映画「崖の上のポニョ」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|宮崎駿

監督:宮崎駿 2008年7月に東宝から配給

崖の上のポニョの主要登場人物

宗介(土井洋輝)
本作の主人公。5歳の保育園児だが、モールス信号を使え、父親に天才と評されている。

ポニョ(奈良柚莉愛)
本名はブリュンヒルデ。本作のヒロイン。宗介の血をなめて半魚人になる。

リサ(山口智子)
宗介の母親。デイケアサービスセンター『ひまわりの家』で働いていて、さばさばした性格。

耕一(長嶋一茂)
宗介の父親。航海士で家を留守にしがちで、リサにいつも不満を持たれている。

フジモト(所ジョージ)
ポニョの父親。かつては人間だったが、人間に愛想を尽かし、現在は海の底で魔法使いとして生活している。

崖の上のポニョ の簡単なあらすじ

この作品は宮崎駿監督のジブリアニメで、広島県福山市の鞆の浦が宗介が住んでいる街のモデルだと言われています。

宗介に出会って恋をした魚の女の子・ポニョが、人間になりたいと願って陸に上がるという、『ジブリ版人魚姫』とも言える物語です。

子役の大橋のぞみさんと藤岡藤巻という2人のおじさんが歌う主題歌『崖の上のポニョ』も、ビジュアル的に強烈なインパクトを与え、話題になりました。

崖の上のポニョ の起承転結

【起】崖の上のポニョ のあらすじ①

ポニョと宗介の出会い

ブリュンヒルデ(ポニョ)は、父・フジモトと妹達と一緒に海岸までやってきますが、空き瓶に挟まり、迷子になってしまいます。

それを偶然見つけた保育園児の宗介が拾いますが、瓶を割ろうとした時に、指を怪我してしまいます。

ブリュンヒルデは宗介の血をなめ、傷を心配します。

その様子を見た宗介は、彼女を気に入り、ポニョと名付けて飼うことにしました。

実はこれは彼女の魔法の力で、その傷はすぐに治ってしまったのです。

一方、ポニョがいなくなったと気づいたフジモトは、彼女を探しに陸へと上がります。

乾燥を防ぐために水をまきながらうろつくフジモトを見たリサは不審者扱いし、ポニョを連れたまま、走り去ってしまいました。

保育園にまでポニョを連れて行った宗介は、同級生のクミコに見つかってしまいます。

自分をかわいくないとディスったクミコに、ポニョは水をかけ、服が濡れた彼女は泣きながら退散しました。

そこでポニョは初めて「宗介好き」と言葉を話すのでした。

宗介は、ひまわりの家の入居者達にもポニョを紹介しますが、ポニョを見たトキは、「人面魚が陸に上がると津波が来る」と怯えました。

その後、少し波の強い日にポニョは海に落ちてしまい、宗介はすぐに姿を見失ってしまいます。

慌てて海に入ろうとする宗介を、リサは叱りつけます。

宗介はまた会えると信じて、ポニョの入っていたバケツを家の前にかけました。

行方不明になったポニョは、フジモトに海底に連れ戻されていました。

彼女は宗介の元に行くと駄々をこね、自力で手足を生やします。

ポニョが人間の血をなめたことを悟ったフジモトは、魔法で彼女を元の魚に戻し、泡の中に閉じ込めるのでした。

【承】崖の上のポニョ のあらすじ②

再び宗介の元へ

フジモトに眠らされていたポニョは、妹達に起こされます。

何とかして宗介のところへ戻りたいポニョは、自分を閉じ込めていた水の壁に穴を開けます。

その拍子に、海水が命の水が入った井戸に流れ込み、黄金色に光り出します。

それを浴びたポニョは人間の女の子の姿になり、外に出ました。

その直後、大波が押し寄せ、宗介の住む街は台風並みの大雨が降り、風も強くなります。

ひまわりの家も停電騒ぎでしたが、リサは宗介を連れて大雨と津波の中、必死で家へと向かいます。

宗介の車を見つけたポニョは、魚に乗り、その行方を追いかけましたが、途中で波に呑まれてしまいました。

ですが、宗介達が家に着くと、半魚人の姿で再び波の中から現れ、宗介を見つけると人間の姿に戻り、彼に抱きつきました。

彼女がポニョだと気づいた宗介は「ポニョが人間になって戻ってきた!」と喜びました。

宗介の家に上がったポニョは大興奮し、初めて見るものばかりで驚きを隠せません。

ポニョはふたりに「自分を閉じ込めたフジモトのところから逃げ出してきた」と話しましたが、リサはポニョを咎めませんでした。

周囲の停電で少し不安になったリサは無線で耕一に連絡しますが、応答はありませんでした。

その後、リサにラーメンを作ってもらったポニョは、はしゃぎすぎてそのまま眠ってしまいました。

ひまわりの家が心配なリサは、宗介に留守番を頼み、ひとりで出かけていきました。

【転】崖の上のポニョ のあらすじ③

世界の崩壊の危機

耕一のいる海辺では、津波が船を呑み込み、船の墓場のように山積みになっていました。

船員達は命の危険を感じますが、その時、後ろからやってきた黄金色に光る物体が通り過ぎました。

船員は「観音様が見えた!」と驚き、その後に波は静かになりました。

同じ頃、フジモトはようやく宗介の家を見つけますが、ポニョが結界を貼っていて、入り込めません。

さらに、ポニョの妹達の妨害に遭い、完全に足止めを喰らった彼の元に、妻・グランマンマーレがやってきました。

フジモトは彼女に「ポニョが世界に大穴を開け、人間のボーイフレンドの家に上がり込み、魔法を使い放題している」と愚痴を吐きます。

その間に人工衛星も落ち始め、世界の破滅を心配するフジモトに、グランマンマーレはポニョを人間にすることを提案しました。

翌朝、宗介とポニョが目を覚ますと、辺りは湖のように2階まで水が満ちていました。

宗介はリサを探しに行こうと提案し、ポニョは魔法でおもちゃのボートを大きくしました。

宗介は上手にボートを操りながら、ひまわりの家に向かっていましたが、途中でポニョが眠ってしまい、仕方なくボートを押しながら岸を目指しました。

その間に魔法が解け、ボートは元のサイズに戻ってしまいます。

宗介はリサの車を見つけたものの、本人の姿はなく、急に不安になった宗介は、泣き出してしまうのでした。

【結】崖の上のポニョ のあらすじ④

小さな恋人達の試練

ひまわりの家は水の底に沈んでいましたが、周囲は幕のようなもので覆われ、車椅子に乗っていた入居者達は、自らの足で立ち、元気に走り回っていました。

彼女達を保護したのはフジモトで、その奥では、リサとグランマンマーレがポニョが人間になる儀式のことを話していました。

入居者達はリサと宗介を心配しますが、リサは宗介を信じて欲しいと頼み、ふたりの到着を待ちました。

宗介とポニョは、ひまわりの家の近くまでたどり着きましたが、ポニョが再び眠ってしまい、魚に戻ってしまいました。

そこへフジモトが現れ、一緒に来てほしいと頼みます。

ひとり高台の公園に残っていたトキも、宗介とポニョもフジモトを警戒し、距離を置こうとしますが、焦ったフジモトは強引に高波に乗せて全員をリサ達のところへ連れて行きました。

グランマンマーレは宗介に、ポニョが人間になりたくて魔法のふたを開けてしまったこと、ポニョが人間になるためには魚であることを気にしない人間が必要だと話します。

もし儀式が失敗すると、ポニョは泡になって消えてしまうというのです。

宗介は迷いなく「魚のポニョも人間のポニョも大好き」と言い、ポニョも人間になるために魔法を捨てることに同意しました。

グランマンマーレはポニョを泡の中に閉じ込め、「陸に戻ったら、この泡にキスしてください。

すると、ポニョはあなたと同じ5歳の女の子になります」と告げました。

宗介が頷くと、彼女は満足そうに海に戻って行きました。

陸に上がると、フジモトは宗介に謝り、「ポニョを頼む」と言いました。

その直後、船の警笛が聞こえ、耕一の船も無事戻ってきました。

そして、泡に入った魚のポニョと宗介がキスをすると、ポニョは人間に変身するのでした。

崖の上のポニョ を観た感想

弱冠5歳で、家族と故郷、そして魔法を捨てても宗介との愛を優先する決意をしたポニョは、相当自立した女の子だと思います。

ありのままのポニョを受け入れようとした宗介もまた、5歳とは思えない威厳に満ち溢れています。

本人達はそこまで意識していないと思いますが、子供向けのファンタジーっぽくないギャップを感じられるところが、この作品の最大の魅力だと思います。

人間の世界の環境破壊を嘆き、人間をやめたフジモトが、宗介を通じて、もう一度人間を信じてみようと考え直す過程も興味深いし、軽いタッチの中にもリアリティが詰まっている、深い作品だと思います。

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