監督:中村義洋 2017年7月に東宝から配給
忍びの国の主要登場人物
無門(大野智)
伊賀一の忍者。女房のお国に頭が上がらない。
お国(石原さとみ)
無門の女房。
下山平兵衛(鈴木亮平)
人でなしの忍者達が嫌になり、伊賀を裏切ります。
忍びの国 の簡単なあらすじ
平兵衛は無門に弟を殺されます。
人でなしの忍びの国に嫌気がさします。
そして伊賀を裏切るのです。
信雄に、伊賀は攻められます。
無門は戦から逃げ出しますが、ネズミという名の小さな忍者でさえ戦っているのにとお国に怒られます。
そして無門も参戦、最後は無門と平兵衛の一騎打ち。
無門が勝利します。
しかし、命を懸けて無門に忍びの国を愚かさを教えた平兵衛でした。
無門は平兵衛との戦で、上忍に怒りを覚えます。
上忍は下忍に無門を打てと命じます。
下忍達は、みな無門を狙います。
無門を助けに入ったお国は毒の吹き矢が体中に刺さり、お国は亡くなりました。
愛を知った無門は、お国が気にかけていたネズミを連れて伊賀を捨てるのでした。
忍びの国 の起承転結
【起】忍びの国 のあらすじ①
人でなしの忍者達が暮らす伊賀。
他国からは虎狼の族と他国からは呼ばれていました。
上忍の百地三太夫を筆頭に、人の命を何とも思わずくだらない小競り合いで命を奪いあっていました。
伊賀一の最強忍者無門は、お金に目が無く報酬によっては三太夫からの命令に応じて戦いに挑みます。
三太夫は、下山の息子・次郎兵衛を打ち取るように命じます。
無門は次郎兵衛と知らずに線の中で戦う「川」でふざけ半分に戦っていましたが、皮肉にも平兵衛が次郎兵衛に声をかけたことで、こいつが次郎兵衛だと気が付き、いとも簡単に殺してしまいます。
しかし無門は、弟を殺された平兵衛の怒りを理解できません。
平兵衛は忍びの国が心底嫌になります。
平兵衛は上忍から作られる十二家評定から「伊賀は織田の軍門に下る」と言われ使者として、伊勢に行くことに。
無門には、お国と言う女房がいます。
安芸の娘だったお国に一目惚れをし、銭の苦労はさせぬと連れ去ってきたものの、たいして稼がない無門にお国は痺れをきらしていました。
平兵衛は、伊賀を裏切りました。
そして信雄に伊賀攻めを進言するのです。
しかし、大膳は反対します。
平兵衛は、伊賀に城を築けと指南するのでした。
【承】忍びの国 のあらすじ②
織田家は、金をちらつかせ、伊賀の真ん中丸山に築城せよと十二家評定に依頼します。
無門達は、築城を手伝うと銭がもらえるので築城に励むのでした。
銭を稼ぐ無門にお国も満足していました。
無門とお国は、修行中の子供の忍者ねずみに出会います。
お国は過酷な修行をみて侍になれと無門にいいます。
せっかく出来上がった城は十二家評定によって爆破されます。
はじめからそのつもりだったのです。
それにより平兵衛は織田家を罠にかけたと責められ捕らえられます。
平兵衛は十二家評定から術をかけられていたのでした。
伊賀は元々織田を攻めるつもりでした。
戦を命じられた無門は、銭にならない戦から逃げようと考えます。
そして無門は、直接信雄に伊賀攻めを忘れる術をかけにいきます。
術は効かず女、子供の首を切ると言われ無門に心に火がつきました。
信雄の妻は、無門に信雄を討ち滅ぼして欲しいと頼み、一万貫の値打ちがある小茄子を渡しました。
そして信雄の妻は自害しました。
無門はその行動が理解できません。
平兵衛に「命より大事なものがこの世にはある」と教えられる無門ですが「分かってたまるか」とつぶやくのでした。
大膳なしでも伊賀を攻めると息巻く信雄。
戦に反対だった大膳は十二家評定の罠に気付き戦をすることを決めました。
大膳の勝手さに腹を立てた信雄でしたが、孤独と信長の子供であるプレッシャーもあり泣き出します。
腹を割って大膳達と話し合い、北畠を打たせたことを詫びるのでした。
それにより、やっと大膳達は、信雄のことを殿として認めるのでした。
【転】忍びの国 のあらすじ③
無門は小茄子があるので生活に困らないと思い、お国と京都に逃げることにしました。
他の下忍達も銭のもらえぬ戦はしたくなく京都に逃げます。
十二家評定は、織田との戦に無門がいないことに気が付き驚愕します。
お国は織田との戦いにねずみが逃げずに参加していると聞き、小さな子供でも戦っているのに逃げるのはやめてお国も戦に参加すると言い出しました。
お国を戦わせるわけにはいきません。
無門は小茄子を持っているので、戦いに参加し首を取れば褒美を渡すと下忍に言い合戦に参集せよと呼びかけます。
無門は平楽寺でお国と待ち合わせします。
「死んではなりません」とお国にいわれ俄然やる気を出す無門です。
伊賀一の最強忍者の無門は、織田勢を打ち勝っていきます。
大膳との一騎打ちで無門が優勢になりますが、あと少しのところで信雄の弓に邪魔されます。
しかし、伊賀が勝利しました。
無門は死んだと聞き平楽寺で待つお国とねずみは落胆します。
しかし、無門は死んでなどいませんでした。
無門は仲間達と信雄の城に向かいます。
そこに平兵衛がいたのでした。
無門は平兵衛に「この戦はすべて十二家評定が仕組んだものだ」と言われます。
さらに「お前も俺も十二家評定の手の内で踊らされておっただけ」と言われますが、無門は「それがどうした」と聞きません。
平兵衛と無門は、「川」という戦いの方法で決着をつけます。
ものすごい殺気で戦う平兵衛ですが無門には敵いませんでした。
戦いを通して無門は、平兵衛の怒りがどういうものなのか気づくのでした。
平兵衛は無門に負けましたが、「人間として死ねる」と嬉しそうでもありました。
「わかったよ、もう怒るな」と無門は平兵衛の気持ちを受け止め大膳に平兵衛に伊勢に埋めてくれと頼むのでした。
そして、信雄には「その首預けておく」と織田勢にとどめを指すのはやめたのでした。
【結】忍びの国 のあらすじ④
十二家評定は、織田に勝ったと祝杯をあげていました。
戦から戻った無門は十二家評定の一人を殺します。
そして「後先考えて無茶できるか」と怒りをぶちまけるのでした。
無門に怯え、下忍に無門を打てば「生涯年貢を免じるこれは十二家評定の総意」といい、下忍達がみな無門を狙います。
それを聞いたお国は、「無門に指をふれれば、小茄子を粉々にする」と脅します。
小茄子に目がくらんだ下忍達が一気に毒付きの吹き矢をお国に吹いたのでした。
吹き矢は体中に刺さり、無門はお国の体の毒を吸います。
死に間際に「本当の名前を教えて欲しい」言います。
無門は「名前なんかないんだ」と答えます。
子供の頃に売られてきた無門には名前はありません。
「かわいそうに」といいお国は亡くなりました。
お国を失った無門の怒りをみた下忍達はそれ以上手を出すことはできませんでした。
再び信雄は伊賀を責めます。
今度は信雄が伊賀を滅ぼしました。
無門はお国が気にかけていたネズミを連れて伊賀を捨てるのでした。
忍びの国 を読んだ読書感想
文章で説明するより、見た方が面白い映画です。
伊賀と織田の心理戦はもちろん面白いのですが、飄々とした無門の戦い方がテンポよくて見入ってしまいます。
無門と平兵衛の戦いは、どの時代劇よりスピーディーだと感じます。
忍者の物語でありますが、無門とお国のラブストーリーが主だと思います。
他国から売られてきた無門は常識知らずです。
お国と平兵衛に人の心と愛を教えられました。
無門は、お金よりも大切なものがあると認めるとお金で売られてきた自分を否定することになるので意地をはっていたように思えます。
お国は亡くなりましたが、お国から教えてもらった愛をねずみを育てることで返していくのでしょう。
ぎこちなくねずみと接するエンドロールも楽しいです。
無門はきっとまたどこかの国で剣術をお金に変えているような気がします。
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