監督:廣木隆一 2018年4月にワーナーブラザーズから配給
ママレードボーイの主要登場人物
小石川光希(桜井日奈子)
ドタバタ離婚・再婚劇に巻き込まれた主人公。明るく元気で、感情表現が豊かな女子高生。
松浦遊(吉沢亮)
光希と共に巻き込まれたもう1人の主人公。他人に心を開くことがなかったが、光希との出会いで変わっていく。
須王銀太(佐藤大樹)
光希の幼馴染み。光希に告白されて振った過去がある。
秋月茗子(優木美青)
光希の中学からの親友。光希のよき相談相手。担任の名村先生と付き合っている。
ママレードボーイ の簡単なあらすじ
両親の離婚・旅行先で出会ったという夫婦とパートナーを入れ替えて再婚、更には小石川家と松浦家でシェアハウスを借りて共同生活という奇妙な状況に光希は巻き込まれていきます。
この両親のドタバタ離婚・再婚劇で出会った最悪の印象しかなかった遊と日々を過ごしていくうちに、幼馴染みの銀太との間で揺れながらも遊に惹かれていきます。
難しい問題を抱えつつも、甘酸っぱく爽やかなラブストーリーです。
ママレードボーイ の起承転結
【起】ママレードボーイ のあらすじ①
小石川家と松浦家の共同生活
光希は、両親から離婚と松浦家とパートナーを入れ替えて再婚するという話を聞かされます。
両家の子どもを交えた顔合わせで光希は「パパとママと一緒じゃなきゃ嫌だ!」と言います。
そこで、遊が静かに食事をしながら「何で嫌なの?」などズケズケと言ってきます。
これが遊との最初で最悪の出会いでした。
両親たちは「シェアハウスを借りて一緒に住もうと思っている」と光希の意見は全く聞かずに、どんどん話は進んで行ってしまいます。
光希の反抗も虚しく、離婚は成立し、小石川家と松浦家での共同生活の日を迎えてしまいます。
引っ越しの荷物を自分の部屋に運んでいたところ、遊に手を出してと言われて、恐る恐る手を出すとゴキブリの玩具が載せられました。
遊は、悲鳴をあげジタバタする光希を見て笑っています。
ここで、光希の遊に対する印象は更に最悪なものになってしまいます。
母の留美からは「遊くんを好きになっちゃダメよ」と釘を刺されます。
光希はこの時、絶対に好きになることなんてないと思っていたのでした。
【承】ママレードボーイ のあらすじ②
銀太は、テニスの練習試合に並々ならぬ覚悟で臨もうとしていました。
しかし、ダブルスを組む相手が試合直前のアップで負傷してしまいます。
それを観ていた光希は、まだ校内に残っている遊を探して図書館に向かいました。
テニス経験者の遊を無理やり引っ張って、銀太とダブルスを組ませることにしました。
いざ、練習試合が始まるとスマッシュも何も決まらない銀太に光希が叫びます。
「いつもみたいにカッコよくスマッシュ決めてよ!」すると、銀太は目が覚めたようにハッとなります。
タイムを取って、光希に公開告白をします。
これ以降、吹っ切れた銀太は次々とスマッシュやエースなどを決めて練習試合は勝利に終わりました。
試合後、黙って去って行く遊の背中を見ていた光希に相手チームの選手の手から誤って放れてしまったラケットが飛んできます。
銀太がそれを庇ってテニスコートに倒れ込んだところで、光希は意識を失いました。
気が付くと保健室のベッドで、誰かが近付くことに気付いて狸寝入りをすることにしました。
入ってきたのは遊で、声を掛けて寝ているのを確認すると突然キスをしてきたのです。
キスをして静かに去って行く遊が、何でこんな行動に出たのか全く分からない光希はパニックに陥っていました。
【転】ママレードボーイ のあらすじ③
遊の秘密とは、父親が要次ではないかということでした。
「本当の父親は一体誰なのか」そんな秘密を自分の心の中に隠したまま過ごしていたところ、三輪という建築家に辿り着いて、息子である悟の仲介で会いに行くことになりました。
悟が迎えに来たところに居合わせた光希も、付いていくことになりました。
三輪からは遊の母との関係について説明し、「残念ながら父親は私ではない」と言います。
遊は父親探しをまたゼロから始めることになり、一人になりたいから先に帰っていてと光希に伝えて行ってしまいます。
光希は心配なので、そこにも付いていくことにしました。
しばらくの沈黙が続いた後に、光希から話しかけます。
遊に保健室でキスされたことについて聞いてみました。
すると、平然と「したよ」と返ってきます。
遊は、光希が好きだと理由も合わせて全ての気持ちを正直に伝えます。
銀太と遊の間で揺れていた光希でしたが、ここで遊が好きだとハッキリと伝えます。
【結】ママレードボーイ のあらすじ④
光希は遊からブレスレットを貰ったお返しにと、腕時計をプレゼントすることにしました。
2人きりのリビングで腕時計を渡してキスをしようとしたところ、遊は露骨に光希を避けます。
擦れ違ったまま、遊は京都の高校に編入し、そのまま京都の大学に進学します。
光希は内緒で京都へ行き、遊の大学構内を歩いていると向かいから遊が歩いてきます。
木の影に隠れるも、遊に発見されてしまいました。
最寄りの駅まで送ってもらうも、離れたくない光希は電車に乗りません。
お互いにブレスレットと腕時計をしていることを聞いて、擦れ違っていた時間を埋めていきます。
遊の部屋に行き、別れを切り出した理由について遊は両親が今の組合せで写っている若い頃の写真を光希に見せて「血が繋がっているからダメなんだ」と話します。
今以上に関係が壊れるのが嫌な遊は、母の留美に確認の電話をしようとする光希を止めます。
光希は、カップルとして最初で最後に旅行に行こうと言います。
そのまま北九州に向かい、楽しく過ごした2人はホテルで別々の部屋に入ろうとしますが、光希は遊の姿がドアの向こうに消える前に背中に飛び付きます。
遊もそれを受け入れ、部屋に通します。
眠気に抗いながら夜を過ごすも、いつの間にか眠っていた2人でした。
一足先に起きていた遊の横顔は、覚悟を決めた表情でした。
光希も同じ覚悟であることを確認し、家に帰ります。
玄関で一呼吸してから、勢いで両親たちに話があると切り出します。
ここで、両親たちが隠していた学生時代のこと、遊の父親は要次であること、光希の父・仁と遊の母・千弥子との間の子は流産してしまったことが話されます。
両親たちは、光希と遊が付き合うことについて祝福しました。
最初は6人での生活に疎外感を感じていた光希でしたが、そんな疎外感はもう無くなっていたのでした。
ママレードボーイ を観た感想
1990年代にアニメ化もされた少女漫画の実写版です。
原作とは少々異なる点がありますが、原作を知っている方でも充分楽しめる作品になっていると思います。
光希と遊、茗子と名村先生といった違った意味のスリルのある恋愛にドキドキしながら何度も観てしまう作品です。
保健室でのキスシーンやクローゼットに駆け込むところ、いけない会瀬を遊に見られてしまった茗子など、ドキドキするシーンがたくさんありました。
この作品でとても印象的だったのが、最後の礼拝堂での2人のシーンです。
ステンドグラスから射し込む光が、晴れて付き合うことを許された2人のキラキラした雰囲気に負けないほど美しかったです。
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