監督:ギャヴィン・オコナー 2017年1月にワーナー・ブラザースから配給
ザ・コンサルタントの主要登場人物
クリスチャン・ウルフ(ベン・アフレック)
本作の主人公 高機能自閉症の会計士
ディナ・カミングス(アナ・ケンドリック)
リヴィング・ロボティクス者の会計係
レイモンド・キング(J.K.シモンズ)
米財務省の局長
メリーベス・メディーナ(シンシア・アダイ=ロビンソン)
米財務省の捜査官
ラマー・ブラックバーン(ジョン・リスゴー)
リヴィング・ロボティクス者の社長
ザ・コンサルタント の簡単なあらすじ
高機能自閉症のクリスチャン・ウルフは軍人の父親に育てられ、高度な会計の能力と格闘術、射撃術などを身に着けて、武器商人や麻薬カルテルなどの会計も請け負っています。
それに関心を持った財務省のキング局長は部下のメディナに調査を命じます。
ウルフはリビング・ロボティクス社の会計調査を請け負い、不審なところを見つけます。
ザ・コンサルタント の起承転結
【起】ザ・コンサルタント のあらすじ①
子供の治療施設に兄弟が連れてこられ、兄がパズルをしていますが、1つのピースが見つからないのでパニックになります。
医師は施設で暮らしてみることを提案しますが、軍人の父親は自分で育てると主張し、障害があるなら乗り越えればいいと言います。
そして30年ほどたって、兄のクリスチャン・ウルフは田舎の会計事務所で農家の夫婦の税金相談を受けていて、控除の仕方を教えた見返りに、農場に誘われたので、趣味の射撃の練習場に使わせてもらうことにします。
そのころ、財務省のキング局長は世界各地で武器商人や麻薬カルテル幹部と共に目撃されている謎の会計士に関心を持ち、部下のメディナに調査を命じます。
キング局長はメディナに犯罪歴があるのを知っていて、それを消去することを条件に調査を引き受けさせます。
クリスチャンは謎の電話相手と相談し、普通の企業であるリヴィング・ロボティクス社の会計の仕事を請け負うことにします。
クリスチャンの部屋は必要最低限の物しかなく、極端に質素な生活をしていますが、その一方で所有するトレーラーハウスの方には金の延べ棒や高価な絵画などが自動小銃などと共に隠されているのでした。
【承】ザ・コンサルタント のあらすじ②
メディナは謎の会計士の顔の形状データから、マフィアのガンビーノ一家襲撃・殺害事件の画像にたどり着き、その時の盗聴記録を取り寄せます。
その際に襲撃者が童謡を口ずさんでいることがわかり、襲撃者が何らかの精神疾患、障害の持ち主ではないかとの意見を聞かされます。
クリスチャンはリヴィング・ロボティクス社の会計上の不正を見つけますが、その夜に財務責任者の家に正体不明の男たちが侵入し、財務責任者にインシュリンの過剰摂取で死ぬか、奥さんともども惨殺されて、家に火をつけられるかを選べと言われ、前者を選びます。
翌日、クリスチャンが社に行くと、資料が片づけられていて、社長が財務責任者の死にショックを受けて、仕事の依頼自体を終了する事を伝えます。
そしてクリスチャンが農場で趣味の射撃をしていると、農家の夫婦のところに拳銃を持った男たちが来て、クリスチャンを呼ぶように脅します。
クリスチャンはその男たちを狙撃銃で片づけて、男達の一人から自分とリヴィング・ロボティクス社の会計係のディナが抹殺対処とされていることを知ります。
そのため、クリスチャンはディナのところに駆けつけ、殺し屋たちを倒した後に、ディナを連れてホテルに宿泊しますが、ディナも数学が好きということで意気投合します。
そして、社長が海外に多大に支払いをした資金で自社株を買い、株価を上げて、自分たちが資金を調達しやすいようにしていたという仕組みをティナに教えます。
【転】ザ・コンサルタント のあらすじ③
財務省のメディナは大量の納税記録を調査し、そこからクリスチャンの会計事務所を突き止め、自宅を家宅調査します。
そこでキング局長とへこんだ保温水筒を見つけ、クリスチャンのことを教えられます。
マフィアのガンビーノ一家を担当していた会計士のフランシスが当局に保護を求めた際に、キング局長が調査を担当しましたが、その際に同じ刑務所の同房にいたのがクリスチャンで、そこでフランシスから様々なテクニックを教えられました。
しかし、ガンビーノ一家を有罪にできなかったことから、フランシスは釈放され、ガンビーノ一家に囚われて拷問の末に殺されます。
そのことを知ったクリスチャンが刑務所を脱獄し、ガンビーノ一家を襲撃し、そこにいた部下たちとボスを殺害したのでした。
そこに張り込みで居合わせたキング局長ですが、クリスチャンに銃を突き付けられ「いい父親だったか?」と聞かれ、「できるだけいい父親であろうとした」と答えたので、撃たれずに解放されたのでした。
脱獄の際に看守の頭を叩いて気絶させたのが、その保温水筒でした。
その後、キング局長に正体不明の相手から電話がかかるようになり、麻薬密輸や人身売買などの情報がもたらされるようになり、手柄に繋がったのでした。
しかし、キング局長も引退を控えているので、その電話の受け役をメディナが受け継ぐように依頼しました。
クリスチャンは不正や財務責任者の死や自分たちへの襲撃の黒幕が社長だと知り、自分とディナがこれ以上狙われないように、社長の邸宅に向かいます。
【結】ザ・コンサルタント のあらすじ④
財務責任者の抹殺や、クリスチャンとディナの抹殺を担当していたのは不正もいとわない民間軍事会社のチームでしたが、その隊長は狙撃手やセンサーを配置して、クリスチャンを迎え撃つ準備をしています。
しかしながら、あっさり狙撃手はクリスチャンに拘束されて、どういう間取りに誰が待ち構えているかを白状させられます。
そして大型ライフルでの銃撃の後クリスチャンが攻撃し、徐々にチームの隊員たちを倒していきます。
その際、クリスチャンも負傷し、残った隊員の一人が銃撃を加えますが、モニターを見ていた隊長が制止し、それでも止めない部下を自ら射殺します。
そしてクリスチャンに「兄さん」と呼びかけます。
隊長はクリスチャンの弟で兄とともに軍人の父親に育てられ、軍に入ったのちに民間軍事会社で働いていたのでした。
それを見ていたリヴィング・ロボティクス社の社長が、二人に自分がいかに国と社会に貢献しているかを力説しますが、あっさりクリスチャンは射殺します。
そしてクリスチャンは弟にそのうちに連絡すると伝え、姿を消します。
そしてディナなところには彼女の好きな作家の絵が送られてきます。
メディナはキング局長にマスコミに今回のことを説明するように言われますが、あくまでもいつもの地道な調査でいろいろと摘発できたとのみ伝えます。
そしてクリスチャンは一人トレイラーハウスを運転して姿を消すのでした。
ザ・コンサルタント を読んだ読書感想
高機能自閉症、民間軍事会社、株価操作など、さまざまな要素がパズルのように組み合わされ、最後のアクションシーンでつながるという独特の面白みのある映画でした。
表情が乏しいベン・アフレックの演技がはまっていました。
謎の電話の相手が誰だか最後まで分かりませんが、解ってみると納得の展開でした。
主な登場人物たちが、それぞれ別々に登場し、それぞれ謎解きに繋がる展開で、うまくまとまっていて、監督と脚本家のうまさが伝わりました。
けっこう有名な俳優さんたちが出ていて、配役も豪華です。
続編の企画もあるとのことなので、その前に見てみてもいいでしょう。
コメント