【ネタバレ有り】人魚姫 のあらすじを起承転結で紹介
はだかの王様の主要登場人物
人魚姫(にんぎょひめ)
本作の主人公。人魚の王の末娘。十五歳の誕生日に出会った人間の王子に恋をする。
王子(おうじ)
人間。船が嵐によって転覆したところを人魚姫に助けられるが、後から現れた娘を命の恩人と思い込む。
娘(むすめ)
人間。人魚姫が助けた王子を浜辺で発見し、王子に見初められる。
魔女(まじょ)
王子に会うため人間になることを望む人魚姫に、条件付きで人間の足を与える。
人魚姫 の簡単なあらすじ
人魚姫は初めて出かけた海上で人間の王子に心奪われ、溺れかけた彼を助けます。王子に再び会うため人魚姫は人間の足を手に入れて王子様と再会しますが、彼は他の娘と結婚し、人魚姫は海の泡となりました。
人魚姫 の起承転結
【起】人魚姫 のあらすじ①
海の底の宮殿に住み、人間の世界に憧れる人魚姫は、先に人間の世界を見た五人の姉たちの話を聞きながら、海上へ出る日を静かに待ち望んでいました。
人魚姫が十五歳になる誕生日の日、いよいよ人魚姫は海上へと繰り出します。
そして見つけた賑やかな船の上で誕生日を祝われていた美しい王子に、人魚姫はすっかり目を奪われてしまいます。
ところが突然辺りを嵐が襲い、王子の乗っていた船は転覆します。
人魚姫は海中に投げ出された王子を抱え、浜辺に送り届けることができました。
彼の無事を祈りながら、しかし近づいてくる人間たちの気配に、人魚である人魚姫はその場を離れるのでした。
王子は人間の娘に見つけられ、助けられます。
【承】人魚姫 のあらすじ②
人魚姫は海の底での生活を楽しみながらも、王子のことを知るうち、人間の世界にひかれていきます。
王子に会うため、人間になる方法を探す人魚姫は、魔女のもとを訪ねます。
魔女は人魚姫のひれを人間の足に変える薬があるが、その足はひどく痛み、王子と結ばれなかった場合人魚姫は死んでしまうと魔女は告げました。
さらに薬を渡す代わりに、その美しい声を渡すよう人魚姫に言いました。
それでも良いと人魚姫は承諾し、王子のいる城の近くへ向かい、魔女にもらった薬を飲みます。
こうして王子と再会を果たす人魚姫でしたが、声を失った彼女には、王子に自分は人魚で、自分が溺れた彼を救ったのだと伝えることはできません。
【転】人魚姫 のあらすじ③
美しい声と引き換えに手に入れた足で、鋭い痛みと引き換えに素晴らしい踊りを見せる人魚姫を王子は気に入り、「ひろいむすめ」と呼んでそばに置きました。
人魚姫のもとには毎晩のように、海の底で別れた姉たち、そしてときには父親や祖母が会いに来るのでした。
王子は人魚姫を可愛がりながらも、船が難破した時に自分を助けてくれた娘のことをいっとう愛しているのだと人魚姫に語ります。
王子は人魚姫でなく、浜辺で自分を見つけた娘を命の恩人だと信じ好いているのでした。
そんな折、王子は人魚姫を連れてお妃候補である隣の王国の姫に会いに行きます。
すると隣の国の姫を見た王子は、彼女こそが浜辺に打ち上げられた自分を救ってくれた娘だと気づき、二人の婚礼が決まりました。
これであくる朝、人魚姫は海の泡になることが決まったのです。
【結】人魚姫 のあらすじ④
王子と娘の婚礼が華々しく行われるなか、人魚姫は迫りくる死の影にぼう然としていました。
夕方、一行は船に乗って海へ出ました。
陽気に踊る人々に混じって踊る人魚姫の踊りは素晴らしく、同時に鋭い痛みが足を襲いますが、胸の痛みのほうが勝っていました。
そうして真夜中を過ぎて静まり返った船上で空を眺める人魚姫のもとへ、姉たちが現れます。
姉たちは自らの髪と引き換えに魔女から手に入れた短剣を人魚姫に渡し、短剣で王子を殺すよう告げます。
そうすれば人魚姫は人魚に戻り、泡となることはないというのです。
人魚姫が王子のもとを訪れると、王子は夢うつつに娘の名を呼んでいます。
それを見た人魚姫は手にした短剣を海へと投げ入れ、それから海へ身を投げました。
人魚姫は朝陽を浴びながら泡となり、そして初めて涙を流して、天へと昇っていくのでした。
人魚姫 を読んだ読書感想
フランスの作家、アンデルセンが書いた童話の一つです。
ディズニー映画「リトル・マーメイド」の原作であり、知っている人も多いのではないでしょうか。
ディズニー映画版と大きく違うのは物語のエンディング、人魚姫が泡となるかならないかという点であり、人魚姫の恋が叶わず死ぬという点がこの物語を悲恋として強く印象付けているのではないかと考えられます。
しかし人魚姫が王子に対して抱いていたのは、恋心と一言で表すには難しい気持ちだったようです。
人魚姫は王子に愛されて人間になることを求めながら、何より王子の幸せを願っているのです。
淡い恋心から深い愛情へと、人魚姫の変化する気持ちに人を想うことを考えさせられる作品です。
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