【ネタバレ有り】続終物語 のあらすじを起承転結でネタバレ解説!
著者:西尾維新 2014年9月に講談社から出版
続終物語の主要登場人物
阿良々木暦(あららぎこよみ)
本作の主人公。怪異事件によく巻き込まれる。
八九寺真宵(はちくじまよい)
本作のヒロインの一人。なぜか大人として登場する
忍野扇(おしのおうぎ)
もうひとりの暦。暦を導く
続終物語 の簡単なあらすじ
大学受験並びに卒業式を終え合格発表待ちの阿良々木暦は、いわば何ものでもない。そんな彼だが、ひょんなことから鏡の中の世界に入り込んでしまう暦。その世界では全てが反転していた。大きい妹は小さく、無表情な童女は表情豊かに、幼い神様は大人に。便りの忍とは連絡が取れない。果たして暦は元の世界に戻ることは出来るのか。
続終物語 の起承転結
【起】続終物語 のあらすじ①
卒業式も終えた朝、目を覚ます暦は、妹たちから「そろそろ私たちが起こさなくても自分で起きられるようにならないとダメだよ」と言われた事を思い出して少し寂しくなります。
大学からの合格通知が届いてなく、不安にも思う暦は「自分は今何ものでもない」と呟き、洗面所へ向かいます。
そこでふと鏡を見ると違和感を感じ、鏡に触れると中に吸い込まれてしまい気を失います。
目を醒ました暦の前に、風呂上りの火憐が姿を見せました。
しかし何か違和感を感じる暦でした。
よく見ると火憐の身長が自分よりも小さくなっており、声も何だかノイズがかった声で変でした。
不思議に思う暦でしたが、火憐に追い出され居間に向かうと月火の姿が有りました。
月火には変わった様子はありませんでしたが、火憐同様声はノイズがかっていました。
何かがおかしいと感じた暦は、神様となった真宵の元へと向かいます。
その道中、影の中にいる忍に声を掛けますが応答ありません。
日中だから深い眠りについているのだなと考えた暦は、そのまま神社へ向かいました。
いかにして真宵を呼び出そうかと考える暦は、明暗思いついたとばかりに小銭を賽銭箱に入れるのです。
ほどなくして飛び出してきた真宵の姿を見て暦は驚きました。
なんと彼女の姿は、暦の知っている幼女ではなく成人女性の姿だったのです。
そして、いつもとは逆に、弄ばれる暦でした。
【承】続終物語 のあらすじ②
やっとのことで開放してもらった暦は、自分が別世界から来たことを打ち明けます。
真宵は特段疑う事も無く暦の話を聞き「ここは鏡の世界ではないか」と言います。
この世界から脱出すべく、忍と連絡を取る手段を考えていると「神原家の風呂」の存在を思い出し向かいます。
インターホンを鳴らそうとした途端、神原家の門ごと暦は蹴飛ばされてしまいます。
そこに居たのは、「レイニーデビル」、つまり神原の裏返った姿でした。
理性は失われているようで、暦に襲い掛かります。
必死に逃げる暦でしたが、驚異的な身体能力の前に、追い詰められます。
が、しかし間一髪のところでブラック羽川に救ってもらい窮地を脱しました。
助言をもらった暦は、ブラック羽川に欲情したため、道中エロ本を購入し帰宅しました。
すると、見知らぬ少女が出迎えるのでした。
誰かと思う暦でしたが、言動から老倉育だと気が付きます。
とげとげしくない彼女に困惑する暦でしたが、「暦達と楽しく過ごせているこの時間は本物じゃない気がする」という彼女の発言に心を悩ませる暦でした。
余接にアドバイスをもらおうと帰宅したのですが、彼女の姿は見えません。
なので、再び北白蛇神社に向かう事にします。
神社には真宵だけでなく、反転した撫子「クチナワ」もいました。
お供え物を頂きながら話を聞いていると、この世界は「左右反転」したのではなく「裏返った」世界だと気がつかされました。
裏表のない月火がそのままだったのも納得できます。
【転】続終物語 のあらすじ③
そこで真宵はふと疑問を述べます。
「鏡の世界の阿良々木君はどこにいるのか」と、「私たちも阿良々木君という存在は知っていたのだが」と言います。
もしかすると、暦のもと居た世界に裏の暦が行っているのではないかと推察します。
裏の暦、つまりは忍野扇です。
加えて、大学受験の合否についても気になり早く帰りたい暦でしたが、現状出来る事が無いので帰宅します。
育と同室になっている事に動揺しつつも床に着くと、ほどなくしていつもの無表情の余接が現れこの世界の忍に合わせてくれると言います。
今朝の様子と全く違ったので戸惑う暦でしたが、どうやら自信をブラッシュアップして暦の知る余接に似せたようでした。
この行為は「くらやみ」に呑み込まれかねないので、そんなに表立って協力は出来ないと言いつつも、いつもと変わらないやり取りを繰り広げていました。
そこでふと、忍はどこに住んでいるのかという疑問を持つ暦でしたが、学習塾跡だと言われ納得します。
しかし、現地についてみるとそこには暦の知っている建物の姿はなく、まるで中世のお城の様な建物がそこにはありました。
あっけにとられる暦を尻目に奥へ進んでいくとそこには大人の姿をした忍がいました。
正確には吸血鬼ではない忍の姿がそこにはありました。
【結】続終物語 のあらすじ④
時間が無い為手短に現状を説明してほしいと言われる暦でしたが、うつくし姫の影響で度々死をほのめかす思考になります。
限界を迎えたと判断した余接は「あと一言で要点を言って」と姫に言うと「助勢を募りなさい」とだけ言われ、アンミリテッド・ルールブックで離脱しました。
余接と暦が算段を練っていると、適任者は余接だと気が付きます。
そして再び神原家に向かい、レイニーデビルは余接に任せ暦は風呂に向かいます。
噂を確認する為風呂に入っていると、臥円遠江、元の世界では死んだ神原の母親が現れました。
臥円伊豆湖が唯一敵わないと言っていただけの事はあり、すぐに暦の現状を理解します。
談笑した後に、「直江津高校に行け」というメッセージを背中に残して姿を消しました。
念の為、制服に着替えて学校に向かおうとした暦でしたがいつもの学ランはなく、代わりに女生徒用の制服がありました。
あろうことかそれを着て学校に向かった暦は教室で待っていた忍野扇と対峙しました。
どうやら事の顛末は、暦がこの世界に巻き込まれたのではなく暦が鏡の世界を巻き込んだという事でした。
そうして、真実を知った暦は、扇に罵倒されながらも事件の解決を図ることができました。
続終物語 を読んだ読書感想
鏡の世界の暦の関係者の代わりように、キャラ崩壊ってレベルではないくらいだと度肝を抜かれました。
特に余接の表情があるというシーンでは原作だけだと分かりにくいのですがそれに映像がつくとさらに破壊力抜群なので是非ともアニメも見るべき作品だと思いました。
暦にゆかりのあるキャラクターのある意味で、本心を垣間見ることができて、別の結末もあったのかなあと感じさせられるところもありました。
後日談を語っている際にはすっかりと元の世界に帰ってきたはずなのに、ひたぎの恰好がまるで鏡の世界のひたぎかと思わせるような奇抜な姿でラストを締めくくるというのは何とも西尾維新らしい最後だったと思います。
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