「シーソーモンスター」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|伊坂幸太郎

「シーソーモンスター」

【ネタバレ有り】シーソーモンスター のあらすじを起承転結でネタバレ解説!

著者:伊坂幸太郎 2019年4月に中央公論社から出版

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シーソーモンスターの主要登場人物

北山 直人(きたやま なおと)
主人公。製薬会社の営業職についている。新しく担当することになった若院長が、保険料の詐欺を行っていることを知り、トラブルに巻き込まれる。

北山 宮子(きたやま みやこ)
直人の妻。直人には隠しているが、結婚前は特殊部隊の一員として活躍していた。セツと気が合わずに悩んでいる。

北山 セツ(きたやま せつ)
直人の母親。直人夫婦と同居することになったが、ついつい宮子をいびってしまう。隠しているが、宮子と同じく元特殊部隊の一員。

シーソーモンスター の簡単なあらすじ

直人は製薬会社の営業マンとして働いています。目下の悩みは、妻の宮子と同居している母親のセツとの折り合いが悪いということです。会社の先輩の綿貫さんに、彼女たちの争いを日米貿易摩擦に例えて相談する毎日でした。そんな中、綿貫さんから得意先の病院への営業を引き継いだことにより、直人は営業先の病院が保険料詐欺を働いていることを知ってしまいます。

シーソーモンスター の起承転結

【起】シーソーモンスター のあらすじ①

女同士の争い

直人は、製薬会社の営業マンをしています。

先輩の綿貫は優しくて、会社の話だけでなく、自宅の嫁姑問題にも相談に乗ってもらえるほどの仲でした。

そんな時、綿貫から得意先の病院を紹介されます。

その病院の院長は、直人の死んだ父親の同級生で、直人とは初めて会ったにもかかわらず、一緒にゴルフをしたりと、可愛がってくれるようになりました。

そんな付き合いが続いていた中、その院長は隠居することになり、直人の会社は息子の若院長を接待するようになります。

本来の担当営業は綿貫でしたが、しばらくすると直人が営業を引き継ぐことになります。

若院長は先代とは違い、派手な遊びが大好きで、直人もその遊び方についていくのにやっとでした。

直人は、若院長の金遣いの荒さに疑問を持つようになっていきます。

そんな中、若院長が病院で、保険料の水増しを行っているのではないかという疑問を持つようになり、こっそりと証拠を押さえようと水面下で動くのでした。

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【承】シーソーモンスター のあらすじ②

能ある嫁

直人の嫁・宮子は、義母のセツとどうしても相容れないということに悩んでいます。

もともと宮子は特殊部隊で活躍していたということもあり、メンタルトレーニングは得意のはずでしたが、どうしてもセツを目の前にすると、気が昂ってしまい、余計なことを言ってしまったりするのです。

ことの発端は、宮子が結婚前に直人の両親と顔合わせをする際にさかのぼります。

ホテルのレストランで宮子たちは顔合わせをしていたのですが、そこに工作員による神経毒の持ち込みが行われる兆候があったのです。

宮子は特殊部隊の仕事は辞めていたのですが、どうしても見過ごすことができず、トイレで工作員を拘束したりと活躍を見せますが、直人の家族には「よくトイレにいく女」というイメージを植え付けてしまったのでした。

初対面からイメージが悪かったと悩む宮子ですが、ある日、セツの両親や夫など、セツの周りの人々がみんな不審な死を遂げていることに気付きます。

もしかして、セツが殺したのではないか、もしかすると自分も殺されるのではないかと疑う宮子は、特殊部隊の仲間に頼んでセツの調査を行います。

【転】シーソーモンスター のあらすじ③

事件の始まり

直人は若院長を疑い、宮子がセツを疑っている状況の中、北山家に不審なことが起こり始めます。

まずはじめは、直人と宮子がデートから帰ってくる途中、謎の男たちに襲われたことでした。

宮子だけでしたら、特殊部隊のころのスキルを活かして彼らを返り討ちにすることは可能でしたが、直人にはその能力のことを話していないために、うまく立ち回ることができません。

結局、紙袋で直人の視界を隠し、そのすきに彼らと戦い、倒すことに成功します。

直人には、仲間割れが始まったと説明し、事なきを得ました。

その次には、宮子一人が家にいるタイミングで、セールスを騙る男性が家に押し入ってきて、宮子を殺そうとします。

この時も、宮子は身体能力を生かして、彼を縛り、警察を呼ぶことに成功しました。

こんな事件が続いたせいで、宮子はより義母を疑うようになります。

他にも、庭にいると二階から植木鉢が落ちてきたりと、宮子の命を脅かす出来事が頻繁に起こるのでした。

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【結】シーソーモンスター のあらすじ④

家族の誕生

直人は若院長が保険料水増しの証拠をつかみ、若院長にその事実を聞きますが、若院長はその場をやり過ごします。

そしてある日、直人が病院に向かおうとすると、ある集団に拉致されます。

目を覚ますと綿貫がいて、直人に遺書を書いてから自殺をすることを迫ります。

なんと、保険料の水増しは綿貫の入れ知恵なのでした。

直人は抗おうとしますが、どうにも抵抗できません。

最後に宮子に電話をし、セツに感謝を伝えようとしますが、そんな不審な電話を受けて宮子は直人になにかあったと勘ぐり、電話を逆探知して直人のもとに向かいます。

しかし、直人のもとには屈強な男がいて、宮子をもってしても倒せそうにありません。

そんな時、セツが助けにきてくれたのです。

宮子とセツは力を合わせて彼らを倒し、直人を救出することに成功します。

どうしてセツがこんなに活躍できたのかというと、セツも宮子と同じように、若いころは特殊部隊の一員をしていたのでした。

セツの周囲の人間が死んでいたのは、セツが恨みを買った工作員によって殺されたからでした。

セツの悲しみと苦しみをしった宮子は、少しだけセツに寄り添うことができたのでした。

シーソーモンスター を読んだ読書感想

スピーディーな話の展開で、楽しく読むことができました。

また、少し特殊な環境ではあるものの、家族の温かみが感じられるストーリーでした。

伊坂幸太郎の醍醐味なのですが、登場人物たちのユーモラスな会話も楽しむことができたので、大満足です。

伏線もたくさんあったので、もう一度読み返して、理解を深めたいと思いました。

また、良い人がずっと良い人とは限らないよなぁ、と少ししんみりした気持ちにもなりました。

何はともあれ、この家族が末永く幸せに過ごしてほしいと思います。

続編が気になる一冊なので、シリーズ化でもしてもらえたらと思います。

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