花のベッドでひるねして(よしもとばなな)の1分でわかるあらすじ&結末までのネタバレと感想

花のベッドでひるねして

【ネタバレ有り】花のベッドでひるねして のあらすじを起承転結でネタバレ解説!

著者:よしもとばなな 平成29年4月15日に幻冬舎文庫から出版

花のベッドでひるねしての主要登場人物

幹(みき)
海辺で拾われて育った、みなしごだけど幸せな家族で育った女の子。

野村くん(のむらくん)
幹の幼馴染。何年もアメリカに行っていたが、ある日突然帰ってきた。

幹のおじいちゃん
もう亡くなっているけれど、どこか不思議で、本当に欲しいものを引き寄せることができた。

花のベッドでひるねして の簡単なあらすじ

幹は海辺で拾われて育ったみなしご。本当の親を知らない。しかし、愛情たっぷりに育ててもらったおかげで、いつも花のベッドでひるねして、たった今目覚めたようなしあわせを感じて生きている。なにげない日常の中で「ちがうこと」に引っ張られそうになることもあるけれど、おじいちゃんの教えを守ってやさしくやわらかく生きている。そんな家族の周りで起こる、ちょっとふしぎなあれこれのお話。

花のベッドでひるねして の起承転結

【起】花のベッドでひるねして のあらすじ①

幹の誕生

ある小さな町で、B&Bを営む家族と一緒に穏やかに生きている幹。

しかし、実はその家の本当の娘ではありません。

幹は小さい頃、海辺でわかめにくるまって捨てられていたところを、今のお母さんに拾われました。

家族はとてもあたたかく幹を迎え、優しくて気丈なお母さんや穏やかなお父さん、お父さんの仕事を手伝う伯父さん、そして、どこか不思議な感覚を持っているおじいちゃんのもとで、幸せに育ちました。

おじいちゃんはどこか浮世離れしていて、スピリチュアルで、幹にたくさんのことを教えてくれました。

大好きなおじいちゃんや伯父さんはもう亡くなってしまいましたが、幹は教えを大切に、「違うことをしないこと」を心がけながら生きています。

【承】花のベッドでひるねして のあらすじ②

裏の廃墟

B &Bを営む幹の家の裏には、ある廃墟ビルがあります。

そこはなんだか暗くて嫌な雰囲気が漂っていて、幹は近付きたくなさを感じます。

ビルで自殺もあったと聞きました。

そんなある日、お母さんが事故に遭い、足を骨折して入院しました。

幹はなんだかいやな流れを感じとります。

少し弱気になっていた幹のもとに、昔近所に住んでいた野村くんという男の子が、アメリカから久しぶりに地元に帰ってきます。

野村くんは小さい頃、幹のおじいちゃんの弟子だったような子で、いつもおじいちゃんについて回っていました。

アメリカに住んでいる間は、奥さんもいたけれど亡くなってしまったそうです。

そして野村くんはなんと、裏の廃墟を買い取ることにしたと言い出します。

【転】花のベッドでひるねして のあらすじ③

夢での出会い

幹は、夢を見ました。

髪の毛が薄くて可愛らしい顔つきのその女性は、「これから野村さんを守るのはあなたです。

よろしくお願します。」

と言っていました。

その後、現実で野村くんと話す中で、うっかりその話を出してしまいました。

しかし野村くんは深く掘り下げず、そのまま受け入れてくれていました。

野村くんはそういう人なのです。

その頃、幹の家の玄関に、なぜか毎日小石が置かれるようになります。

なんだかいやな感じがし、野村くんにも話して調べてみると、町で有名な「丸太おばさん」でした。

しかし、なぜ丸太おばさんがそんなことをするのかは謎のままで、小石は置かれなくなりました。

そのことを、母を通じて知り合いの白魔女に相談したところ、様々なスピリチュアルグッズを送ってくれました。

幹は少し気が楽になります。

【結】花のベッドでひるねして のあらすじ④

「違うこと」をしない

裏の廃墟ビルを取り壊すことになった日、幹は現場を通りかかります。

人だかりができていたため近付くと、そこには、大きな穴の中に横たわる人骨。

そして周りに数体の動物の骨も。

おぞましいものを見てしまったと思った幹は、同じく現場にいてショックを受ける野村くんに、イギリスから届いたスピリチュアルなグッズを手渡します。

そして幹は、夢を見ます。

野村くんの奥さんがまた出てきて、ある様子を見せてくれます。

海辺にそっと赤ちゃんを置いて、誰かが拾ってくれるまで見守り続ける女の子。

それは、幹の母親でした。

幹は野村くんの奥さん「桃子」と通じ合い、これからも今までのように「違うこと」をしない生き方をしていこうと、小さく決意します。

花のベッドでひるねして を読んだ読書感想

自分にとって、宝物のような、お守りのような1冊になりました。

オカルトだとか、現実離れしてるだとかと思う人もいるかもしれませんが、実は私たちの日常の中にはこういう奇跡が溢れているのだと思います。

それをキャッチするかキャッチしないかの違いだけなのかもしれません。

幹のおじいちゃんが言っていた「違うことをしない」というのはかなり難しいことで、毎日「違うこと」の誘惑に負けずにいられるかで、人の生き方は大きく変わってくるようです。

おじいちゃんのたくさんの「名言」が出てくる小説なので、ぜひメモをとりながら読んで欲しいです。

きっとあなたを救う言葉になると思います。

自分が好きなこと、大事にしたいことを大切に生きていきたいなと改めて思わせてくれる小説でした。

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