映画「ラーヤと龍の王国」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|ドン・ホール、カルロス・ロペス・エストラーダ

映画「ラーヤと龍の王国」

監督:ドン・ホール、カルロス・ロペス・エストラーダ 2021年3月にウォルト・ディズニー・ジャパンから配給

ラーヤと龍の王国の主要登場人物

ラーヤ(吉川愛)
本作の主人公。父を救い、楽園を取り戻そうとする責任感のある女の子。

ベンジャ(森川智之)
ラーヤの父。ラーヤに守りの「龍の石のかけら」を託して、石になってしまう。

シスー(高乃麗)
荒れた世界を救うために必要とされる希望の龍。

トゥクトゥク(ブルーノ・マーニュ)
ラーヤの相棒。大きなダンゴムシのような形をしている。

ナマーリ(伊藤静)
敵国の姫。過って「龍の石」を壊してしまい、闇の世界にしてしまう。

ラーヤと龍の王国 の簡単なあらすじ

世界の始まり。

王国は、聖なる龍に守られていました。

しかし「ドルーン」と呼ばれる煙の魔物に襲われた時、龍たちは自らを犠牲にして国を守ります。

その後、500年もの月日が経ち、人々は龍に守られていたことなどお伽話のように受け止め、人々同士の「信じる気持ち」も失っていました。

かつての龍の力が宿るとされる「龍の石」を代々守るラーヤ達でしたが、分裂した他国の少女ナマーリに石を壊されると、魔物が復活。

そこから平和を取り戻すために、大きなダンゴムシのような形のトゥクトゥクと「最後の龍とよばれる存在」を探す旅に出ます。

魔物の闇が世界を覆う時、人々は龍と共に皆の「信じる気持ち」で日常という楽園を取り戻すのでした。

ラーヤと龍の王国 の起承転結

【起】ラーヤと龍の王国 のあらすじ①

再び闇の魔物があらわれる

龍がいなくなった王国は、長い年月を経て「ハート」「テイル」「タロン」「スパイン」「ファング」の5国に分裂していました。

その中のハート国に住むラーヤは、それぞれの国の代表者達と、昔の平和の楽園「クマンドラ」の復活を試みます。

集まっても言い争いが絶えない人々でしたが、ラーヤとファング国の姫・ナマーリは仲良くなることができました。

お互いに龍への憧れもあったことから、ラーヤは龍のペンダントを貰い、お返しに「龍の石」がある場所に連れて行きます。

すると跡を付けていたナマーリ国の軍の人々が攻め入り、それに気付いた他国の者も集まってきた時、人々は過って龍の石を壊してしまいました。

すると大地はグラグラと揺れ、水は引いていき「砂漠期」が訪れます。

煙の魔物ドルーンは、人々にぶつかると皆を石に変えていってしまいました。

そして、それぞれの国の人々は、割れた石を奪い合います…。

ドルーンは、やがてラーヤ達の方へ。

ラーヤの父は、ドルーンの「水の方へは行けない」という性質を知り、ラーヤに石の欠片を託して川の方へ追いやると、自分は犠牲になってしまうのでした。

【承】ラーヤと龍の王国 のあらすじ②

希望の龍を探す旅

数年後、大人になったラーヤは、相棒のトゥクトゥクに乗って「最後の龍・シスー」を探す旅に出ていました。

初めに訪れた「砂漠のテイル国」では、途中の小川を辿っていき「お願い助けて、シスー」と水に祈ると、蒸気と光の中から水色に輝く龍が現れます。

久々に生き返ったシスーは、他の仲間がいない理由が分からずにパニック。

しかし「500年の月日が経っていること」と「当時の状況」を思い出すと、仲間の龍の力を求めて一緒に旅に出ました。

天真爛漫な龍のシスーは、おしゃべりが大好き。

そのギャップに驚きながら、ラーヤ達は次の国「タロン国」へ向かいます。

道中では、割れた龍の石の欠片を手に入れると、シスーは「銀髪の女性の姿」にも変身可能になりました。

そして同じく大人になったナマーリも、龍の石の欠片を探している途中、ラーヤの存在に気付き追ってきます。

そこでラーヤ達は、近くにあった船に逃げると、その船には小さな男の子・ブーンがいました。

この子も、ドルーンによって家族を奪われていて、家族を助けるために仲間になります。

【転】ラーヤと龍の王国 のあらすじ③

みんなを信じる気持ちとは…

次の「水上にあるタロン国」では、道端で泣いていた赤ちゃんを助けますが、その赤ちゃん・ノイと3匹の猿達からは石の欠片を奪われてしまいます。

どうやらタロン国は、スリなどの詐欺がはびこる国になっていたようです。

どうにかして石を取り戻し、他の欠片も手に入れると、シスーは「霧状の能力」を手に入れることができました。

そして、母親を石にされ1人ぼっちだったノイも仲間に加わります。

それから4カ国目の「雪山のスパイン国」では、人々を信用できなくなっているラーヤに気付くシスー。

ラーヤは、「石化してしまった父のことだけ助けられれば良い」「仲間のことも信用できない」という状態になっていました。

シスーは、「信じる気持ち」を思い出させるために、人々を信じて真っ向から立ち向かう姿を見せます。

結局、すぐに捕らえられてしまうのですが、大男のトングとともに脱出!トングも、強者達の中で孤独でいたのでした。

そしてシスーは、新たに「雨の能力」も手に入れて次の国へ。

【結】ラーヤと龍の王国 のあらすじ④

雨降って地固まる

最後に、ナマーリのいるファング国へ向かいます。

シスーは、ラーヤが子供の頃に貰ったペンダントを見て「もう一度、信じよう」と言うと、ナマーリを呼び出しました。

そして、最後の石の欠片を手に入れ、分かち合えると思った瞬間!ナマーリは、ボーガンを構えてきて、ラーヤも剣を抜きます。

シスーは、ナマーリに「信じて」と言いますが、ラーヤの動きに驚いたナマーリは、過ってシスーを打ってしまいました。

すると僅かに王国を守っていた力も無くなって、水は干上がり、ドルーンの煙で石にされていく人々…。

そして二人は、お互いにまた憎み合ってしまいました。

でもラーヤは、「どうして最後の龍が私だったのか」「私は、ただ皆を信じただけ」というシスーの言葉と、自分の驚かせてしまった言動を思い出しました。

それからはナマーリに「信じているわ」と伝えて、石の欠片を渡し、自分も石になってしまいます。

他の皆も、ラーヤに寄り添うようにして欠片を渡し、石になってしまいました。

残されたナマーリも、辺りを闇に覆われると、最後の欠片を合わせて祈ります。

すると青空が広がり、滝の溢れる大地にさまざまな色の龍の仲間たちが現れて、石化した皆のことも助けることができたのでした。

最後には、他国の人々も集まってきて、平和の楽園「クマンドラ」を復活させることができました。

ラーヤと龍の王国 を観た感想

子供も楽しめる可愛いアニメですが、大人も深い考察ができて面白い作品です。

日本人にとっては、「古事記」や「日本書紀」にあるような、八百万の神々の世界を彷彿させる作品のように感じました。

最初は、どこを見ても「平和の楽園」だったのに、人々の闇の部分が悲しい世界を作ってしまったり…。

そして世界は分断されたり、争い続けてしまうこともあります。

でも皆が、それぞれの方法と価値観で平和の方へ向かっていき、「最後にはまとまっていく」というのも理想の世界観だなと思いました。

ディズニー作品の中では、「ひとりぼっちの救世主」という新しいヒロインの誕生!他のユニークなキャラクターや、映像の美しさも魅力の作品です。

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