映画「真夜中乙女戦争」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|二宮健

映画「真夜中乙女戦争」

監督:二宮健 2022年1月にKADOKAWAから配給

真夜中乙女戦争の主要登場人物

私(永瀬廉)
平凡な日常を送る大学生。言いようのない不満や苛立ちを抱えている

黒服(柄本佑)
全身を黒い服に包んだ謎の男。とある計画を“私”にもちかける

先輩(池田エライザ)
“私”が入学した大学の、美しく聡明な女性。

真夜中乙女戦争 の簡単なあらすじ

東京の大学に入学した、ごく平凡な“私”。

奨学金を借りながらの学生生活に閉塞感や不平等な気持ちを抱えながら日々を送っています。

そんなある日、学内で爆発騒ぎが起こり、“黒服”と運命的な出会いをします。

徐々に黒服に傾倒していく私。

次第に黒服は人生に不満を持つ人間を集め、とある計画を立てるのです。

計画に巻き込まれていく、私の姿を描いた作品です。

真夜中乙女戦争 の起承転結

【起】真夜中乙女戦争 のあらすじ①

鬱屈した毎日

「私」は東京の大学に入学するために上京します。

奨学金を借りなければならず、日々の暮らしは決して裕福ではありませんでした。

あてにしていた家庭教師のバイトも急にクビになってしまい、途方に暮れる「私。」

その時、黒い服を着た男が話しかけてきましたが、「私」は返事をしませんでした。

同級生は楽しそうにサークル活動やコンパなどに行き、青春を謳歌していますが、「私」には友人もおらず、もちろん恋人もいません。

相談する相手もいない「私」は仕方なく、日払いの深夜肉体労働バイトに行くことにします。

夜、バスに詰め込まれ作業場まで連れていかれ、罵声を浴びながら働く毎日。

窓から見える東京タワーを無気力に見つめる「私。」

明け方、解放されますが日当の6000円を握りしめ帰路につき、授業に出席するために短い仮眠をとりました。

そんなある日、「私」はつまらないフランス文学講座に苦言を呈し、教授からコーヒーをかけられます。

同級生に容量の悪さを揶揄されていると、校内の灰皿が爆発するという出来事が起こります。

爆破騒動は、最近校内で頻繁に起こっていました。

【承】真夜中乙女戦争 のあらすじ②

先輩との出会い

そんなある日、「私」はサークルに所属することにし、「かくれんぼ同好会」というサークルに興味をもちます。

同好会に入るためには面接のようなものを受けなくてはならず、「私」の面接を行ったのが「先輩」という美しい女性でした。

「私」は一目で「先輩」に惹かれます。

「先輩」は「私」に「この大学に入学して一番印象的だったのはなんですか?」と質問され、「東京タワーをみたこと」と答えます。

「私」は「東京タワーは自分にとって“不幸の根源”であり、自分はこの同好会に入ったら何もかも壊したい、一番壊したいのは自分自身かもしれない」と「先輩」に話しました。

最初は怪訝そうな表情で話を聞いていた「先輩」ですが、なにかを感じたのか歓迎コンパの招待状をくれました。

コンパの会場で「先輩」と二人で話すことになった「私」は、教授に食って掛かってコーヒーをかけられた動画をみせられ赤面します。

「先輩」は大学生はたくさん遊んで恥をかくのが大事なことだ、と語りました。

【転】真夜中乙女戦争 のあらすじ③

黒服と私

翌日、奨学金の申請会場にいた「私」は以前話しかけてきた黒服の男を見かけます。

不敵な笑みを浮かべながら近づいてくる黒服から目をそらせずにいると、黒服は喫煙所の灰皿に何かの液体を流し込みました。

その直後、誰かが煙草を灰皿に捨てた瞬間、爆発がおこります。

黒服の男は警備員に声をかけられましたが、走って逃亡を図ります。

私は追いかける警備員にとっさに足をかけて転ばせ、黒服をかばってしまいました。

そして、なぜか黒服とともにその場から逃げ、盗んだ車で逃亡しました。

たどり着いた先で、黒服と二人になる「私」に「黒服」は何のために大学に行くのか問いかけてきました。

大学を卒業して普通の幸せを手に入れるためだとはなす「私」に「黒服」は「自分で自分を呪い続けているようなもので、いつまでも幸せになれない」と言います。

「黒服」は生きる意味を問いかけてきたため「私」は「そんな質問する奴が一番嫌いだ」と言います。

盗んだ車に火をつけ、二人は見つめあいます。

やがて、「黒服」はいつの間にか姿を消してしまっており「すぐ会える」と地面にメッセージが残っていました。

「私」は「黒服」と組んで、小さないたずらを始めます。

自転車のサドルをブロッコリーにすり替える、そんな些細ないたずらは次第にエスカレートしていきます。

【結】真夜中乙女戦争 のあらすじ④

東京破壊計画

次第に「黒服」の周りには「常連」と呼ばれる連中が増えていきました。

常連は皆、社会や学校からはみ出したものの集まりでした。

次第に「黒服」のいたずらは過激になっていき、東京破壊計画を企て、その計画名を「真夜中乙女戦争」と名付けます。

それは東京を破壊し、石器時代の状態に戻すことが目的であり、東京タワーだけは遺跡として残すことにしていました。

あり日、「先輩」は「私」が一連のイタズラ騒ぎに関与していることに気付き、呼び出します。

「先輩」の友人は「黒服」の影響で内定が取り消されてしまいました。

「先輩」は「君は一体何と戦っているの?」と問いかけてこれ以上騒ぎに関与しないよう忠告しました。

「私」も「先輩」だけは「真夜中乙女戦争」に巻き込ませたくないと考えていましたが、「私」の考えや行動は既に「黒服」に見抜かれており、私は常に「黒服」や「常連」たちから監視される身となっていました。

酔いつぶれた「先輩」とホテルに入った「私」はいろいろなことを話しながらキスをしますが。

「先輩」から自分には恋人がいるし、援助交際などもしたことがあると告白されます。

翌日のクリスマス、ついに「真夜中乙女戦争」は決行され、東京都内各所は爆発していきます。

「私」はすべて終わらせるために「黒服」を刺し殺します。

そして、「先輩」に電話をしながら、すべてを告白し謝ります。

「先輩」は「最低だし、絶対許さない。

でも生きていればいい」と伝え、「私」は微笑むのです。

真夜中乙女戦争 を観た感想

独特の世界観と登場人物の名前が一切出てこないミステリアスさが癖になる作品です。

死んだ目をした「私」が陰謀に巻き込まれていくうちに生気を取り戻していく不思議さ。

ラストのうるんだ瞳と泣いてるのか笑っているのかわからない表情の永瀬廉は素晴らしいですね。

柄本佑さんの得体のしれない存在は唯一無二ですし、まさに黒服そのものですね。

先輩の抱える闇も池田エライザさんがうまく浄化させてくれましたし、ジャズシーンは最高でした。

また、とにかく映像が美しい。

窓に映る東京タワーの美しさと、最後の爆発シーンがとんでもなく幻想的で、不謹慎ではありますが美しいです。

重い話ですが、何度でも見返したくなります。

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