「悪母」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|春口裕子

「悪母」

【ネタバレ有り】悪母 のあらすじを起承転結でネタバレ解説!

著者:春口裕子 2016年6月に実業之日本社文庫から出版

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悪母の主要登場人物

岸谷 奈江(きしたに なえ)
一人娘の真央を育てる主人公。断れない性格が災いし、ママ友同士のトラブルに巻き込まれていく。

岸谷 真央(きしたに まお)
奈江の娘。引っ込み思案な性格。

長谷川 佐和子(はせがわ さわこ)
奈江の頼れるママ友。

坂田 広美(さかた ひろみ)
奈江や佐和子のママ友。奈江が悩まされるトラブルの元凶となる。

悪母 の簡単なあらすじ

主人公・奈江の一人娘の真央が幼稚園の見学に行ったところ、その近辺の幼稚園には、奈江を含むママ友たちの入園を拒む告発文が届いていることが発覚します。奈江とママ友の佐和子は、諦めて通園に時間のかかる幼稚園に入園しますが、そのあとも悪意に満ちた出来事が頻出します。

悪母 の起承転結

【起】悪母 のあらすじ①

すべての始まり

奈江の娘・真央が一歳になったころ。

地域の子育てイベントで奈江は四人のママ友と親しくなります。

しかし、そのうちの一人、広美は常識を外れた行動により仲間外れにされてしまいます。

強く言えない性格の奈江は、広美のことを疎ましく思いつつも、うまく拒絶することができません。

ほとんどストーカー化した広美の行動を、面白おかしくママ友たちのLINEに報告してしまいます。

ある日、奈江が広美以外のママ友と子どもたちと一緒に食事をしていると、突然広美と娘の由加里が現れます。

その上、由加里はノロウイルスに感染しており、嘔吐してしまいます。

そしてそのウイルスは、ほかの子どもにも感染してしまうのです。

広美がママ友たちの集いの場所を知ってしまったのは、奈江の家のカレンダーを見たからでした。

自分の不注意でママ友に迷惑をかけてしまったと自責の念にかられる奈江は、広美を呼び出し、今まで広美によって迷惑を被ってきたことを告げ、関係を断ち切ります。

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【承】悪母 のあらすじ②

復讐の始まり

広美と関係を断って数年後。

奈江は真央の幼稚園探しに必死でした。

広美以外のママ友との関係は良好で、特にリーダー格の佐和子のことを慕っていました。

ある日、奈江と佐和子が有名幼稚園に見学に行った時のことです。

校庭を見学していると、奈江は園長から呼び出されます。

そこで見せられたのは、告発状でした。

奈江を含むママ友四人が、グループ内でいじめを行い、その被害にあった家庭が崩壊した、という内容でした。

幼稚園側は、この告発状は系列の園にも送られており、さすがに入園は許可できないと言います。

実は、奈江が広美と決別した後、広美の家は火事で全焼したのです。

けが人や死者はいませんでしたが、原因は広美の不注意であり、ママ友同士のトラブルによるストレスのせいとも言われていました。

奈江と佐和子は、告発状を送り付けた犯人は広美だと感じます。

近隣の幼稚園から軒並み入園を断られ、どうすることもできない二人は片道40分ほどの幼稚園に入園を決めます。

車の運転ができない奈江は、佐和子の車に乗せてもらっての通園が始まりました。

【転】悪母 のあらすじ③

悪意の毎日

名門の幼稚園でもないのに、片道40分かかる幼稚園に通う奈江のことを、保護者たちは異様な目で見ていました。

人見知りの奈江は新しいママ友はあまりできませんでしたが、社交的な佐和子はすぐにママ友をたくさん作ります。

奈江はその様子を羨ましく思います。

そして、小学校受験を考える時期がやってきました。

奈江も佐和子も、エスカレーター式の名門私立を狙っています。

しかし、佐和子の息子・俊は私立に落ち、都立の小学校に通うことになります。

真央は名門私立を補欠合格になり、合格の連絡を待ちわびます。

奈江は、小学校に対して手紙や付け届けを送ると繰り上がる可能性が上がる、という話を聞いて、小学校に向かいます。

すると、小学校側から、奈江からは繰り上げ合格の辞退をもらっていると告げられます。

衝撃を受ける奈江ですが、それは何かの間違いだと主張し、無事に後日繰り上がり合格をもらいます。

喜んだのもつかの間、小学校にも、幼稚園入園の際のような告発状が届き、それによって真央は小学校の合格が取り消されます。

すべての犯人は、真央と同じ幼稚園で、同じ小学校を補欠合格した子どもの母親でした。

奈江は、ママ友の執念の恐ろしさを痛感します。

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【結】悪母 のあらすじ④

狂った友情

公立の小学校に通うことになった真央は、友達にも恵まれ、楽しい小学校生活を送ります。

都立に通っていた俊は、過去の告発状によるいじめにあい、途中から真央の小学校に転校してきました。

その後は俊に対するいじめもなくなり、奈江は以前のようにママ友たちとの交流を取り戻します。

高学年になったある日、真央が頻繁に「池之内ゆかり」という女の子の家で遊ぶようになります。

池之内の家はかなり裕福なようで、懇談会にもお手伝いさんが出席しています。

ある日、奈江は「池之内ゆかり」が決別したママ友・坂田広美の娘であることを知ります。

広美は家が火事になったあと、夫の死により旧姓の「池之内」に戻り、娘の由加里は名前をひらがな表記で書くことを好んだため、奈江は長期間その事実に気付きませんでした。

広美は、真央の幼稚園入園の際に告発状を送ったり、嫌がらせをしたのは夫だと告白します。

家を無くし、ヒステリー状態になった夫は、手を付けられる状態ではありませんでした。

その話を聞いた奈江は、広美の傷ついた気持ちに初めて気付き、許そうと思います。

しかし、広美は次に、佐和子たちママ友を陥れる計画を練っているのでした。

悪母 を読んだ読書感想

ママ友とは無縁の生活をしているからこそ、楽しめる話でした。

振り返ると、この手の女の嫉妬や足の引っ張り合いは学生時代からあったように思うのですが、「子ども」という、命をかけても守らなくてはならない存在がいるとき、このような女同士の争いはより醜く、よりどうしようもないものになるのだと思います。

「絶対に自分はこんな目には合わない」と断言できないところが悲しく、怖いと感じました。

キャラクター一人一人が、表裏の部分を持っていて、リアリティがあります。

一気に読めてしまうストーリー展開なので、読みやすいと思います。

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