の気持ちを母親から聞かされ、子供の魚を川に返しましたが、そこは元居た川ではなかったのです。人間の子供は何度も川へ様子を見に行きましたが、二度と赤い魚の姿を見る事はありませんでした。

赤い魚と子供 の起承転結

【起】赤い魚と子供 のあらすじ①

花を食べてはいけません

水辺に咲く美しい花々を眺める事が、川の魚たちの楽しみでした。

花が水面に映る様や、散って水面に零れ落ちるのを見ては、喜んでいました。

しかし、花を食べる事は御法度です。

食べると体が変化してしまうから駄目なのだと、昔から言われていました。

魚の母親も子供に常々言い聞かせていましたが、子供は納得できません。

あんなに綺麗な花なのだからおいしいに違いないと、好奇心に負けて、水面に落ちた花を食べてしまったのです。

黒い子供の体は、花と同じ赤色に変わりました。

【承】赤い魚と子供 のあらすじ②

魚を捕まえたい人間の子供

魚の母親は、子供の姿を見て嘆き悲しみました。

子供の体の色は美しすぎました。

川の水はとても澄んでいるので、川中では逆に目立ってしまうのです。

人間に見付かったら捕まえようとするに違いありません。

母親は子供の身を案じ、決して捕まりやすい水面には行かないようにと戒めました。

その頃、人間の子供が毎日川に遊びに来ていました。

そして、赤い魚の子供を見付け、どうにかして捕まえてやろうと毎日川辺をうろうろし始めたのです。

【転】赤い魚と子供 のあらすじ③

子を想う母の心

人間の母親は、毎日川へ遊びに出かける子供を心配していました。

赤い魚の子供を捕まえたいと話す子供に、赤い魚を捕まえると良くない事があるというから、もう川に行ってはいけないと窘めました。

しかし、人間の子供は母親の言付けを守らず、ついに赤い魚の子供を捕まえてしまったのです。

人間の母親はそれを見て、子供たちに言いました。

魚にも母親がいる事。

子供がいなくなると心配する事。

きっと今頃、魚の母親は悲しんでいるに違いありません、と。

その話を聞いて、人間の子供たちは魚を可哀想に思いました。

【結】赤い魚と子供 のあらすじ④

魚の行方

子を想う母親の気持ちを聞き、人間の子供は赤い魚の子供を逃がしてやろうと思いました。

そして、もう二度と誰にも捕まらないようにと、大きな河へ逃がしてやりました。

しかしそこは、赤い魚の子供が母親と暮らしていた、元居た川ではなかったのです。

赤い魚の子供は、魚の母親に会えるのでしょうか。

人間の子供は赤い魚の子供を捕まえた川へ、何度も様子を見に行きましたが、それから二度と赤い魚の姿を見る事はありませんでした。

赤い魚と子供 を読んだ読書感想

『赤い蝋燭と人魚』で知られる童話作家・小川未明の作品です。

花の色を映して変化する魚の色という幻想的な描写と、切ない余韻を残す感傷的な結末は、小川未明ならではです。

魚と人間で種族は違えども、話の中で一貫して語られるのは、子を想う母親の心。

してはいけないという親の小言は、幼い頃は窮屈に思えたものですが、その裏にあるのは子を想う親心なのでしょう。

そんな切実な想いに触れる事ができる、素敵な作品だと思います。

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