少女(湊かなえ)の1分でわかるあらすじ&結末までのネタバレと感想

少女

【ネタバレ有り】少女 のあらすじを起承転結でネタバレ解説!

著者:湊かなえ 2009年1月に早川書房から出版

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少女の主要登場人物

桜井由紀(さくらいゆき)
桜川高等学校の2年生。昔、認知症の祖母に左手に怪我を負わされ、今でも動きづらくしている。小説を書くことが好き。

草野敦子(くさのあつこ)
桜川高等学校の2年生で、由紀の親友。中学生のころ剣道部に所属しており、有名な私立高校の推薦も決まっていたが、最後の大会で惨敗し剣道を辞めてしまった。

滝沢紫織(たきざわしおり)
由紀たちのクラスにやってきた転校生。親友が自殺したことを由紀たちに話す。

小倉(おぐら)
由紀たちの元担任の国語教師。由紀が書いた小説を盗作し、新人文学賞を受賞した。

牧瀬(まきせ)
偏差値の高い男子校に通う3年生。由紀の恋人。電車のホームで自殺するのを目撃したことがある。

少女 の簡単なあらすじ

高校2年生の夏、友人の「人の死をみた」という話に羨ましく思った由紀と敦子は互いに一番天国に近い場所に行き、死に触れようとした。しかし、そこで見た死は自分たちが気づかないうちに起こしていた死だったのである。

少女 の起承転結

【起】少女 のあらすじ①

友人の遺書

「子供なんてみんな、試験管で作ればいい。

選ばれた人間の卵子と精子で、優秀な人間だけを作ればいい。

その中で、努力と才能が足りなくて、馬鹿にされたり性格が歪んでも仕方がない。

自殺は敗北宣言だ。

そう自分に言い聞かせて前向きに耐えてきたつもりだ。」

そんな遺書が残されていた。

同じクラスの紫織が昨日、自宅の風呂場で手首を切って自殺した。

残された遺書はその子のものだった。

彼女は学校の裏サイトに悪口を書き込まれても、匿名でしか発言できない馬鹿なんてほっとけと無視する子だと思っていた。

担任の先生から死ぬ前に何か相談を受けなかったか?と聞かれたが、そんなものはなかった。

彼女ならクラスの誰にも相談なんてしてないはずである。

彼女と仲が良かったのに、ほっておいたのは、彼女が「死」というものを悟っていると知っていたからだ。

【承】少女 のあらすじ②

仲違いした親友

夏休みに入る前、由紀たちは学校で少年たちの絆と死をテーマにしたビデオを見た。

上映が終わり、教室に戻ると友人の紫織は、前の学校の親友が自殺した話を由紀と敦子にした。

「私は人の死体を見たことがある」と。

その頃、親友同士の由紀と敦子は仲たがいしていた。

敦子は中学生の頃、剣道部に所属していた。

有名私立高校に推薦も決まっていたが、中学最後の大会で惨敗してしまった。

その悪口が学校の裏サイトに書かれるようになり、敦子は今でも裏サイトを常日頃、気にするようになってしまった。

そんな敦子を励まそうと、由紀は敦子をテーマに自作の小説「ヨルの綱渡り」を書いた。

しかし、その小説は敦子に渡す前に、担任の小倉に盗作され、新人文学賞を受賞してしまった。

違う形でその小説を読んだ敦子は由紀が書いたものだと気付くが、自分をネタにされたと思い込んでしまったのだ。

【転】少女 のあらすじ③

人の死

紫織から人の死を見たことがると聞いた由紀と敦子は羨ましく思い、死を見たいと二人は、夏休みに入り、お互いに知らせず小児科病と老人ホームでボランティアをした。

敦子は老人ホームで働く「たかお」とい男に出会った。

たかおはバツイチで入院している息子がいた。

由紀が敦子に書いた小説を「羨ましい」と褒められ惹かれ始めていた。

由紀は小児科病棟で昇とタッチーという2人の男の子に出会った。

昇は手術の成功率が7%だとタッチーに教えられ、由紀に昇の父親を連れてきてほしいと頼まれる。

そこで、昇の父親の居場所を知っている三条という男に場所を教えてほしければ来いと、呼び出される。

一人で行くのは危険だと思い、恋人の牧瀬と一緒に行く。

そこで、由紀は三条から自分の下着を洗えとセクハラを受ける。

それを小型レコーダーで録音していた牧瀬は三条を警察に突き出した。

【結】少女 のあらすじ④

因果応報

警察に捕まる前に由紀は昇の父親の居場所を聞くと、偶然にも敦子がボランティアで出会ったたかおであった。

昇に逢いに行ったたかおは自分の息子である昇に刺されてしまう。

たかおは昔、紫織に痴漢の疑いをかけられた事があり、冤罪だったが罪を認めてしまった。

そのせいでたかおは離婚をしてしまい、昇の母親は心を病んで今でも入院していた。

その恨みを晴らす為に刺したのであった。

由紀と敦子はその場から逃げ、仲直りをしたところで物語が終わっているが、実は登場人物の死は全て由紀と敦子に関係していたのであった。

まず、物語の冒頭で書かれていた遺書を書いた紫織は、クラスから虐められて自殺した。

その原因は紫織の父である三条が犯罪(由紀へのセクハラ)を犯したからである。

また、紫織の親友の自殺は、敦子が裏サイトで教師と恋愛関係にあると書き込んだからである。

親友の名前は星羅という。

由紀は小倉に自身の小説を盗作された復讐をする為、敦子と小倉のパソコンを盗み見た。

そこで、小倉は他校の女子高校生「セーラ」と付き合っていることを知り、裏サイトに書き込んだ。

小倉もまた、駅のホームから投身自殺をしていた。

由紀は小倉のパソコンの中にある個人情報を流出させ、小倉を失職させたのだった。

由紀と敦子の因果応報は描かれていないが、その他の登場人物は因果応報なのか全員死んでいったのであった。

少女 を読んだ読書感想

達観した女子高生が考えることは恐ろしいと思おました。

人の死を見たい。

また、人の死を見れた友人を羨ましく思うだろうか。

由紀は祖母を殺そうとしたこともあり、誰よりも死を強く感じていたのかもしれません。

また、敦子も裏サイトに悪口を書かれて死を思い浮かんだのかもしれません。

因果応報で由紀と敦子の身近な人物が自殺をしたり、命を落としますが、由紀達は無事なまま物語は終わってしまいましたが。

冤罪の父親を刺した昇も病気で死んでしまいました。

しかし、由紀達は悪い事をした自覚がありません。

もしかしたら、痴漢をでっち上げた紫織も、盗作した小倉も自覚がなかったのかもしれません。

「因果応報」という言葉が実際に効力があるのであれば、由紀達はどんな罰を受けるのでしょうか。

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