【ネタバレ有り】三枚の蛇の葉 のあらすじを起承転結で紹介
さるのキモの主要登場人物
若者(わかもの)
本作の主人公。愛国心があり武力もあるが、少し怖がりである。
王さまの娘(おうさまのむすめ)
若者の妻。美しいが少し変わっている。
王さま(おうさま)
娘の父親。誰の話でも冷静に耳を傾ける人。
三枚の蛇の葉 の簡単なあらすじ
軍に入って武功を上げた青年が、死後一緒に生き埋めになることを条件に王様の娘と結婚します。そして約束通り妻の死後一緒の棺に入りますが、蛇が残した三枚の葉で妻を生き返らせます。しかし、生き返った妻は夫への愛を無くし浮気の末、夫を殺そうとしますが、三枚の葉によって失敗に終わり罰せられるます。
三枚の蛇の葉 の起承転結
【起】三枚の蛇の葉 のあらすじ①
昔、貧しい家に暮らす子どもがいました。
あまりの貧しさに子どもを養うことが難しくなると、子どもは自立するため大帝国の軍に入りました。
国は戦争中だったため、成長し若者となった子どもも戦争に参加しました。
激しい戦いで見方が次々に倒れ、ついには上官まで倒れてしまいました。
残った兵たちは逃げようとしましたが、若者が「祖国を荒らされることを許してはならない」と言い皆を鼓舞しました。
これにより勢い付いた若者たちは見事に敵を打破しました。
これを聞いた王様は、若者を昇級させ沢山の財宝を与えました。
ところで王様には、とても美しいが風変わりなところがある娘がいました。
娘は「自分が死んだら一緒に生き埋めになると約束する人と結婚する」という誓いを立てており、求婚者たちはそれに恐れをなして皆逃げてしまいました。
しかし、娘の美しさに一目惚れした若者は「娘を深く愛しているので構わない」と王様に結婚の許可を求めました。
王様は結婚の許可をし、盛大な結婚式が行われました。
【承】三枚の蛇の葉 のあらすじ②
二人はしばらく幸せに暮らしていましたが、お妃が重病にかかり治療の甲斐いなく亡くなってしまいました。
若者は悲しみましたが、同時に結婚する時にした約束を思い出し震え上がりました。
しかし逃げ道はなく、若者は怯えながら遺体と一緒に王家の棺保護室に連れていかれ、無情にも外から鍵を掛けられました。
棺のそばのテーブルに4本のろうそくと4本のワインと7つのパンがありました。
若者は悲しみに暮れながら少しずつこれらを消費していきました。
ある時、1匹の蛇が現れ遺体に近づいていきます。
噛みつかれると思った若者は、剣を抜いて蛇を3つに切り裂きました。
するともう1匹の蛇が現れて、3枚の葉を蛇の傷口に置きました。
すると蛇の傷が治り、息を吹き返しました。
そして2匹葉を置いたままどこかへ行ってしまいました。
一部始終を見ていた若者は、人間にも効果があるか遺体で試してみました。
遺体の口と両目に葉を置くと、とたんにお妃は血が通い意を吹き返しました。
若者は残っていたパンとワインをお妃に与え、元気になると扉を叩き開けるよう王声を出しました。
急いで王様が開けると、そこには元気で健康的な2人が立っていました。
王様は大変喜び、3人で笑い合いました。
しかしその傍ら、若者は1人の家来に3枚の葉を常に持ち歩くように言い含めました。
【転】三枚の蛇の葉 のあらすじ③
しばらくして、若者は年老いた父親に会いに行こうとお妃と一緒に船に乗りました。
船に乗っているときお妃は不誠実にも船長と浮気をしました。
お妃は蘇生されたとき、ある変化が起こっていました。
夫への愛情がキレイサッパリ消えていたのです。
。
そして夫の偉大な愛と忠誠を忘れたお妃は、船長を次の夫にするために船長と共謀して眠っている若者を海へ投げ捨てました。
そして2人は結婚して王位継承者になるため、国へ戻っていきました。
【結】三枚の蛇の葉 のあらすじ④
2人がしたことを一部始終見ていた忠実な家来は、見つからないように小さな船で若者を探しに行きました。
そして若者の遺体を引き上げ、携帯していた3枚の葉を両目と口に置いて蘇らせました。
蘇った若者と家来は昼も夜も全力で小船を漕ぎ、お妃たちよりも早く王様の元へ帰りました。
そして2人は事の次第を説明しました。
王様は真実を確かめるために2人を秘密の部屋へ隠し、何食わぬ顔で帰ってきた娘に何故一人で帰ってきたのか尋ねました。
すると娘は、夫が船旅の途中で病死し船長が助けてくれたお陰で自分は無事だったと答えました。
それを聞いた王様は、隠れている2人に出てくるよう命じました。
生きている夫を見たお妃は膝をついて許しを請いましたが、命の恩人に対するあまりの行いにを王様は許しませんでした。
そしてお妃は船長と一緒に、穴が開いた船に乗せられ海へと送り出されました。
やがて船は海へと沈んでいきました。
三枚の蛇の葉 を読んだ読書感想
グリム童話に収録されている三枚の蛇の葉です。
一度は読んだことのある人もいるのではないでしょうか。
短い作品ですが、1つの映画を見たような内容の濃さです。
この作品は、若者のから安易に約束をすることの恐ろしさと、約束を果たすことの大切さを教えられ、お妃からは恩を仇で返してはいけないという教訓を学び考えさせられます。
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