監督:中野量太 202010月2日に東宝から配給
浅田家の主要登場人物
浅田政志(二宮和也)
浅田家次男。自分勝手な自由人なカメラマン。
浅田幸宏(妻夫木聡)
浅田家長男。政志に振り回されながらも応援している。
浅田章(平田満)
浅田家の父で専業主夫。政志の理解者。
浅田順子(風吹ジュン)
看護師、浅田家の大黒柱。優しくも厳しい母。
浅田家 の簡単なあらすじ
浅田家という家族のコスプレ写真集を出版し、賞を撮る政志。
その後、政志の元に家族写真を撮って欲しいという依頼が増えて行きます。
3月11日、東日本大震災が起き東北に向かった政志は小野という大学生と出会います。
小野は、津波で流された写真を洗う作業をしていて、政志もお手伝いをしながら被災者と交流していくのでした。
浅田家 の起承転結
【起】浅田家 のあらすじ①
政志(二宮和也)の父(平田満)は、カメラが好きで政志と兄・幸宏(妻夫木聡)の写真をこだわって撮って年賀状にしていました。
政志は、誕生日に父のカメラをもらいとても喜びます。
時は過ぎて、政志は写真の専門学校に進学。
単位が足りない政志は、学校からの課題をクリアしなくてはなりません。
政志は家族に相談し、あの日の光景を写真で再現します。
あの日とは、父が包丁で足を切り、政志は驚き顎を打ち、幸宏はさらに驚き階段から転倒。
そして、看護師の母(風吹ジュン)に病院で呆れられたあの日の事です。
その再現写真は、学校から評価され政志は無事卒業しました。
しかし政志は、その後全く写真に気持ちが向かなくなります。
しかし、そんな時も父は、やりたいことをやればいいと優しく見守るのでした。
政志は父のために、願いを叶えたくなります。
父の夢を聞くと、消防士になりたかったと答えるのでした。
政志は兄に頼んで、知り合いの消防士から消防車を借りてもらいます。
もちろん簡単には借りれませんが、幸宏は政志の強引さに負けて消防車を借りるのでした。
そして、浅田家4人消防士に扮して写真を撮りました。
政志は、その後母のために極道の写真、兄のためにレーサーの写真、他にもいろいろコスプレをして家族写真を撮ったのでした。
【承】浅田家 のあらすじ②
その家族写真をに自信を持って東京で勝負したくなった政志は、兄には厳しいことを言われますが、父と母は快く送り出してくれました。
けれど、兄も本当は応援していて母に頼んで政志にアルバムを渡すのでした。
政志の幼なじみで恋人の若奈(黒木華)は、アパレルの仕事で先に上京してました。
政志は、若奈をあてにしてアパートに転がりこみます。
政志は、カメラアシスタントをしながら浅田家の写真を売り込み忙しい日々を過ごします。
しかし、ただの家族写真扱いされなかなか評価されません。
ある時、若奈が政志に個展をしたらいいと場所を確保してくれました。
これが転機となり、出版社の女社長(池谷のぶえ)から好評価を得て政志は、浅田家という写真集を出します。
写真集は、売れませんが社長は政志の発想をかっていました。
社長や若奈の勘はあたり、政志は浅田家で賞を取るのでした。
若奈は、受賞を知ると改めて泣き笑いしながら浅田家の写真集を見返すのでした。
【転】浅田家 のあらすじ③
写真集、浅田家には「あなたの家族写真を撮ります」と仕事を募ってました。
初めて依頼してきたのは、岩手に住む家族です。
小学校に入学する子供がいる家族からの依頼で満開の桜の前で写真を撮りました。
また、脳腫瘍の子を持つ家族には、家族みんなで虹を描いてもらい撮りました。
政志らしい家族写真を撮り、みなに喜ばれます。
しかし、東日本大震災が起こります。
政志は、富山で個展の準備中でした。
初めて仕事を依頼された岩手の家族が心配で政志は東北にクルマで向かいます。
すると避難所で泥にまみれた写真を洗う作業をしている大学生・小野(菅田将暉)に出会います。
政志はその作業を手伝い東京には帰らずしばらく手伝い続けることにしました。
政志は、避難所にいたお父さんを亡くした女の子に、家族写真を撮って欲しいと頼まれますが断るのでした。
その女の子は、お父さんの写真を探してますがなかなかみつかりません。
政志に懐いて一緒に探して欲しいと頼みますが、特別扱いは出来ないと言うのでした。
【結】浅田家 のあらすじ④
兄・幸宏から父の誕生日に帰ってこいと言われ政志は実家に帰ります。
しかし、誕生日会の最中に父は倒れてしまいました。
しばらく実家にいる政志の元に若奈がやってきて逆プロポーズするのでした。
兄と父のためにお参りする政志は、ここで父に写真を撮ってもらったことを思い出し、さらにあることに気がつきます。
慌てて東北に帰ろうとする政志に母は、脳梗塞の父を置いていくことを叱りますが送り出してくれるのでした。
お父さんの写真を探してる女の子にお父さんさんの写真が無いのは写真を撮っていたからだと、女の子のお父さんの時計を借りて家族写真を撮影し、政志はそっと気づかせるのでした。
政志の父は、意識を取り戻しまた政志に家族写真を撮ってもらいたいと言い出しました。
長らく頑張った写真を洗う作業も終わりになります。
岩手の家族の無事も知り、政志は帰りました。
そして父の葬式の写真を撮ります。
もちろんそれは、浅田家のおふざけの家族写真でした。
浅田家 を観た感想
浅田家は、政志の才能に気づいている周りの人達の愛の物語で感動しました。
自分勝手で飄々としてるように見えますが、病気の子どもがいる家族を写真に撮るときにファインダー越しに涙を流したり、東日本大震災では家族写真を撮った家族を心配し物資を運ぶ政志は優しい人です。
その優しさ温かさは、父、母、兄が政志に与えたものと同じでジーンとします。
偶然出会えた小野と写真を洗い整理する政志も淡々としてますが、内側はカメラマンとしての使命感としての抑えられない衝動が見えます。
シリアスな後半の最後の最後、笑いを持ってくるセンスが好きです。
最初のシーンとラストが繋がるのが良かったです。
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