「羊男のクリスマス」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|村上春樹

羊男のクリスマス(村上春樹)

【ネタバレ有り】羊男のクリスマス のあらすじを起承転結でネタバレ解説!

著者:村上春樹 1985年11月に講談社から出版

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羊男のクリスマスの主要登場人物

羊男(ひつじおとこ)
主人公。ドーナッツ屋の店員。

羊博士(ひつじはかせ)
羊の研究をする学者。

聖羊上人(せいひつじしょうにん)
2500年前に亡くなった僧侶。

左ねじけ(ひだりねじけ)
門番。泣き虫。

右ねじけ(みぎねじけ)
左ねじけの弟。笑い上戸。

羊男のクリスマス の簡単なあらすじ

羊男がクリスマスイブのために作曲して欲しいと頼まれたのは、まだ暑い盛りの夏のある日のことです。月日はあっという間に流れて12月24日まで残り4日となりますが、約束した音楽は一向に完成しません。自らにかけられた呪いが原因で作曲出来なくなったことを知った羊男は、呪いを解くための不思議な冒険へと旅立っていくのでした。

羊男のクリスマス の起承転結

【起】羊男のクリスマス のあらすじ①

クリスマスのための音楽と呪われた羊男

羊男協会から今年のひとりに選ばれた羊男は、聖羊上人を慰めるための音楽を作曲することになりました。

昼間は近所のドーナッツショップで働いているために、曲作りに費やすことが出来る時間はほんの少ししかありません。

おまけに羊男がピアノを弾くと、必ず1階に住んでいる家主の大家さんが怒鳴り込んできます。

思い余った羊男が相談した相手は、羊のことなら何でも知っていると評判の羊博士でした。

博士の話によると、去年のクリスマスイブに穴の開いたドーナッツを食べたのが原因で呪いをかけられてしまったようです。

呪いを解くためには2メートル3センチの穴に落ちなければならない、穴はトネリコの柄のシャベルで掘らなければならない、穴に落ちるのはクリスマスイブの午前1時16分でなくてはならない、穴に落ちる時に穴の開いていないお弁当を持っていかなければならない。

羊博士から教えてもらったことをひとつひとつノートに書き出して、羊男は当日に備えます。

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【承】羊男のクリスマス のあらすじ②

泣き上戸のねじけとふたりのそっくりな女の子

クリスマスイブがやって来ると羊男は勤め先からねじりドーナッツを持ってきて、ナップザックに詰め込みました。

午前1時前には周辺の灯りも消えていて、昼間に掘っておいた穴は見えません。

懐中電灯で地面を照らしているうちに、足を滑らせて自分が掘った穴に落ちてしまいます。

現れたのは顔が長くてグルグルと捻じれている、門番の「ねじけ」です。

お弁当代わりに持ってきたねじりドーナッツを差し出した途端に泣いてしまい、呪いについて聞き出すことができません。

穴の底にはねじけのためにベッドと机が置いてあり、ベッドの脇に開いてある小さな横穴を抜けた先は明るい陽射しが射す広々とした空き地です。

羊男が腰を下ろしてドーナツを齧っていると、双子の女の子がやって来ます。

ひとりは「208」、もうひとりは「209」というTシャツの番号の他はまるで見分けが付きません。

ドーナツをあげたお礼に彼女たちから、岩の上の小屋に住む海ガラスについて教えてもらいました。

【転】羊男のクリスマス のあらすじ③

海を超えて樹に登り水に飛び込む

海ガラスの家はゴツゴツと切り立った崖の上に建っていて、道らしい道はありません。

強い風に吹き飛ばされながらも何とかてっぺんまでよじ登って、海ガラスの背中に乗って大きな木が聳える草原に連れていってもらいました。

幹にかかった縄ばしごを上った先には、穴の底に置いてきたはずのねじけが待っています。

よく見ると右回りに捻じれている「右ねじけ」になり、些細なことで笑い転げる陽気な性格は兄の左ねじけとは偉い違いです。

兄と同じく大して役に立たない右ねじけと別れる頃には、辺りは暗くなっていました。

暗闇の中で羊男は、自らを名前も無くつまらないと謙遜する「何でもなし」と遭遇します。

何でもなしのアドバイスに従って泉に飛び込むと、身長140センチ程度の小柄な老人がいました。

彼こそが今から2500年前にこの世を去った聖羊上人で、羊男に呪いをかけた張本人です。

これまでの数々の苦難を並べ立てる羊男を宥めながら、聖羊上人は光り輝く扉を開けます。

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【結】羊男のクリスマス のあらすじ④

一夜限りのクリスマスパーティー

部屋にはカラフルなクリスマスツリーが飾ってあって、ツリーの下にはリボンをかけたプレゼントの包みが重ねてありました。

聖羊上人が羊男に呪いをかけたのも、全てはパーティーに招待するためです。

合唱する右ねじけと左ねじけ、ダンスする208と209、嬉しそうに床をコロコロと転がる何でもなし。

海ガラスは室内を飛び回っていて、聖羊上人と羊博士はふたりでビールの飲み比べをしています。

聖羊上人が羊男のために用意してくれたのは、羊の形をした真っ白なピアノです。

配られたケーキをみんなで美味しく食べながら、羊の世界に幸せと平和の祈りが捧げられました。

目が覚めた時、羊男はいつもの自分の部屋のベッドの中にいます。

見慣れたおんぼろピアノが消え失せていて新しい羊ピアノに変わっているために、昨夜の冒険は決して夢ではありません。

もう2度とみんなに会えないことを悟った羊男は涙を流しながら、郵便受けに入っていたクリスマスカードを握りしめるのでした。

羊男のクリスマス を読んだ読書感想

突如として羊男協会から、クリスマスに演奏する楽曲の制作を依頼されてしまうオープニングがユーモアたっぷりでした。

狭い下宿先で大家さんに文句を言われながらも、創作活動に励む羊男の姿が思い浮かんできます。

自らにかけられた呪いから解き放たれるために、縦横無尽に繰り広げる冒険の数々が迫力満点です。

羊男をサポートしたり時には足を引っ張ったりもする、道中出会う登場キャラクターの名前にも不思議な心地よさがあります。

クライマックスでの大盛り上がりとなるクリスマスパーティーと、次の日の朝の哀愁漂う風景とのコントラストも忘れ難いです。

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