映画「名探偵コナン 水平線上の陰謀」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|山本泰一郎

映画「名探偵コナン 水平線上の陰謀」

監督:山本泰一郎 2005年4月に東宝から配給

名探偵コナン 水平線上の陰謀の主要登場人物

江戸川コナン(演:高山みなみ)
本作の主人公で、薬により小学生になり小学校に通っています。本来の姿は高校生探偵工藤新一で、幼馴染の蘭に片思いしています。

毛利蘭(演:山崎和佳奈)
本作にヒロインで、新一の幼馴染で彼に片思いしています。関東大会で優勝するほど空手が得意です。

毛利小五郎(演:神谷明)
本作のキーパーソンで、蘭の父親でコナンの保護者です。元刑事で「眠りの小五郎」の異名が着いた私立探偵です。

日下ひろなり(演:山寺宏一)
シナリオライターで、アフロディーテ号の乗船客です。豪華客船を舞台にしたドラマのために秋吉に取材をしています。

秋吉美波子(演:榊原良子)
八代商船の設計士で、アフロディーテ号の設計にも携わり名付け親でもあります。日下からドラマのための取材を受けます。

名探偵コナン 水平線上の陰謀 の簡単なあらすじ

八代グループの豪華客船「アフロディーテ号」の処女航海で次々と殺人事件が起こります。

またその事件に園子も巻き込まれ、更に15年前の事件も関係しておりコナンは犯人のミスリードに翻弄されます。

そんな中、船には爆弾が仕掛けられており、船が爆破されます。

船が沈む絶体絶命のピンチの中、コナンは真犯人を見つけることが出来るのでしょうか。

名探偵コナン 水平線上の陰謀 の起承転結

【起】名探偵コナン 水平線上の陰謀 のあらすじ①

豪華客船「アフロディーテ号」

 15年前、北大西洋の海上で貨物船「第一八代丸」が氷山に激突して沈没する事故が発生し、沖田船長と三等航海士の2人が死亡しました。

そして半月前、八代造船の船舶設計士・八代英人が別荘に通じる道を車で運転中心臓発作を起こし、車ごと崖下に転落して死亡しました。

この時を越えた一見関係なさそうな2つの事件は、豪華客船の乗員乗客全てを巻き込む巨大な陰謀の序章に過ぎませんでした。

空手の関東大会に優勝した蘭のお祝いを兼ねた園子の計らいで、八代グループの豪華客船「アフロディーテ号」の処女航海に招待されたコナン達は、大いにクルーズを楽しんでいました。

ひょんなことから、船内でかくれんぼをすることになり園子と灰原が鬼となりかくれんぼがスタートします。

次々と見つかり蘭だけが最後まで隠れ切りかくれんぼは鬼の負で終わります。

しかし探偵バッチから園子のSOSが聞こえたことにより、かくれんぼの最中に園子が何者かによって拉致・監禁されたことに気づきます。

同じ頃、セレブ姉妹に誘われた小五郎は、廊下で青いフードをすっぽり被りジッパーを上まであげた眼鏡の人とすれ違い違和感を覚えますが、そのまま姉妹の元へ向かいます。

幸いにも園子はコナンの推理によって無事に助け出されましたが、今度は八代商船の社長・八代貴江が何者かに刺殺され、八代グループ会長で貴江の父である八代延太郎も行方不明になってしまいます。

目暮警部らが到着して捜査が始まりますが、容疑者は乗員乗客を合わせて総勢600名に上り、捜査の難航は必至でした。

一方、佐藤刑事らは八代英人の事故死に不審を抱き、再捜査をしていました。

彼女は運転席のシートベルトの金具に残っている不審な痕跡に注目します。

【承】名探偵コナン 水平線上の陰謀 のあらすじ②

コナンの推理とミスリード

船の関係者や日下・美波子などの聞き取りなどをしながら捜査を続けるコナンたちは、延太郎がマリーナのハッチから海に突き落とされた可能性が高いことを突き止めます。

それからほどなくして、海上保安庁によって海に漂う延太郎の遺体が発見されました。

一方で、小五郎はコナンとも警察とも別に独自の捜査を展開していました。

事件の真相をつかんだコナンは、ウェルカムパーティーの席で阿笠博士の声を借りて推理を展開し、アリバイトリックを崩してシナリオライターの日下ひろなりが犯人である証拠を提示します。

日下は第一八代丸沈没事故で犠牲となった三等航海士の息子で、第一八代丸沈没事故が八代親子や八代英人、第一八代丸の副船長だったアフロディーテ号船長の海藤が保険金詐取と沖田の排斥を目的に仕組んだ事故であることを知り、復讐するべくアフロディーテ号に取材と称して乗り込んでいました。

犯行動機を語った日下は、機関室に仕掛けておいた爆弾を爆発させ、その混乱に乗じて逃走を図ります。

しかしコナンと少年探偵団の追跡により、無事に日下の逃亡は阻止されました。

その後目暮達がやってきてコナン達を叱りますが、彼らの目の前でアフロディーテ号の爆弾が次々と爆発し、船腹に穴が開いて浸水し始めます。

アフロディーテ号の沈没は最早避けられないものとなり、乗員・乗客が避難していく中、忘れ物に気付いた蘭は園子が止めるのも聞かず取りに戻りますが、船が傾いたことで頭を打ち気絶してしまいます。

さらに、事件は解決しているかと思われましたが、その裏には真犯人による更なる陰謀が隠されていました。

アフロディーテ号に残った小五郎は真犯人と対峙し、自ら暴いたアリバイトリックに納得がいかず、アフロディーテ号に仕掛けられた爆弾が多すぎることに疑問を抱いていたコナンも真犯人に気付き船に急いで戻ります。

【転】名探偵コナン 水平線上の陰謀 のあらすじ③

真犯人と15年前の罪

真犯人はアフロディーテ号設計グループ副リーダーで八代英人の部下であった秋吉美波子でした。

美波子は沖田の娘であり、日下から取材を受けた際に執拗に八代親子のことを聞かれたことで不信感を抱き、日下が取材の途中で席を外した隙に彼のパソコンを覗いて真の目的を知り、後日酒に酔った英人から事件の真相を聞き出したことで、父親の復讐を決意します。

杜撰だった日下の復讐計画を利用し、英人の車にスタングレネードを仕掛けて自動車事故を誘発させることで日下よりも先に英人を殺害し、日下が計画を修正するよう仕向けると、それを逆に利用することで日下を犯人に仕立て上げつつ自らの手で復讐を実行していきました。

日下は事件において誰も殺害していませんでしたが、パソコンの中で沖田のことを「船と運命を共にした時代錯誤の男」と非難していたこともあって犯人に仕立て上げられました。

アフロディーテ号に追加で爆弾を仕掛けたのも美波子であり、最後に残った海藤を水中銃で殺害しようとしますが、真相に辿り着いていた小五郎によって使えなくされていました。

【結】名探偵コナン 水平線上の陰謀 のあらすじ④

絶体絶命のピンチとメダル

小五郎は本性を現した美波子に肉弾戦を挑まれますが、女とは戦わない主義であるとして反撃せず、ボコボコにされながらもコナンのアシストもあり、最後は一本背負い投げで美波子を制圧しました。

美波子を救命ボートまで連れて行ったコナンと小五郎でしたが、そこで蘭が船に戻ったまま帰ってこないことを園子に聞き、蘭を見つけ出すべく2人は再び船に戻ります。

そしてかくれんぼの時に蘭にずっとサッカーをしていたと指摘されたことを思い出し、1人残されていた蘭を無事見つけ出します。

そしてコナンと小五郎の元に、海上保安庁のヘリコプターがやってきます。

これにて一件落着かと思いきや、一同が引き上げられ始めた直後に突風でヘリコプターがあおられ、今度はコナンが船に取り残されてしまいました。

何度も振り子のように揺られながら小五郎が手を伸ばしますが、なかなか掴めません。

しかし蘭と少年探偵団の作ったメダルのおかげでコナンたちは脱出に成功します。

こうして乗客は全員無事に救出され、アフロディーテ号は渦に巻き込まれながら海に沈んでいきました。

名探偵コナン 水平線上の陰謀 を観た感想

今回は珍しく犯人が2人という変わったストーリでした。

珍しいと言えば、コナンが犯人のミスリードに引っかかり、小五郎さんが1人で誰の手も借りることなく真犯人に辿り着き追い詰める展開が新鮮で楽しめました。

いつもはお調子者で的外れな推理をする小五郎さんが、静かに淡々と犯人を追い詰めるさまはカッコ良く、いつもこうならいいと思いました。

また、奥さんの英里さんに似ている美波子さんが犯人でなければいいとアリバイ探しをし、必死に蘭とコナンのピンチを助けようとする家族愛の強い父親の面も見られました。

今回の作品は小五郎さんにフォーカスがあてられており、小五郎さんが好きな人には最高な映画になっていると思います。

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