ビブリア古書堂の事件手帖3〜栞子さんと消えない絆〜(三上延)の1分でわかるあらすじ&結末までのネタバレと感想

ビブリア古書堂の事件手帖3

【ネタバレ有り】ビブリア古書堂の事件手帖3〜栞子さんと消えない絆〜 のあらすじを起承転結でネタバレ解説!

著者:三上延 2012年6月にアスキー・メディアワークスから出版

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ビブリア古書堂の事件手帖3 の主要登場人物

篠川栞子(しのかわしおりこ)
ビブリア古書堂の店主。妹の文香と2人暮らし。母・智恵子は現在行方不明。

五浦大輔(ごうらだいすけ)
ビブリア古書堂の見習い店員。

井上太一郎(いのうえたいちろう)
辻堂の古書店「ヒトリ書房」の店主。

坂口しのぶ(さかぐちしのぶ)
ビブリア古書堂の常連。夫・昌志と逗子市に在住。

玉岡聡子(たまおかさとこ)
篠川智恵子の学生時代の友人。北鎌倉在住。

ビブリア古書堂の事件手帖3 の簡単なあらすじ

北鎌倉の古本屋「ビブリア古書堂」で、五浦大輔がアルバイトを始めてから間もなく5か月です。クリスマスから年末年始にかけての慌ただしいシーズンでも、訳ありなお客さんが次々と厄介ごとを持ち込んできます。店主・篠川栞子の母親・智恵子の不気味な影も近辺にちらつき始めて、否応なしに大輔は巻き込まれていくのでした。

ビブリア古書堂の事件手帖3 の起承転結

【起】ビブリア古書堂の事件手帖3 のあらすじ①

ロバート・F・ヤング「たんぽぽ娘」

12月26日に常連さんから品揃えが悪いと文句を言われ、栞子さんと大輔は戸塚の古書会館に向かいます。

館内で「ヒトリ書房」の店主に挨拶しますが、栞子さんの母・智恵子と過去に遺恨があるようで井上太一郎は返事もしません。

会場でSF文庫の束を見つけた栞子さんは入札しますが、落札者は僅かに上回る高値を付けた井上です。

翌日になると井上は自分が落札した古書の束の中でも1番に希少価値のある、ロバート・F・ヤングの「たんぽぽ娘」を栞子さんに盗まれたと騒ぎ始めました。

濡れ衣を晴らすために栞子さんが呼び出したのは、26日にビブリア古書堂を訪れて「いい本がない」とクレームを付けた男性客です。

妻との思い出の1冊が欲しかったために組合員に成り済まし会場で本を盗んだことを認めたため、取り敢えず栞子さんの潔白は証明されます。

辻堂のヒトリ書房を訪れた大輔に対し井上はつい最近智恵子から受け取ったクリスマスカードを見せ、「あの娘には気を許すな」と忠告するのでした。

【承】ビブリア古書堂の事件手帖3 のあらすじ②

「タヌキとワニと犬が出てくる、絵本みたいなの」

大晦日まで営業して年明けの1月4日までお休みするのが、ビブリア古書堂の昔からのスケジュールです。

初詣の帰りに常連客・坂口しのぶと出会った大輔は、彼女が子供の頃に好きだった絵本を探すことを頼まれます。

外国の童話で主人公はタヌキ、ライオン・ワニ・犬と友達になる、大きなトラックでレンガを運び込み家を建てる。

翌日に栞子さんに相談してみますが、さすがの彼女も断片的な情報ばかりでは本の名前を言い当てることができません。

しのぶの実家にまで同行することになった栞子さんは、彼女が小学生の頃に飼っていた犬の名前「トービク」と犬小屋に書かれていた「なかよしの家」からたちまち答えを導き出しました。

1週間後にビブリア古書堂にやって来たしのぶは、エドゥアルド・ウスペンスキーの「チェブラーシカとなかまたち」を受け取り大喜びです。

彼女がお目出度であること、産まれてくる子供のためにこの本を探していたことも栞子さんには全てお見通しでした。

【転】ビブリア古書堂の事件手帖3 のあらすじ③

宮沢賢治「春と修羅」

昼間に篠川智恵子の同級生と名乗る女性からの電話を受け、閉店後に栞子たちは北鎌倉の彼女の家に向かいました。

出迎えた玉岡聡子から、自分が父親から譲り受けた宮沢賢治の初版本「春と修羅」を取り返して欲しいと頼まれます。

盗んだのは兄の一郎か義姉・小百合かと思われますが、親族であるが故警察にも相談出来ません。

一郎が経営しているスポーツショップで話を聞きますが、彼は古書に関する知識も乏しく盗む機会もなさそうです。

葉山のレストランで小百合と対面しますが、彼女は高校受験を控えた息子にかかりっきりで「本が嫌い」と言い切ります。

一郎たちの実家で会ったふたりの息子・昴は中学生離れした愛書家で、栞子さんの誘導尋問に引っかかって叔母の「春と修羅」を持ち出したことを白状しました。

彼こそが祖父から「春と修羅」を受け継いだ張本人であり、横取りしたのは聡子の方であることを栞子さんは見破ります。

智恵子であれば報酬と引き換えに見逃してしまうはずですが、栞子さんは「わたしは母と違います」と宣言するのでした。

【結】ビブリア古書堂の事件手帖3 のあらすじ④

「王さまのみみはロバのみみ」

篠川文香はビブリア古書堂で働く大輔を、今ではすっかり信頼しています。

その一方では大輔がこの店に来てから、姉の栞子が何かとトラブルに巻き込まれるようになったのも否定できません。

文香自身の口の軽さが災いして、店が放火されてしまう事件までありました。

それ以来なるべく口を噤むように心掛けるようになり、毎日の出来事をパソコンの日記に書き込むのが彼女の日課です。

いつものように姉が購入してきた本を2階の母屋に運んだ時に見つけたのは、小さい頃に読んで貰った絵本「王さまのみみはロバのみみ」です。

父親が亡くなる直前に坂口三千代「クラクラ日記」を託されたこと、いつか機会があれば姉に渡して欲しいと頼まれながらも未だに実行出来ていないこと、本の見返しには母のメールアドレスが記載されていること。

ミダス王の秘密を知ってしまった理髪師が河原に掘った穴に叫ぶように、文香は誰にも言えないことをパソコンに向かって告白するのでした。

ビブリア古書堂の事件手帖3 を読んだ読書感想

古書会館での業者同士の出品やセリ落としの様子など、一般の愛書家には知りえない舞台裏を垣間見ることが出来て面白かったです。

古今東西の稀覯本や初版本に纏わるこぼれ話や薀蓄も満載で、コレクター心理を巧みにくすぐられます。

1冊の本に執着する余りに一線を越えてしまう人たちの危うさも印象深かったです。

卓越した推理力と知識を発揮しながらも、母親の智恵子の影に翻弄されていくヒロイン・篠川栞子の今後の運命に引き込まれていきます。

優しく彼女を見守っていくうちに、徐々に心惹かれていく五浦大輔の純真さが微笑ましく映りました。

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