前話のあらすじはこちら
自ら捜査を始めるアツシ
7月初旬、アツシとユメノは汗が滴るほどの炎天下を正装で歩いていました。サクラの犯行に便乗した第四の事件の容疑者を直接探す為、アツシはユメノの力を借りてあるパーティに潜入します。帝王ホテル主催『リーダーズパーティ』には各界の社長達が参列しました。父親が金融業を起こしているユメノは、このパーティーに参加する事ができるのでした。
ユメノがアツシの手を引いて、会場内を回ろうとするとサクラが嫉妬し二人に割って入ります。アツシはある作戦の為リスクを承知でサクラをパーティに連れて来ていました。ユメノに敵意を剥き出しにするサクラをアツシがなんとか制止します。
同棲生活も一ヶ月を過ぎ、サクラは段々とアツシの言うことを聞くようになりました。昨日はサクラが乗っ取り能力に名前を付けたいと言い出し、アツシは200個も候補を挙げてやりました。サクラは大喜びして『マインド-イン』の名を選びます。
ユメノは敵視してくるサクラを咎めたりはせず、サクラのアツシに対する思いを尊重します。そして、自分も同じ気持ちだから、仲良くアツシを彩る花でいようとサクラに寄り添いました。サクラは耳を傾けず、唯々ユメノの豊満な胸を注視するのでした。サクラはよくアツシの周りにいる女性達の胸の大きさを気にしました。
容疑者の一人、栗原ノゾミ
アツシは容疑者の一人である栗原ノゾミを見つけます。人気マッチングアプリで大資産を築いたベンチャー系女社長でした。アツシは接触を図りますか、ノゾミの頭上の数値は0です。ネームバリューを持たないアツシにノゾミは無関心でした。
アツシは考えて置いた作戦を実行します。東京銀行のトップである亀井会長にサクラをマインド-インさせて、アツシは自分を亀井の息子だと偽りました。
ノゾミは瞬時に態度を変えて、アツシに会話を求めます。アツシは自然な流れで、山之内から入手した第四の事件の犯人の車と思われる写真をノゾミの目に触れさせる事ができました。アツシは犯人がこの証拠写真を見れば、頭上の数値がマイナスを示すはずだと考えていました。
しかしノゾミの頭上に写った数値は87。純粋な車に対する好意でした。ノゾミが犯人でないと判断したアツシは落胆しました。けれど驚いた事にノゾミはこの写真に写る車の所有者が分かると言います。アツシが話しに食いつき、所有者について聞き出そうとしました。ノゾミは個人情報だからこの場では話づらいという風に振舞います。詳しく聞きたいなら今度食事でもどうかと、ノゾミはアツシを食事に誘いました。ノゾミは亀井と繋がりたいが為に、アツシを利用する気でいたのです。
サクラの暴走再び
そのやりとりを見て嫉妬したサクラがまた暴走しました。亀井の身体のままノゾミとアツシの間に割って入り、『アツシ君は私のだッ!!』と叫び会場を騒然とさせます。側から見れば同性愛の男二人が揉めてるようでした。
その騒ぎで本当の亀井会長の側近達が駆けつけ、アツシに何者かと問います。サクラが亀井にマインド-インしていると知らないユメノも駆けつけました。亀井はユメノの店のお客様でした。亀井がアツシとノゾミに手をあげてると思ったユメノは、二人を離すよう懇願します。亀井が耳を傾けてくれないのでユメノが『何で私の言う事聞けないの?』と訴えました。その言葉が亀井の身体に入るサクラに届き、サクラはマインド-インを解きます。亀井が倒れた事で助けが入り、騒動はうやむやになりました。
ノゾミの異常な出世欲
アツシを亀井の息子だと思っていたノゾミは訝しがり、アツシヘの好感度は下がってしまいます。ノゾミの頭上の数値は-30です。けれどノゾミは異常なほど強い出世欲を持っていました。アツシに不信感を抱いているにも関わらず、亀井と繋がる男なら構わないと言いのけます。アツシは驚嘆しますが好都合でした。
アツシは二人きりで飲み直そうという誘いを受け入れ、ノゾミのとったホテルに向かいました。第14話へ続きます。
コメント