「県庁おもてなし課」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|有川浩

「県庁おもてなし課」

【ネタバレ有り】県庁おもてなし課 のあらすじを起承転結でネタバレ解説!

著者:有川浩 2011年3月に角川書店から出版

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県庁おもてなし課の主要登場人物

掛水史貴
県庁の中に発足した「おもてなし課」に配属される主人公。素直で、柔軟だが、県庁体質が身に付き始めてしまっている。

吉門喬介
高知県出身の作家で現在は東京に住んでいるが、取材のため高地を訪れる。掛水に辛口ながらも的確なアドバイスをする。

明神多紀
吉門のアドバイスによって、おもてなし課に臨時で採用された。県庁職員ではないため、民間感覚をもち、するどい視点でおもてなし課をサポートする。

清遠和政
元県庁職員で「パンダ誘致論」の発案者。現在は「民宿きよとお」を経営する傍ら、経営コンサルタントとして働いている。

清遠佐和
和政の娘で、「民宿きよとお」を実際に切り盛りしている。県庁に強い恨みをもっている。

県庁おもてなし課 の簡単なあらすじ

高知県庁に実在する、「おもてなし課」を舞台にした話です。高知県出身の作家、有川浩が自身のふるさとについて書いたことから、自然あふれる高知の魅力が作品全体を通して伝わってきます。内容は、「おもてなし課」が高知の観光を活性化するために奮闘する物語です。民間感覚とかけ離れた意識をもった、高知県庁の職員ははじめ的外れな企画ばかりを進めていきます。しかし、吉門から辛辣なアドバイスをもらい続けた掛水を中心に、おもてなし課全体が徐々に成長していく物語です。有川浩らしい、胸がキュンキュンする恋愛要素も織り交ぜられているところが魅力の作品です。

県庁おもてなし課 の起承転結

【起】県庁おもてなし課 のあらすじ①

どこの県でもやっていることを、マネしても…

高知県に観光客を誘致するため、「おもてなし課」が発足します。

そこの職員である掛水は、若くやる気に満ち溢れる青年です。

そんな掛水はおもてなし課が企画したものを精力的にこなしていきます。

初めにおもてなし課が取り組んだのは、「高知出身の有名人の名刺の裏に、県内施設のクーポンをつけてくばってもらう」というものです。

どこかの県がやっていたものをまねただけですが、掛水は意気揚々と高知出身の有名人にアポイントを取り続けます。

その中の一人が、吉門喬介でした。

吉門は掛水から概要を聞いた瞬間に、詳しい内容を教えろとメールをします。

そこから、吉門と掛水の長く続くおもてなし課をよりよくするための戦いが始まるのです。

吉門は開口一番、今回の取組みの意図が分からないとするどい指摘を続けます。

まだまだ県庁感覚に浸ったままの掛水は負けじと応戦しますが、だんだんと吉門の言葉に心が動かされていきます。

そうして、ついには吉門のアドバイスを真摯に受け止めることを心に決めるのです。

一つ目のアドバイスは、名刺をただ有名人が配るだけでは効果がないから、駅や空港に置いたらどうか?というものでした。

しかし、県庁の方の仕事はなかなかうまく進みません。

特に、クーポンの期限をいつまでにするかといった問題や、割り引いた分の補償を県がどのように進めていくのかといった課題を、お役所仕事で進めていくためなかなか解決していきません。

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【承】県庁おもてなし課 のあらすじ②

救世主「清遠」登場

そうして、一か月が経ったころ、吉門から掛水に怒りの電話が入ります。

「普通、1か月もやりとりがなかったら、その企画は終わったものだと思う。」

と。

そう、名刺の発注も稟議が通らず、相変わらずのお役所仕事で全く進んでいなかったのです。

この一件を通して、掛水は、「民間感覚」というものを知ります。

特に時間は有限であるという意識が自分たち県庁の職員には足りていないことを改めて痛感するのです。

そうして、さらに吉門のアドバイスを聞き入れようと思った掛水は、「パンダ誘致論」について調べ始めます。

その協力をしてくれたのが、明神多紀でした。

多紀のスムーズで的確な仕事ぶりに感心した掛水は、「おもてなし課に県庁職員ではない、若い女性をいれること」と言っていた吉門の言葉を思い出し、多紀はおもてなし課に臨時職員として配属されることになります。

多紀が調べてくれた「パンダ誘致論」の概要は、昔ある県庁の職員が、高知県にパンダを誘致しようと、騒ぎ立て、その結果、県庁から追い出されてしまったというものでした。

吉門はその人「清遠和政」が民宿きよとおを経営していることを掛水に伝え、会いに行ってみろと言うのです。

清遠に会いに行った初日、掛水はなんと県庁を毛嫌いしている清遠の娘の佐和に水をかけられてしまいます。

後日、もう一度民宿きよとおを尋ねたところ、ついに和政本人と会うことができ、和政をおもてなし課の経営コンサルタントとして招き入れることに成功したのです。

【転】県庁おもてなし課 のあらすじ③

やっぱり県庁体質が抜けてない

清遠が提案してきたプランは「高知まるごとレジャーランド構想」というとても大胆なものでした。

和政の話によると、高知県には、たくさんの自然があるのに、県内の人はその魅力に気づいておらず、それぞれのよさを生かし切れていないとのことでした。

そして、そんな魅力的な自然を有機的に結び付けることで、高知県はまるごとレジャーランドにすることができると、清遠は自信をもって言い切ります。

そのプランを実現するため、清遠は、掛水と多紀をいろいろなところに連れまわします。

全国でも珍しい朝市や、最高の景色が望めるパラグライダーなどを体験していくうちに、二人は改めて高知のもつ魅力に気づき始めます。

それと同時に多紀は観光客誘致に向けて「トイレ」が非常に大事である、つまりは観光客としてくる人の立場に立って物事を考える必要があるということに気が付き始めます。

そんな矢先、突如として清遠が経営コンサルタントをクビになってしまいます。

「パンダ誘致論」の当時から県庁にいる人の間では、清遠の評判が良くなかったことが原因でした。

清遠が推進してきたプランは一気に停滞してしまい、掛水と多紀も落ち込みます。

さらに、県庁に恨みをもっていた佐和は、県庁に怒鳴り込みに来る始末です。

しかし、当の本人清遠と、おもてなし課を取材するために出入りしていた吉門は至って冷静です。

実は、二人はいつかこうなることに気付いていたのです。

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【結】県庁おもてなし課 のあらすじ④

構想はうまくいくのか?そして、掛水・多紀・吉門・佐和の恋は?

なぜ、そこまで清遠と吉門が同じビジョンをもてるのか。

そこには秘密がありました。

実は二人は元親子だったのです。

清遠和政と吉門の母は昔、連れ子同士の再婚をしていました。

その連れ子が佐和と喬介だったのです。

和政が県庁をやめたことをきっかけに二人は離婚してしまい、喬介も清遠の家に近づきがたくなっていたのでした。

しかも、佐和と喬介は実は愛し合っていたにもかかわらず…ですが、今回のことをきっかけにまた高知に来られることになった喬介はついに佐和にプロポーズをし、清遠の許可ももらって民宿きよとおに本格的に住めることになりました。

同じころ、掛水と多紀は、清遠から教わってきたことを胸に自分たちでプロジェクトを進めようと奔走します。

そしてついに、「おもてなしマインド」が大切だという答えに辿り着き、清遠がいなくなった後も順調にプロジェクトを進めることに成功したのです。

そこに追い風となったのが、吉門喬介の存在でした。

吉門は、取材の力を借りて、掛水との対談を実現します。

その中で二人の協力でおもてなし課の進めているプロジェクトについてアピールすることになるのです。

そして、ついに吉門は、掛水を中心とした物語を書くことを決断するのです。

県庁おもてなし課 を読んだ読書感想

高知県という県の魅力を余すことなく伝える本だと感じたのが第一印象です。

しかし、そこは有川浩。

ただ、高知をPRするのではなく、そこに至るまでの様々な人の心の揺れ動きが見事に描かれています。

さらに、有川浩らしい胸が苦しくなるほどの恋愛描写が各所に散りばめられており、読む人を飽きさせません。

「観光をPRするためにはどんなことが必要なのか」や、公務員と民間の働き方の感覚の違いなど、ビジネスパーソンが読んでも参考にできる本だと思います。

そして何より、有川浩自身が高知県を愛していたんだなということが、ものすごく伝わると同時にぜひ高知に行ってみたいなと思わせる作品でした。

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