【ネタバレ有り】漁師とおかみさんの話 のあらすじを起承転結で紹介
よだかの星の主要登場人物
漁師(りょうし)
海のそばの小便壺にイルゼビルという名のおかみさん(妻)と住んでいる。おかみさんに尻に敷かれている。喋るヒラメを釣り上げるも、逃がして命を助けてやる。妻に言われるがままに彼女の無茶苦茶な要求を渋々ヒラメに伝える。
イルゼビル(いるぜびる)
おかみさん(漁師の妻)。漁師と共に小便壺に暮らしている。非常に欲深く、夫の漁師を通して何度も無茶苦茶な我儘をヒラメに叶えさせるも一向に満足しなかった。最終的に神になりたいと我儘を言ったため元の居た小便壺に戻される。
ヒラメ(ひらめ)
ヒラメ 魔法でヒラメにされた王子。漁師が渋々と伝える欲深いイルゼビルの我儘を次々と叶えてやるも、しまいには愛想を尽かせたのか元居た小便壺に戻してしまう。
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漁師とおかみさんの話 の簡単なあらすじ
喋るヒラメを釣り上げた漁師。彼はヒラメを逃がしてやりますが、ヒラメに願い事をしなかったことを妻に怒られ、妻の要求をヒラメに伝言させられます。そしてヒラメがいくら願いを叶えても妻は満足しませんでした。
漁師とおかみさんの話 の起承転結
【起】漁師とおかみさんの話 のあらすじ①
とある海の側の小便壺に、漁師とおかみさん(妻)が住んでいました。
ある日漁師が釣りをしていると、喋るヒラメを釣り上げます。
そのヒラメは「自分はヒラメではなく、魔法をかけられた王子なのだ」と、自分を見逃してくれるように命乞いをします。
漁師は喋るヒラメを食べるなんてとんでもないと、新設の逃してやります。
家でそのことを妻に話した漁師は、「なぜ願い事を叶えて貰わなかったんだと」妻に怒られ、「小便壺じゃなくて小屋に住みたい」という要求をヒラメに伝言させられることになります。
気が進まないままヒラメにお願いすると、妻の願い通りに自給自足ができる小ぎれいな家が与えられました。
【承】漁師とおかみさんの話 のあらすじ②
そうして半月ほどそこで暮らしいると、妻が「城に住みたい。
ヒラメにお願いしてきてよ」と我儘を言い始めます。
漁師はヒラメに願いを叶えてもらったばかりなのに失礼だろうと、妻を諫めようとしますが、妻は聞く耳を持ちません。
仕方なしに漁師はまたもやヒラメに願いを叶えてもらいます。
が、妻は自分が願ったにも関わらず「一晩考えてみなくちゃ」と満足したそぶりを見せません。
案の定、翌日には「王様になりたい」と、またもや我儘を言いはじめ、またしても漁師は渋々とヒラメに願いを叶えてもらいにゆきます。
ヒラメはその願いも即座に叶えてやりました。
が、その日の内に妻は「皇帝になりたい」「法王になりたい」と、次々と要求をエスカレートさせていきます。
そのたびに漁師がヒラメの元へいき、願いを叶えてもらいましたが、それに比例するかのように海が段々と荒れてゆきました。
【転】漁師とおかみさんの話 のあらすじ③
おかみさんが法王になったその晩、床についた夫婦でしたが、妻の方は欲駆られて全く眠れずにいました。
法王にまでなったというのに、彼女は一向に満足していなかったのです。
これ以上何になれるだろうかと考えながら朝を迎えた彼女は、朝日の登る様を見て「私も太陽を動かしたい。
神様になりたい」と思い立ち、その欲が抑えられずにイライラし始め漁師をたたき起こします。
「神様になりたい」という妻の途方もない要求に漁師は仰天して、なんとか妻を思い留まらせようとしますが、妻は今までになく怖い顔と声音で漁師を震え上がらせ、ヒラメのところに行かせてしまいます。
【結】漁師とおかみさんの話 のあらすじ④
漁師が妻の途方もない要求をヒラメに伝えるために海へ行くと、雷鳴に大津波のような時化、そしてそこらじゅうの木や岩を吹き飛ばす程の大嵐で今までにないほど海が荒れ狂っていました。
そんな海で漁師はいつものようにヒラメに呼びかけ、呼び出します。
「妻が神様になりたいと言っているんだ」とヒラメに願いを伝えると、さすがに愛想を尽かしたのか、ヒラメは「家に帰ってごらんなさい。
おかみさんはまた、小便壺にいますよ」と言い放ちます。
こうして漁師とおかみさんは再び小便壺での暮らしに戻ってしまいました。
漁師とおかみさんの話 を読んだ読書感想
グリム童話の中のお話の一つです。
今回参考にしたのは初版一回タイプのものです。
身の丈に合わない欲は身を亡ぼす、あるい欲をかきすぎて失敗するといことの教訓となる種類の童話だな、と思います。
この話のおかみさんも、途中で満足するか、我慢をしていればいい暮らしのままエンディングを迎えられたと思うのですが、欲をかきすぎて最初の惨めな暮らしに戻されてしまっています。
良い暮らしを経験してしまっている以上、今まで以上に小便壺暮らしがつらくなりそうだな……と思います。
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