「紫色の場所」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|林真理子

紫色の場所

【ネタバレ有り】紫色の場所 のあらすじを起承転結でネタバレ解説!

著者:林真理子 1985年8月に角川書店から出版

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紫色の場所の主要登場人物

見村ヒロミ(みむらひろみ)
ヒロイン。ブティック店員からスタイリストへ転身する。

坂田礼子(さかたれいこ)
ヒロミの師匠。現在は引退して子育て中。

小池葉子(こいけようこ)
女子大学生。デザイン事務所でアルバイトをする。

本田義人(ほんだよしひと)
久慈尊光教の東京支部小熊チーム所属。普段はエンジニア。

黒沢(くろさわ)
小熊チームの責任者。

紫色の場所 の簡単なあらすじ

スタイリストとして若干26歳で成功を掴んだ見村ヒロミでしたが、仕事でもプライベートでも物足りない日々です。ある時にお世話になっているデザイン事務所のアルバイトから紹介された、新興宗教の集会を興味本位で見学してみます。すぐさま入会したヒロミは同じ教団支部に所属する男性にのめり込んでいき、教団からも多額のお布施を迫られるようになるのでした。

紫色の場所 の起承転結

【起】紫色の場所 のあらすじ①

多忙なデザイナーを癒す紫の光

ブティックの店員として働いていた見村ヒロミに転機が訪れたのは、24歳の時に売れっ子スタイリストの坂田礼子が客として来店した時です。

礼子から名刺を貰ったヒロミはアシスタントとして自らを売り込んで、彼女の雑用を必死になってこなしていました。

礼子が出産を機会に仕事への情熱を失い始めたため、ヒロミが後釜に座ります。

ヒロミが独立を決意した時に力になってくれたのが、4人のデザイナーを抱える「デザインオフィス WHO」です。

今でも相談に乗ってもらえる気の置けない場所で、いつものように手土産片手に事務所を訪ねましたがアルバイトの小池葉子の他は誰もいません。

世間話の最中に疲れた様子のヒロミを心配した葉子は、突如として「浄霊」を施します。

掌から紫色の光が見えると言い張る葉子は、セーターの胸元に赤い袋の「おひかり」というお守りをぶら下げています。

葉子の話に半信半疑ながらも、ヒロミはおひかりの中身が気になって仕方ありません。

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【承】紫色の場所 のあらすじ②

未知の世界へ足を踏み入れる

葉子に誘われて集会を見学することになったヒロミは、東横線に乗って世田谷区内の駅で降りました。

高級住宅街を抜けた先には、巨大な温泉旅館のような教団支部が佇んでいます。

昼間だというのに300人近く集まっている信者たちは、支部長の話が始まった途端に身動ぎひとつしません。

「久慈尊光教」は全国に50万人以上の会員を抱える新興宗教で、葉子が所属しているのは東京支部の小熊チームという班です。

この班には東大の工学部出身だという、本田義人という名前のエンジニアがいました。

葉子と本田に「教え」を受けることを勧められたヒロミは、講師の女から紐の先に赤い布の固まりが付いたおひかりを手渡されます。

入信献金1万円にパンフレットが6000円で会費は1ヵ月3000円、入会金と積立金を合わせると全部で2万6000円です。

決して安くはないお金を事務員らしき女性に払って入会申込書を記入したヒロミは、取り返しのつかないことに足を踏み入れているような気分がしてきました。

【転】紫色の場所 のあらすじ③

教会の中だけのお付き合い

小熊チームの責任者は黒沢と呼ばれているぽっちゃりした女性で、年齢は40代の半ばくらいでしょう。

宗教関係者には似つかわしくない気さくな人柄で、入会したばかりのヒロミたちを引き連れて食事に連れていってくれました。

それ以来ヒロミは多忙な職務の合間を縫っては、世田谷のはずれにある久慈尊光教の教会を訪れています。

本間も会社が忙しいようでしたが、ヒロミ以上に熱心な信者で彼の姿を見ない日はありません。

入信して1年足らずながらも黒沢から全幅の信頼を寄せられていて、ゆくゆくは東京支部を背負って立つ存在とのことです。

ヒロミはそれと無く彼をデートに誘ってみましたが、個人的なことを教会の外で話すのは苦手なようでした。

ヒロミと本田が二人っきりになった途端、黒沢が不機嫌になってしまうことも悩みの種でもあります。

入会の日に受け取ったおひかりは仕事中もプライベートも肌身離さず身に付けていますが、相変わらず紫色の光が見えるようにはなりません。

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【結】紫色の場所 のあらすじ④

信仰か愛か仕事か

普段は穏やかな黒沢でしたが金の話になると態度が豹変し、 ヒロミが有名スタイリストだと知った途端に「蓮の実献金」という名目で100万円もの寄付金を要求してきます。

ヒロミが本田の自宅に招かれたのは、貯金を切り崩して蓮の実献金をした次の日です。

三軒茶屋にある3階建てアパートで、家賃は3万円で6畳2間に小さな風呂しかありません。

蓮の実献金を夢見て切り詰めた生活を送っているという本田を、ヒロミは何くれと無く世話を焼くようになりました。

ある時に風邪で寝込んで珍しく礼拝を休んでいた本田のもとへ、ヒロミは花束と高級デリカテッセンを持って訪れます。

青白い顔をした本田の向こうに見えたのは、布団の上で寝ている黒沢です。 この日を境にヒロミは教団と距離を置くようになり、取り付かれたように仕事に打ち込みます。

久しぶりに出席した業界人のパーティーで浴びるほど酒を飲んでいたヒロミは、おひかりが無くなった胸の辺りに手を当てるのでした。

紫色の場所 を読んだ読書感想

スタイリストとして華々しい成功を収めながらも、何処か満たされることのないヒロイン・見村ヒロミの葛藤が伝わってきました。

突如として得体の知れない新興宗教に身を任せてしまう、都会に生きる独身女性の無防備さも印象深かったです。

東京大学の工学部を出たエリートながらも教団に絶対的な忠誠を誓う本田義人には、現実の世界でテロ事件を起こしたあのカルト集団を思い浮かべてしまいます。

信仰心と本田への仄かな恋心に囚われていたヒロミが、失恋によって目が覚めてもとの世界へと帰っていくクライマックスには僅かな救いを感じました。

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