【ネタバレ有り】終物語 下巻 のあらすじを起承転結でネタバレ解説!
著者:西尾維新 2014年4月に講談社から出版
終物語 下巻の主要登場人物
阿良々木暦(あららぎこよみ)
本作の主人公で吸血鬼の眷属
忍野扇(おしのおうぎ)
本作のヒロインでもう一人の暦
八九寺真宵(はちくじまよい)
蝸牛の怪異
戦場ヶ原ひたぎ(せんじょうがはらひたぎ)
暦の彼女
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終物語 下巻 の簡単なあらすじ
大学受験当日、専門家の元締めである臥円によって殺された暦は地獄で旧知の人たちと出会う。そこで臥円の真意を聞いた暦は最終決戦に備えるべく色々と考えを巡らせます。忍野扇の正体とは、どう決着をつけるのか暦に決断が迫られます。
終物語 下巻 の起承転結
【起】終物語 下巻 のあらすじ①
臥円によって殺された暦が目を覚ますと、そこには成仏したはずの八九寺真宵がいました。
そこでいつもの、「かみまみた」などのやり取りを繰り広げながら暦独特の確認方法で真宵が本物であるとわかる暦でした。
てっきり真宵が生き返ったと勘違いした暦は、真宵からここは最下層の地獄であると告げられパニックになります。
そこで、臥円に「君が死ねば助かる」と言われたことを思い出しました。
理解できない暦でしたが、それならどうして八九寺もいるのかと尋ねます。
どうやら親より先に死ぬことは大罪でそういった子は天国には行けないと告げられます。
切なさを感じながらも、真宵に連れられて歩いていくと、神社が見えてきてその賽銭箱の上に死んだはずの正弦がいました。
またしても理解出来ない暦でしたが、どうやら彼は自由に生き返ることができ、妹の一件で殺されたのも全ては臥円の思惑通りで、今回の為だったと告げられます。
何とか納得した暦でしたが、臥円に対して畏敬の念を覚えました。
【承】終物語 下巻 のあらすじ②
そうすると天から、糸が下りて来たんですがふと暦は「僕なんかが生き返ってもいいのかな」とつぶやきます。
それを聞いた真宵は無言で暦を殴りつけます。
そこには、生きたくても生きられなかった彼女の悔しさがぶつけられていました。
この言葉を聞いたら皆さんはどう思うのかといって、罵倒しました。
反省した暦はいざ帰る時になったのですが、あろうことか真宵も抱きかかえて連れて帰ってしまいました。
そんな暦に対して最後に正弦は「黒幕は忍野扇である」と告げました。
現世に戻った暦は臥円より「明日からは事件解決のために働いてもらう」といわれ足早に受験会場に向かいました。
事件も終わりホワイトデー前日を迎えると、ひたぎから電話がかかってきて「明日デートをします」と告げられます。
久しぶりの出番でキャラがぶれていると暦に突っ込まれさらに迷走するひたぎでしたが、何とかして自分の言葉で自然とデートするという事を伝えられました。
デートプランは私が考えているからといって、電話を切るひたぎでした。
【転】終物語 下巻 のあらすじ③
そしてデート当日を迎えた暦は家でひたぎを待っていると、見知らぬ車をひたぎが運転してきました。
あっけにとられている暦に対して早く乗るようにと促すひたぎでした。
どうやらこっそりと免許を取っていたらしく暦を驚かせたかった様でした。
そんな可愛いひたぎでしたが、Mt車を運転しギアチェンジする様は見事で改めて惚れ直す暦でした。
デートの最初はプラネタリウムで星を観察するという物でした。
が、あろうことか暦は眠ってしまい夢を見ました。
夢の中には、いつもの感じの扇が現れいつものように暦の愚かさを指摘していました。
そんな中目が覚め、何と言って詫びようかと考えていた暦でしたがどうやらひたぎも寝ていたようでお互いさまという事になりました。
その後は、ボウリングとカラオケという流れで、ひたぎは自分のお願い事を聞いてもらう為勝負を挑みました。
友達のいなかった暦は、苦手だろうと高をくくっていたひたぎでしたが自身の方がポンコツで負けてしまい拗ねてしまいます。
それを察した暦はひたぎのしてほしい事を聞き出し、駐車場までお姫様抱っこで行くという事で折り合いをつけました
【結】終物語 下巻 のあらすじ④
デートの途中でひたぎから「羽川さんが忍野メメを見つけたらしいのよ」と聞いた暦は「今回の決戦には間に合わない」だろうなと考えながらデートの帰り道を歩いていました。
ふと公園を見ると野球をしている臥円一行が見えました。
暦は関わらないようにと見て見ぬふりをしましたが、捕まってしまい最終決戦の話となりました。
以前「私の味方になってくださいよ、阿良々木先輩と言われた暦は葛藤しますが、この町を救う為、ひいては真宵に神様になってもらう為 扇を退治する事を決心しました。
そこで暦は、予てから推察していた扇は「くらやみ」であるという持論を話しますが臥円によってあっさりと否定されてしまいました。
どうやら扇も同じ性質を持っているようだが「くらやみ」とは根本的に違い扇は暦が生み出した怪異だと知らされます。
そして、臥円に「君の青春を終わらせられるのは君だけだ」と言われると場面が急転し学習塾跡になります。
そこで暦は扇に対して「君の正体は僕自身だ」と告げます。
そうするとすぐさま「くらやみ」が現れ、扇を呑み込もうとします。
扇も観念していたようで受け入れようとしますが、呑み込まれる直前あろうことか暦は彼女を助けます。
これにはさすがの扇も驚き「どうして」と言いますが、暦は「僕は僕を救っただけだ」と言います。
そこに忍野メメが現れ「よく言った阿良々木君」といい、忍野扇を自分の大切な姪であると宣言すると「くらやみ」は消えてなくなりました。
かくして、阿良々木暦の青春は終わりを告げました。
終物語 下巻 を読んだ読書感想
物語の冒頭でいきなり主人公が地獄に落ちた所から展開されたときはどうなるのかとひやひやとしていましたが、全ては臥円の思惑通りであって今までに張られてきた伏線を見事に回収していてうまいなと思いました。
物語中盤では、ういういしくもつつましい二人のデートの様子が描かれておりほっこりとさせられました。
そして物語の最後では、一度は退治しようと決心した扇すらも救ってしまうという、なんとも愚かではあるものの実に暦らしい選択が描かれており、やっぱり暦は暦なんだなと納得のいく結末でした。
相変わらず羽川翼は凄いやつなんだなとも思いました。
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