「ハニービターハニー」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|加藤千恵

加藤千恵 ハニー ビター ハニー

【ネタバレ有り】ハニービターハニー のあらすじを起承転結でネタバレ解説!

著者:加藤千恵 2009年10月に集英社から出版

スポンサーリンク

ハニービターハニーの主要登場人物

里穂(りほ)
本作の主人公。同じ大学に通う美人な親友の沙耶香と仲良くする一方、内緒で沙耶香の彼氏・陽平と関係を持つ。

陽平(ようへい)
沙耶香の彼氏で、里穂と二股をかけている。甘ったれた性格でバイトも長続きせず、沙耶香に注意されてばかりいる。沙耶香が元カレと連絡を取っていることにショックを受け、親友の里穂に相談したことがきっかけで二股関係に。沙耶香とも里穂とも別れる気はない。

沙耶香(さやか)
里穂の親友で、陽平の彼女。美人で世話焼き。里穂に陽平の愚痴をよくこぼしている。

ハニービターハニー の簡単なあらすじ

里穂と沙耶香は親友です。同じ授業をとり、ランチをしたり、時間があれば連絡を取り合い、お互いの近況をくまなく報告しています。ただ、里穂には沙耶香に秘密にしていることがありました。それは、恋愛のこと。里穂が恋をしているのは沙耶香の彼氏の陽平なのです。沙耶香に隠れて陽平と関係を持っている里穂は、沙耶香の話す陽平にまつわる愚痴や相談にも親身になって聞いています。沙耶香のことも陽平のことも大好きな里穂ですが、ついに決定的な出来事が起こってしまい……。

ハニービターハニー の起承転結

【起】ハニービターハニー のあらすじ①

親友の彼氏

里穂と沙耶香は親友です。

同じ授業をとり、ランチをしたり、時間があれば連絡を取り合い、お互いの近況をくまなく報告しています。

ただ、里穂には沙耶香に秘密にしていることがありました。

それは、恋愛のこと。

里穂が恋をしているのは沙耶香の彼氏の陽平なのです。

陽平も里穂たちと同じ大学に通う学生で、里穂が初めて陽平と会った時、すでに沙耶香と付き合っていました。

陽平と関係を持ったのは、沙耶香と陽平が付き合い始めて三か月経った頃です。

沙耶香が元カレと連絡を取っているようだと陽平が相談をしてきたのです。

安っぽい居酒屋で沙耶香抜きで陽平と対面した里穂は、いつまでも愚痴愚痴言っている陽平に、『じゃあ、その分仕返ししちゃえば?たとえば私と寝るとか』と冗談で提案してみます。

アルコールがまわり、不機嫌そうな目で睨むように里穂を一瞥してから、陽平はその場でキスをしてきます。

そのまま里穂の部屋に行き、以来二人は沙耶香に隠れて関係を持ち続けています。

スポンサーリンク

【承】ハニービターハニー のあらすじ②

秘密

里穂と陽平が授業をさぼり部屋で寛いでいるところに、里穂の携帯に沙耶香から着信が入ります。

気配が伝わらないよう緊張して沙耶香と会話する里穂の後ろで、陽平は声を出さずに後ろから腕をまわしてきたり、首筋に唇を押し当ててきたりきます。

どぎまぎしながら話を続ける里穂。

里穂と陽平二人揃って学校に来ていないことに不満を言う沙耶香に里穂はドキリとします。

このまま自分たちの関係が沙耶香にばれてしまうのではないかと、里穂は気が気でありませんが、幸いに勘づいていない様子の沙耶香は、さぼってばかりいる陽平に喝を入れると言って電話を切ります。

電話を終え、この状況を楽しんで里穂にじゃれついてくる陽平に、里穂は抗議しますが、全然嫌そうな声にはなりません。

『ずっとこうしていたいなー』と言いつつ、沙耶香と会う為陽平は里穂の部屋を出ていきます。

別れ際、儀式のように自分が噛んでいたブルーベリー味のガムを里穂に口移しします。

里穂は毎度味の薄くなったそれを口の中で受け取り、笑顔で陽平を見送ります。

【転】ハニービターハニー のあらすじ③

半分こ

沙耶香と待ち合わせをして、行きつけのカフェでランチをしている最中、話題の中心は陽平のことです。

根気がなく、新しく始めたバイトも一か月経たず辞めてしまったと憤る沙耶香を、里穂は涼しい顔でなだめます。

陽平への不満が止まらない沙耶香は、周囲に甘やかされラクな方へ流されてばかりだと不平を言い、来年に迫った就活や将来のことをもっと真剣に考えるべきだと主張します。

まさにその通りで、自分も陽平を甘やかしている一員なのはおくびにも出さず、一通り文句を言って押し黙ってしまった沙耶香に、それでも二人はいいカップルだと思うと声をかけます。

本心で言った言葉なのですが、嘘っぽく響いてしまうではないかと不安になりながら里穂は続けます。

『お互いをちゃんと大事にしてるし、意見もちゃんとぶつけ合ってて、そういうのうらやましい』と。

それぞれが注文したオムライスとロコモコを半分づつ分け合いながら、笑い合う里穂と沙耶香。

駅で沙耶香と別れると、自分の心の中に糸くずのような棘のようなくさくさしているものが溜まっていることに気が付きます。

スポンサーリンク

【結】ハニービターハニー のあらすじ④

ガム

陽平は、沙耶香への腹いせのつもりで里穂と関係を持ったのですが、里穂は違います。

陽平が里穂を呼び出すもっと前から好意を持っていました。

でもそれは打ち明けるつもりはありません。

もちろん沙耶香にも。

陽平のことも沙耶香のことも大事な存在なのです。

陽平が里穂の部屋を出て行ったあと、沙耶香がやって来ます。

陽平の痕跡を必死に隠す里穂。

大急ぎで掃除をし、芳香スプレーをして沙耶香を出迎えます。

しかし、招き入れた後で、トイレの便座が上がっていることに気が付き、不自然にならないようトイレにこもってから何食わぬ顔で沙耶香に話しかけます。

しかし、沙耶香から返事はありません。

様子がおかしい沙耶香に気づき、回り込んで確認すると泣いています。

手にはレシートを持っていました。

ガムを買った記載がありました。

落ち着きを払って、普通にガムを買っただけだと説明する里穂に、沙耶香は『陽平の最寄り駅のコンビニで?陽平の好きなガムを?』を泣きながら聞いてきます。

黙る里穂。

沙耶香の嗚咽は激しくなり、里穂は必死に言い訳を考えますが、頭は真っ白です。

今まで一度も食べたいと思ったことがないガムを噛みたい衝動に駆られます。

ハニービターハニー を読んだ読書感想

恋愛にまつわる9編の短編が収録されている『ハニービターハニー』から、親友の彼氏と関係を持っている女子大生・里穂の恋愛を描いた『友だちの彼』をご紹介しました。

嫌っているわけでもなく、ライバル視しているわけでもなく、その反対に、とても大事に親友を想っているのに、その彼氏と関係を持ってしまう里穂の歪んだ恋愛。

裏では陽平のことを甘やかすだけ甘やかし、沙耶香の愚痴を聞いたりしている卑怯な女の子で、一切好きになれませんが、何度も読み返してしまう不思議な作品です。

コメント