【ネタバレ有り】モモ のあらすじを起承転結で紹介
ごんぎつねの主要登場人物
モモ(もも)
本作の主人公である少女。ある日、街のはずれにある円形劇場の跡地にやって来て、住み着くようになった。人の話を聞くのがとても上手。
灰色の男たち(はいいろのおとこたち)
「時間を節約して時間貯蓄銀行に預ければ、利子がついて寿命が倍になる」と嘘をつき、人々の時間を奪う。
ベッポ(べっぽ)
モモの親友のおじいさん。真面目で無口な道路掃除夫。街の人からは風変りな人だと思われている。
ジジ(じじ)
街の観光ガイドをしている、モモのもうひとりの親友。灰色の男たちに夢を叶えてもらったが、時間に追われて仕事への楽しさを失い、生きがいのない毎日を送ることになる。
マイスター・ホラ(まいすたー・ほら)
時間を司る存在。時間を奪おうとする灰色の男たちに狙われ、モモと一緒に立ち向かう。
モモ の簡単なあらすじ
ある日、モモの街にやってきた灰色の男たちが時間を奪っていきました。そして気づくとモモが灰色の男たちから狙われるようになりました。窮地に陥ったモモはマイスター・ホラと奮闘、街の日常を取り返します。
モモ の起承転結
【起】モモ のあらすじ①
かつて栄華を誇っていたが、今では廃墟と化してしまった円形劇場にある日奇妙な恰好をした少女が住み着きました。
少女は『モモ』と名乗り、ただここに住みたいのだと言います。
住民たちは相談し、みんなでモモの面倒を見ることにしました。
次第に、モモがとても役に立つ子だということにみんな気が付きます。
モモは人の話を聞く才能に長け、どんな人でもモモに相談するとたちどころにアイディアが浮かんでくるのです。
こうして誰にとってもモモはなくてはならない存在になり、困っている人を見かけたら「モモのところに行ってごらん!」と誰もが口を揃えて言うほどです。
モモは誰とでも分け隔てなく仲良くしますが、その中でも親友と呼べる人が二人いて、それが道路掃除夫のペッポと観光ガイドのジジです。
思慮深いベッポとホラ吹きのジジはまるで正反対でしたが、不思議と三人は仲良しでした。
しかし、三人の友情に暗い影を落とすことがこれから起きます。
【承】モモ のあらすじ②
突然街に灰色の男たちが現れました。
彼らは人間たちから時間を奪うための大きな計画を企てていて、かつ誰にも気が付かれないように慎重に行動しています。
次第に人々は一秒たりとも無駄にできないとイライラしながら働くようになり、それでも時間はあっという間に過ぎ去ってしまってもっと倹約しなければとますます怒りっぽくなっていきました。
やがてモモは自分の元に友達が来なくなったことに気が付きます。
何かが起こっていると感じたモモは、自分の足で古い友人たちを訪ねていきます。
しかし、友人はみな時間に追われ、モモと話したいけれど時間がないと本当に悲しそうな顔をしていました。
モモは会いに来てと彼らを励ましますが、それが灰色の男たちの計画を邪魔することになり、モモは灰色の男たちのターゲットとして追われるようになりました。
【転】モモ のあらすじ③
灰色の男たちから逃げるうちにモモは、三十分先の未来を見通す力を持っている不思議なカメのカシオペイアに出会い、導かれて、やがて『どこにもない家』に辿り着きました。
そこは全ての時間の源で、その場所の住人であるマイスター・ホラはそれを人間たちに配っているのだといいます。
マイスター・ホラは灰色の男たちからモモを守るために、カシオペイアを遣わせて、この場所に連れてきたのです。
モモはこの場所でマイスター・ホラと会話しながら時間とは何かについて悟ります。
【結】モモ のあらすじ④
『どこにもない家』からモモが再び元の世界に戻ると、灰色の男たちの仕業によって世界がすっかり変わってしまい、友達はだれもいなくなっていました。
かつては親友であったジジやベッポもすっかり変わってしまい、以前のように一緒に遊ぶことはできないといわれます。
モモはマイスター・ホラに助けを求め、二人で結託して灰色の男たちを消すことに成功しました。
この結果、人々は元の暮らしを取り戻しますが、それは誰のおかげなのか知る由もありませんでした。
モモ を読んだ読書感想
児童書ではありますが、小学生だけでなく、時間に追われる大人にも読んでほしい一冊だと思いました。
「聞く」ことの大切さと時間とは何かを考えさせられます。
大人になって仕事を始めると、自分の時間が短くなり、つい効率化を図ろうとしがちです。
しかし、時には心を休め、他愛ないことに時間を割く、それもまた幸せなんだと本を読んで感じました。
簡易な言葉で分かりやすいストーリーで描かれていますが、人生の本質を突いています。
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