【ネタバレ有り】三人の糸くり女 のあらすじを起承転結で紹介
よだかの星の主要登場人物
女の子(おんなのこ)
主人公。糸を紡ぐのが大嫌いな怠け者。
お母さん(おかあさん)
主人公の母親。娘が働き者だと嘘をついてお城に送り出した。
お妃様(おきさきさま)
糸を紡ぐ音を聞くのが大好き。糸を紡げば王子様と結婚させてやると女の子と約束した。
王子様(おうじさま)
お妃様の長男息子。
糸くり女たち(いとくりおんな)
糸紡ぎが得意な三人組の女。糸を紡ぎ過ぎて容姿が醜くなっている。
三人の糸くり女 の簡単なあらすじ
怠け者の女の子に王子様との縁談がきました。結婚の条件は糸を紡ぐ働き者だと証明する事。困った女の子は秘密裏に代理を頼みます。結婚後、糸紡ぎで容姿が醜くなる事を知った王子は、女の子に糸紡ぎを禁止しました。
三人の糸くり女 の起承転結
【起】三人の糸くり女 のあらすじ①
あるところに、糸を紡ぐのが大嫌いな、怠け者の女の子がいました。
お母さんの言う事を聞かずに怠けていたため、とうとう、お母さんに酷く怒られてしまいます。
大声で泣いている女の子の傍を、お妃様の乗った馬車が通りかかりました。
どうして泣いているのか理由を訪ねるお妃様に、お母さんは答えます。
女の子は糸を紡ぐのが大好きな働き者なのに、糸の材料になる麻が手に入らないから泣いているのですと。
女の子が怠け者だと知られるのが恥ずかしかったので、嘘をついてしまったのです。
そうとも知らずお妃様は大喜び。
好きなだけ糸紡ぎをさせてあげようと、女の子を城へと連れて帰りました。
【承】三人の糸くり女 のあらすじ②
お妃様に連れられて城にやってきた女の子は、大量の麻が詰まれた部屋へ通されました。
お妃様は言いました。
この部屋にある麻全てを紡げたなら王子様と結婚させてあげましょう、貧乏な生まれでも働き者なら構いませんと。
ですが、そんな事できるはずがありません。
女の子は糸紡ぎが大嫌いな怠け者なうえに、何百年も朝から晩まで働いても、紡ぎ切れないほどの量の麻があるのです。
どうすればいいのかわからないまま、親元から離れた寂しさを言い訳にして、女の子は仕事もせずに泣き続けていました。
【転】三人の糸くり女 のあらすじ③
途方に暮れる女の子の前に、三人の醜い糸くり女たちがやってきました。
三人とも糸を紡ぎすぎて、顔や体が醜く変貌していました。
女の子は事情を話しました。
すると糸くり女たちは、結婚式に身内として招待してくれるのであれば、女の子の代わりに糸を紡いでやろうと言いました。
女の子はその申し出を受け入れました。
そして、お妃様にばれないように、こっそり糸くり女たちを働かせました。
糸くり女の仕事は早く、あっという間に大量の麻全てを紡いでしまいました。
女の子がひとりでやったと思っているお妃様と王子様は、女の子を褒め称え、結婚が決まりました。
【結】三人の糸くり女 のあらすじ④
結婚式の日。
女の子は約束通り、糸くり女たちを身内として式に招待しました。
初めて糸くり女たちを見た王子様は、その容姿の醜さに驚きます。
足が変形していたり、下唇ばかりが大きく垂れ下がっていたり、親指だけが幅広くなっているのです。
どうしてそんな奇妙な姿をしているのか、王子様は糸くり女たちに尋ねました。
そして、糸の紡ぎすぎで醜くなった事を知ると、女の子が醜くならないよう、今後糸紡ぎをしてはいけないと命じたのです。
そのおかげで、女の子は大嫌いな糸紡ぎをしなくていい事になりました。
三人の糸くり女 を読んだ読書感想
有名なグリム童話の内のひとつです。
怠け者の女の子が主人公という、童話にしては少し変わったお話です。
しかし、働き者だと誤解されたまま無理難題を押し付けられて途方に暮れる様や、別の人に仕事をお願いするちゃっかりとした面。
その人との約束をしっかりと守りつつ、お世話になった事を感謝する素直さもあり、どこか憎めない人間らしさ・愛らしさを感じさせます。
皮肉の利いたストーリー展開とあいまって、大人でも楽しめる作品だと思います。
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