「すべて真夜中の恋人たち」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|川上未映子

「すべて真夜中の恋人たち」

【ネタバレ有り】すべて真夜中の恋人たち のあらすじを起承転結でネタバレ解説!

著者:川上未映子 2014年10月に講談社から出版

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すべて真夜中の恋人たちの主要登場人物

冬子
主人公 34歳、内向的で人と関わるのも苦手。自宅で校閲の仕事をしている。

三束
冬子がカルチャーセンターの講座を申し込もうとしたときに知り合う。


大手出版社の校閲局の社員、冬子の仕事の受け渡しをしている

典子
冬子の高校時代の友達

恭子
冬子の以前の仕事の同僚

すべて真夜中の恋人たち の簡単なあらすじ

自宅でフリーランスの校閲の仕事をしている冬子。人付き合いも苦手で内向的。そんな孤独な冬子はあることをきっかけに三束さんと言う男性と知り合います。時々、喫茶店で会い、話をするだけの2人。恋をしたときの気持ち、切なさが伝わってくる物語です。

すべて真夜中の恋人たち の起承転結

【起】すべて真夜中の恋人たち のあらすじ①

真夜中の散歩

勤めていた会社を辞め、自宅でフリーランスの校閲の仕事をしている冬子。

仕事を紹介してくれた恭子や、仕事の取引先の社員の聖以外とは、特に人との関わりも少ない孤独な生活をしていました。

25歳の誕生日の日、急に思い立って夜の11時くらいに散歩に出ます。

誰にも祝ってもらえない誕生日、キンと張り詰めた冬の空気の中、見えるものすべてがくっきりとして、夜の光が自分を祝ってくれているような気がしました。

それ以来、毎年、誕生日には真夜中に散歩に出るようにしています。

仕事以外、何の楽しみもない冬子だが、聖と一緒に飲めないお酒を飲み、聖が楽しそうなのを見て、家で1人の時も仕事が終わり、寝るまでの間、お酒を飲むようになります。

そんなあるとき、冬子はカルチャーセンターの講座に申し込んでみようと、出掛けます。

勢いをつけるために、お酒を飲んだ冬子、ロビーにいたところ気分が悪くなり、慌ててトイレに行くが、入口の辺りで戻してしまいます。

その時に男子トイレから出てきた男性にぶつかってしまい、足を汚してしまったのではないかと、男性に話しかけ、お詫びをし、その日は別れました。

その次の日曜、汚してしまった雑巾を返しに再び、カルチャーセンターを訪れた冬子。

またしてもお酒を飲んでいたため、ロビーのソファーで眠り込んでしまい、そしてその間にカバンを置き引きされてしまいます。

たまたま、以前に話しかけた男性が講座を終え、出てきました。

親切に男性は、警察にも一緒についてきてくれ、帰りの電車代も貸してくれました。

お互いに連絡先を交換し、次に会う約束をします。

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【承】すべて真夜中の恋人たち のあらすじ②

三束さんとの出会い

喫茶店で待ち合わせた2人は、お互いのことを話します。

男性の名前は三束(みつつか)さん、高校で物理の先生をしているそうです。

少しの雑談をし、店を出て、駅に着き別れ際に、冬子は光を見るのが好きだと伝えます、なんだかそれを言っておきたい気がしてと三束さんは、では次は光の話をしましょうと言い、その日は別れました。

三束さんからメールがきて、また会うことになる。

前と同じ喫茶店で会い、楽器は何が好きかとか、小さい頃の話、そして光の話。

別れ際に差し上げますよと本を渡されました。

それから、三束さんのことばかり考えてしまい、ベットに入ると借りた本を必ず読み、次はいつ会えるんだろうと、彼のことばかり考えてしまう冬子。

本を読み終え、勇気を振りしぼって、2日かけてメールを三束さんに送ります。

しばらくすると三束さんから電話があり、クラシックのCDを渡したいと言われました。

いつもの喫茶店でまた会い、光の話、クラシック音楽の話をして楽しい時間を過ごしました。

それから、毎週木曜日、2人はその喫茶店で会うようになります。

冬子はもらったCDをほとんど一日中聴き、彼のことばかり考える毎日、逢う日は色々な話しをし、お互いのことを知っていく、そのうち木曜だけではなく、日曜にも逢うようになり、入江さんでなく冬子さんと呼んでもらうようになりました。

そんなとき冬子は高校時代の友達、典子と会いました。

夫婦生活のうまくいっていない話しを聞き、誰にもしていない話しをするのは、あなたはもう私の人生の登場人物ではないからよと言われました。

その帰り道、雨が降ってくる中、どうしようもない孤独感に襲われる冬子、ついあの喫茶店に足が向きます。

そして偶然、店の前に三束さんがいました。

【転】すべて真夜中の恋人たち のあらすじ③

恋する心

冬子は泣きそうになるのをこらえ、2人は喫茶店に入りました。

少し言葉を交わした後、三束さんに私と会うのは楽しいかと聞きました、私は会うときいつもお酒を飲んでいる、そうしないとしゃべれないような人間ですと三束さんは知っていましたと答え、人には色々事情がある。

どんな冬子さんでも私は冬子さんとお会いして話すことは好きですよと言いました。

冬子はわたしは…と後の言葉が続かず降りしきる雨の中1人喫茶店を出ました。

三束さんは追ってきません。

それから冬子はほとんどベットの上で過ごすようになりました。

仕事もはかどらず苦しい気持ちの毎日。

三束さんに逢いたいのに逢うのが辛い。

鳴らない電話やメールがつらくて、携帯の充電もしないままにしてしまいます。

聖も心配し、メールで色々聞いてきました。

冬子は思いました。

自分は三束さんの何も知らないと、いつも誰と過ごしているのか、何を大切に思い、どんなことを考えて暮らしているのか、自分のことは少しでも思い出してくれているのか逢わなければ三束さんに…思い切って電話を掛けました。

少し会話をした後、三束さんは結婚していますか?と聞いてみました。

いいえ、私と寝たいと思った事はありますか?はいと三束さんは言いました。

そして、三束さんの誕生日の日に逢う約束をします。

その日、冬子はおしゃれをして三束さんに逢いました。

フランス料理のお店を予約し、楽しい時間を過ごしました。

帰り道、どちらからともなく手を握りました。

三束さんを愛しています。

冬子は言いました。

涙があとからあとから流れてきて、とめることができませんでした。

三束さんは何も言わず黙ったまま、冬子の涙が収まるのを待っていました。

そして、冬子はお願いしました。

私の誕生日を一緒に過ごしてくれませんか、真夜中を一緒に過ごして一緒に歩いてくれませんかそれから2人であの曲を、一緒に聴いてくれませんか

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【結】すべて真夜中の恋人たち のあらすじ④

届かない手紙

三束さんは冬子の顔を見て何度もうなづきました。

冬子は声をあげて泣きました。

三束さんと別れて、自分のアパートの前にきたとき、聖が立っていました。

お見舞いにきたと言います。

治ったんなら連絡をくれてもいいんじゃないかおしゃれしてお化粧をしている冬子を見て、男の人と会っていたのか、どういう人かと問い詰めます。

言い争いになり、あなたを見ているとイライラする、聖は冬子に言葉を投げつけました。

聖の心ない言葉に傷つく冬子。

さっきまでの三束さんが遠くに行ってしまいそうになります。

膝を抱え泣きじゃくりました。

聖はハッとして、謝ります。

そんなつもりではなかった。

いつも意地悪にこうなってしまう、あなたのことは友達だと思っていると聖も泣きじゃくりました。

そして2年が経ちました。

2年前の誕生日、真夜中に三束さんは来ませんでした。

待ち合わせの喫茶店で明け方まで冬子は待ちました。

それからは何も考えないように過ごし、時間と共に、胸が締めつけられるような気持ちは変化し、小さく小さくなっていきました。

三束さんからは一度だけ手紙がきて、本当は高校教師ではなかったこと、食品工場の職を失ってからのことが詳しく書かれていました。

もう、お会いするつもりもありませんとも書かれていました。

あの喫茶店にも行ってみたりもしたが彼の姿はありませんでした。

そして、三束さんに手紙を書きました。

今の自分のこと、仕事のこと…書いてから彼の住所を知らないことに気づく冬子。

そんな風にときは過ぎ、誕生日でない日も夜を散歩するようになりました。

仕事を終え、ふと思い浮かんだ言葉を冬子は書いてみました。

すべて真夜中の恋人たちふと胸にやってきてそれから消えようとしない言葉を、じっと見つめ、それから眠りにつく冬子でした。

すべて真夜中の恋人たち を読んだ読書感想

真夜中はなぜこんなにきれいなんだろうと思う。

それはきっと、真夜中には世界が半分になるからですよと三束さんが言ったことをわたしはこの真夜中を歩きながら思い出しているこの書き出しの文章がとても好きです。

不器用で、人と接するのが苦手で、自宅でフリーの校閲の仕事をしている孤独な主人公冬子三束さんに出会い好きになります。

淡々とした2人の会話、週に何度か喫茶店で話すだけの2人彼にもらった本を読み、彼の好き音楽を聴き、一日中彼のことが頭から離れない夢にも出てくる、街中でも涙が出てくるそうだよな、人を好きになる気持ちってこういうことだよなって思いました。

最後は切ない結末だったけど、川上未映子さんの独特の優しい言葉たちが印象に残りました。

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