「長い長い殺人」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|宮部みゆき

「長い長い殺人」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|宮部みゆき

著者:宮部みゆき 1992年9月に光文社から出版

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長い長い殺人の主要登場人物

小宮雅樹(こみやまさき)
主人公。成績優秀で学級委員もこなす小学生。母の妹・早苗のことが大好き。

塚田和彦(つかだかずひこ)
早苗の夫。 やり手のレストラン経営者。

森元法子(もりもとのりこ)
和彦の愛人。夫の隆一とは冷めきっている。

河野(こうの)
探偵事務所を経営する。 妻の薙子と不慮の事故で死別。

三木一也(みきかずや)
大手商社を退職して現在は無職。 自己顕示欲が高い。

長い長い殺人 の簡単なあらすじ

塚田和彦と森元法子は保険金目的でそれぞれのパートナーを始末するために利用したのは、通り魔の三木一也です。

和彦の妻・早苗は亡くなる直前に探偵に相談していて、不審に思った河野は独自に調査していきます。

警察と協力して一也を捕まえた河野は財布の中から被害者の遺品を見つけて、和彦と法子の犯行が明るみに出るのでした。

長い長い殺人 の起承転結

【起】長い長い殺人 のあらすじ①

くたびれ中年の財布とピカピカの少年の財布

刑事の財布は40歳になった時に妻からプレゼントされたもので、7年ほど使っているために角が破れて白くなっていました。

森元隆一という男性がひき逃げされた事件を刑事は追っていましたが、妻で重要参考人の法子にはアリバイがあります。

法子は8000万円の保険金を受け取り、刑事は捜査会議中に心臓の病気で倒れて入院中です。

隆一が亡くなった当日に身に付けていたはずの、銀色のネクタイピンはいまだに発見されていません。

小宮雅樹は小学4年生になった時に、母親からスカイブルーの色をして脇に「HAVE A NICE DAY」と書かれたビニール製の財布をプレゼントしてもらいました。

雅樹が見知らぬ女性から名名刺を受け取ったのは、叔母の早苗の結婚式に出席された時です。

名刺は早苗の結婚相手・塚田和彦のもので、裏側には「わたしは約束を忘れない。

あなたを愛している。

N」とメッセージがあります。

早苗が新婚旅行に行く前に和彦に言われて高額の生命保険に入ったと聞いて、雅樹は心配で堪りません。

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【承】長い長い殺人 のあらすじ②

死者のイヤリングを預かる財布

新婚旅行先のサイパンでは塚田早苗はスキューバダイビング中に溺れかけましたが、和彦は見ているだけで助けてくれません。

旅行から帰ってきた3日後に早苗は、和彦が電話越しに「愛しているよ、ノリコ」とささやくのを立ち聞きしてしまいました。

身の危険を察知した早苗は通りすがりに探偵事務所の看板を見て、河野という私立探偵に相談します。

夫の素行調査を依頼された河野は「ノリコ」の正体が森元法子だと突き止めますが、すでに早苗の遺体が羽田空港付近の倉庫で見つかった後です。

和彦にはアリバイがあって早苗の左手の薬指から結婚指輪が抜き取られていることから、警察は物取りの犯行として処理します。

河野は初めて早苗が事務所を訪れた時に忘れていったイヤリングを、いまは亡き妻の薙子に買ってもらった財布の中に入れました。

早苗の顔が若い頃の薙子にそっくりだったことを思い出した河野は、依頼人が亡くなった後も独自に調査を続行するつもりです。

【転】長い長い殺人 のあらすじ③

すべての証拠を握る財布

三木一也が母親から本革製の財布をもらったのは、東京の有名大学の法学部を卒業して一流の商社に就職した5年前です。

入社後たった半年で会社を辞めてしまった一也は定職に就くこともなく、深夜の街を車で走り回り行きずりのカップルを襲撃していました。

ある日の夜に偶然に人気のない雑木林を歩いていた塚田和彦を襲うつもりが、思わぬ反撃に遭って運転免許証を取り上げられてしまいます。

弱みを握られた一也は言われるままに森元隆一と塚田早苗を殺害し、一時期は犯人として報道されていた法子と和彦は今や時の人です。

ルックスのいい法子は芸能プロダクションから女優にならないかという誘いが、口が達者な和彦は朝のニュースショーのレギュラーコメンテーのオファーが。

ふたりばかりがテレビでも雑誌でも引っ張りだこになっていることが、一也はあまり面白くありません。

さらには一連の事件の真犯人を名乗る者までが現れる始末で、一也はこの偽物の身元を和彦に調べてもらいました。

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【結】長い長い殺人 のあらすじ④

それぞれの財布に秘めた思い

自称「犯人」は浪人中で予備校に通う20歳で、東京から車で1時間程度離れたベッドタウンに住んでいました。

浪人生が深夜にコンビニに出掛けるところを一也は尾行していましたが、張り込み中の河野や刑事に取り押さえられます。

一也の財布からは森元隆一のネクタイピンと塚田早苗の結婚指輪が出てきたために、和彦と法子を保険金殺人の容疑で起訴するには十分です。

事件が解決してからしばらくして小宮雅樹が家出をしたと聞いた刑事は、河野とふたりで心当たりの場所を探し回りました。

つい最近になって退院したばかりの刑事は、財布の中に入っている心臓の薬が手放せません。

ようやくふたりが雅樹を見つけた場所は、早苗の遺体が発見された羽田空港の近くにある倉庫の駐車場です。

河野は財布の中にしまっていた早苗のイヤリングを、雅樹の財布の中に入れてあげます。

長い長い事件を再現するかのように、刑事と河野と雅樹は3人で手をつなぎあって自宅までの道のりを歩いていくのでした。

長い長い殺人 を読んだ読書感想

いち早く塚田和彦の危険を察知した小宮雅樹少年がこの小説の主人公とも言えますが、登場人物が持つ財布こそが本当の意味での主人公とも言えるのでしょう。

スカイブルーの色がさわやかな雅樹の財布から、持ち主と同じく年期が入って苦みばしった財布まで。

口をきけない財布が全てを目撃していて、時おり事件解決にひと役を買っているのも面白いです。

保険金殺人の犠牲になって最愛の早苗を奪われた、雅樹の胸のうちを思うと何ともやりきれません。

依頼人に亡き妻の面影を重ねてしまう孤独な探偵の河野と雅樹が、つかの間心を通わせ合う幕切れが感動的でした。

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