リバース(湊かなえ)の1分でわかるあらすじ&結末までのネタバレと感想

リバース

【ネタバレ有り】リバース のあらすじを起承転結でネタバレ解説!

著者:湊かなえ 2015年5月に講談社から出版

リバースの主要登場人物

・名前 深瀬和久・説明 主人公。事務機器メーカーのサラリーマン。コーヒーが好きで、蜂蜜を入れて飲む。 ・名前 越智美穂子(河部美穂子)・説明 深瀬の恋人。パン屋で働いている。広沢の高校の同級生であり、元恋人。 ・名前 広沢由樹・説明 深瀬の親友。カレーが好き。蕎麦アレルギー。3年前の旅行で飲酒運転をし事故を起こして死亡した。 ・名前 浅見康介・説明 深瀬のゼミ仲間。高校で社会科の教師をしている。村井によると、学生時代、家庭教師のバイトを広沢に奪われたらしい。 ・名前 村井隆明・説明 深瀬のゼミ仲間。親が県議会議員。旅行先は村井の親の別荘。旅行に同行できず遅れていき、広沢達に迎えを頼む。広沢の事故の第一発見者。

リバース の簡単なあらすじ

深瀬は事務機器メーカーに勤めるしがないサラリーマン。行きつけの店で美穂子と出会い付き合うことになりました。ある日、美穂子の職場に「深瀬和久は人殺しだ」という告発文が届いたのです。真相を確かめると、3年前の旅行中に友人を事故で亡くし、その場にいた深瀬ら4人はその友人は飲酒運転をしていたことを隠し続けていたことを告白しました。話を聞いた美穂子は深瀬の元を去り、浅見らにも告発文が届き事件が起こるのです。

リバース の起承転結

【起】リバース のあらすじ①

コーヒーと告発文

深瀬は事務機器メーカーで働くしがないサラリーマン。

唯一の楽しみはコーヒーに蜂蜜を入れて飲むこと。

行きつけの店でパン屋で働く美穂子と出会いました。

そして2人は付き合うことになるのです。

ある日、美穂子の職場に「深瀬和久は人殺しだ」という告発文が届きました。

真相を確かめるべく、美穂子は深瀬に話を聞きに行きました。

深瀬は3年前、ゼミ仲間で行った旅行先で友人を事故で亡くしていたのです。

その友人は飲酒運転をしていました。

その場に居合わせた深瀬ら4人は飲酒していたことを隠し続けていたことを告白しました。

話を聞いた美穂子は深瀬の元を去りまひた。

一方で、当時居合わせたゼミ仲間の浅見たちにも告発文が届いていたうえ、ゼミ仲間の一人、谷原が駅のホームから突き落とされるという事件が起きたのです。

深瀬は、広沢の死に恨みを持つ人物の仕業じゃないかと思い、その人物を調べ始めました。

【承】リバース のあらすじ②

ゼミの仲間たち

深瀬だけではなく、当時、一緒に旅行に行った浅見、村井、谷原にも告発文が届いき、事件が起きたのです。

浅見は高校で社会科の教師をしてします。

3年前、浅見は内定が決まっており村井の迎えを頼まれるが飲酒運転になるからと断っていました。

事故以来、浅見は禁酒しています。

浅見に告発文が届いたのは、大会を控えているサッカー部の部員たちの飲酒騒動の後です。

浅見の車に「浅見康介は人殺しだ」と書かれた告発文が貼られ、その上からビールが撒かれていました。

浅見は生徒たちの仕業だと思い、深く捉えていませんでした。

村井は親が県議会議員で、当時の旅行先は親の別荘でした。

村井は旅行に同行できませんでしたが、遅れて合流することになり浅見らに迎えを頼みました。

待っていても一向に迎えが来ない村井は、自力で別荘に向かおうとしますが、そこで浅見と谷原が広沢の事故を隠ぺいする現場を目撃したのです。

谷原は事件当時、免許を持っておらず、村井を迎えに行くことができまへんでした。

そして、現在は大手商社に勤めており、草野球チームに所属していました。

野球の帰り、駅のホームで何者かに突き落とされました。

命に別状はありませんが、精神的ダメージを負い、家から出られなくなりました。

【転】リバース のあらすじ③

美穂子と広沢

美穂子は広沢と高校の同級生でした。

大学生の時に再開し、付き合うことになりました。

当時の広沢は大学卒業後、就職せず海外へ旅に出たいと考えていました。

その考えに美穂子は不満を抱いていました。

不満を頂いていた美穂子は広沢と距離を置いていたとき、広沢が事故で亡くなったと連絡を受けたのです。

広沢の3回忌で、当時一緒に旅行に行き、広沢の最後を知るゼミ仲間の存在を知りました。

それを機に、広沢は飲酒運転で事故を起こし死亡したことを知り、真相を確かめるべく、深瀬に近づいたのです。

そして、飲酒していると知りながら運転を強要させた深瀬らに告発文を送ったのです。

また、谷原は飲酒運転をしようとした上、美穂子に抱きつこうとして、美穂子にホームに突き落とされました。

【結】リバース のあらすじ④

蕎麦アレルギー

深瀬も当時の事件について調べる過程で、広沢はどういう人間だったのかノートに書き留めるようになりました。

そこで事件当時のことで思い出したことがありました。

別荘に向かう道中に蕎麦屋を発見し、そこで昼食をとることになりましたが、広沢は道の向こう側にあるカレー屋で食べたいと言い、一人でカレーを食べに行ったのです。

その当時は深く考えていませんでしたが、広沢は蕎麦アレルギーだったと後から知らされました。

そして、村井に迎えを頼まれたとき、その場にいた深瀬を除く3人はお酒を飲んでいました。

また、深瀬と谷原は免許を持っておらず、浅見は内定が決まっているからという理由で運転を断り、広沢が自ら迎えに行くと名乗り出たのです。

深瀬は申し訳なく思い、眠気覚ましにと蜂蜜を入れた深瀬お手製のコーヒーを入れたポットを広沢に持たしました。

その蜂蜜は途中で寄った道の駅で購入したもので、蕎麦粉が含まれていたのです。

広沢は運転前にコーヒーを飲み、運転中にアレルギーで発作を起こし、崖から落ちて亡くなったのでした。

リバース を読んだ読書感想

湊かなえさんの作品で長編小説の主人公が男性で話が進められていくものは珍しかったです。

3年前の事件を登場人物の視点から解き明かされていくとう、湊かなえさんお得意の書き方でした。

この物語は3年前の事故原因をずっと隠し続けた深瀬らの後悔と、最愛の恋人を死へ招いた深瀬らを復讐しようとする美穂子を描いているのですが、読み進めていくうちに、飲酒運転を強要したこと、また隠していたことは良くないけど、これは誰かが犯人ということではないのではないか、と思いました。

ただ、そんな思いが払拭されたのは、一番最後の一行の「広沢を殺したのは俺だ」というところです。

不幸が招いた事故だと思いました読んでいましたが、正確な死因があったのです。

事件の真相を追い求めていた深瀬自身が、蕎麦アレルギーとは知らなかったとはいえ、コーヒーの中に蕎麦粉が含まれた蜂蜜を入れて、広沢に持たせてしまったのです。

深瀬のかけがえのない親友、広沢を殺した原因は間違えなく、深瀬だったのです。

最後の一行に鳥肌がたちました。

ゾワっとし、さすが湊かなえさんだとため息が出ました。

https://ara-suji.com/novel/409/

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