「ここは私たちのいない場所」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|白石一文

「ここは私たちのいない場所」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|白石一文

【ネタバレ有り】ここは私たちのいない場所 のあらすじを起承転結でネタバレ解説!

著者:白石一文 2019年9月に新潮文庫から出版

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ここは私たちのいない場所 の主要登場人物

芹澤 存実(せりざわ ありのり)
大企業の常務で次期社長候補であったが、珠美の罠に引っかかって辞職する。

鴫原 珠美(しぎはら たまみ)
芹澤の元部下。結婚を機に退職した。

小堺 史郎(こさかい しろう)
芹澤の部下で珠美の夫。小心者。

ここは私たちのいない場所 の見どころ!

・珠美との出会いが引き起こす芹澤の変化

・退職した芹澤が見つけた新しい人生

・家族や友人の死から芹澤が見つけた人生観

ここは私たちのいない場所 の簡単なあらすじ

会社役員の芹澤は順風満帆なサラリーマン生活を送っていました。

しかし、部下である小堺の不祥事と小堺の妻の珠美の策略によって辞職に追い込まれてしまいます。

退職後、小堺と離婚した珠美と会い続ける芹澤は、新しい人生の在り方を見つけるのです。

ここは私たちのいない場所 の起承転結

【起】ここは私たちのいない場所 のあらすじ①

 

諦めの生活

芹澤は、三歳で病死した妹の死がトラウマとなり、家庭を持てずにいました。

自分のことしか顧みない両親が、妹が風邪をひいているのにも関わらず無理やり長距離の帰省をしようとしたところ、妹は風邪をこじらせて肺炎を起こして死んだのです。

両親は妹の死を悲しみましたが、哲学者の父と画家の母は自分のことは責めずに相手の落ち度ばかりを指摘して不仲に陥り、その後離婚して新しい人生を送ります。

芹澤はその後、妹の死に顔を忘れることができず、両親の薄情さを恨み続けていました。

しかし、サラリーマンとしての生活は順調で、次期社長候補の総務担当常務として働いていました。

仕事しかない人生に嫌気がさすこともありましたが、芹澤は自分の人生なんてそういうものだと割り切って、諦めた気持ちで生活を送っていました。

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【承】ここは私たちのいない場所 のあらすじ②

 

しかしある日、部下の不祥事が発覚します。

小堺という社員が、顧客データの入ったパソコンを紛失し、個人情報が流出してしまったのです。

原因を調査すると、小堺は不倫をしていて、パソコンを持ったまま不倫相手の家に行ったところ、それを発見した不倫相手の夫がデータを流出させたというものでした。

芹澤はこの流出事件の事後処理と小堺の処分の担当に当たりました。

すると、小堺の妻で、芹澤の元部下の珠美から連絡が入ります。

珠美は小堺の懲戒解雇だけはやめてほしいと懇願し、言葉巧みに芹澤のことを誘い出して肉体関係を結びます。

しかし、このやりとりは録音されていました。

後日、芹澤は小堺に呼び出されます。

小堺は、自分のことを懲戒解雇にすれば珠美と芹澤の音声データを公開すると脅しました。

芹澤は、自分の愚かさを恨みながらも、このトラブルが自分の新しい人生につながるかもしれないと直感します。

芹澤は小堺を解雇せずに降格処分にすることもできましたが、そうはしませんでした。

芹澤は小堺を懲戒解雇とし、その後社長に自分の犯したことを白状して芹澤自身も辞職します。

【転】ここは私たちのいない場所 のあらすじ③

 

新しい出会い

小堺と珠美は、芹澤の辞職を聞いて驚きます。

小堺は退職に追い込まれたことは恨みつつも、自分の起こした不祥事が芹澤の常務としてのキャリアを奪ってしまったことには責任を感じます。

小堺は、芹澤に対しては何でもしてあげたいと思いますが、自身の不倫はやめませんでした。

そんな小堺に嫌気がさした珠美ですが、小堺の資産に目がくらんで小堺との離婚は考えられませんでした。

珠美と小堺は仮面夫婦となり、珠美は芹澤と定期的に会うようになりました。

芹澤にとって、珠美は新しい世界を教えてくれる魅力的な女性でした。

珠美は、職を無くした芹澤を心配して、早めの再就職や起業を勧めます。

しかし、芹澤は久しぶりに手にした自由な生活が楽しくてたまりませんでした。

昼間から映画を見たり、好きなものを好きなときに食べられる幸せを芹澤は堪能します。

無職の芹澤は賃貸契約の住居に住み続けることは難しいと感じ、物件を買うことを考えます。

小堺の実家は大地主だったので、いい物件を紹介してもらおうと珠美に連絡をすると、結婚もしていないのに家を買うことに珠美は反対しますが、それでも良い物件を見つけてくれました。

芹澤はそこに住み、新しい人生を始めることにします。

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【結】ここは私たちのいない場所 のあらすじ④

 

友人の死

芹澤が新しい人生を送り始めたころ、友人の奥野ががんで死んだという知らせが入ります。

芹澤と奥野は、大学の映画製作のサークルで知り合いました。

奥野は映画製作の才能があり、部員の中でもひときりサークル活動に打ち込んでいましたが、映画の世界で生きていくことは早々に諦め、医者として堅実な生活を送っていました。

芹澤は、奥野ががんを患って若くして死ぬのならば、映画関係の仕事に就くように説得すればよかったと後悔します。

限られた人生ならば、裕福な生活が送れなくとも、自分のしたいように生きるべきだと感じたのです。

他の友人も、奥野の死をきっかけに自分の人生を見直します。

海外赴任中のため奥野の葬儀に出席できなかった里中は、外国で乗っていたセスナが墜落して死にかけたという出来事も後押しして、海外赴任を乗り越えたら役職につくことは確実なのにそれを断って日本に帰国します。

里中は今後は家族と一緒に限られた時間を生きていこうと決心したのです。

芹澤も、新しい目標を定めます。

芹澤も、奥野ほどではありませんが、映画が好きでした。

奥野が手に入れられなかった映画製作の夢を目指して、芹澤は専門学校に入学することを決意します。

時を同じくして、一人でも生きていけるようになろうと看護学校に入学した珠美も、それを驚きながらも喜んでくれました。

芹澤と珠美は、二人のささやかな再出発を記念して、ケーキとワインでお祝いをしました。

ここは私たちのいない場所 を読んだ読書感想

若くなくても新しい夢を追いかけることの大切さを教えてくれる一冊でした。

人生を諦めていた芹澤が、不祥事や友人の死を乗り越えて夢を手にする過程がとても良かったです。

元気がもらえる一冊です。

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