映画「いま、会いにゆきます」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|土井裕泰

いま、会いにゆきます

監督:土井裕泰 2004年10月に東宝から配給

いま、会いにゆきますの主要登場人物

澪(竹内結子)
巧の妻。亡くなっている。

巧(中村獅童)
澪の夫。大学生の頃発症した病気のせいで日常生活に困難をきたすことがある。

佑司(武井証)
澪と巧の子ども。しっかりしている。

野口先生(小日向文世)
巧の主治医。巧と佑司を心配してくれる人。この先生が居るから澪と巧はこの森で暮らし始めた。

いま、会いにゆきます の簡単なあらすじ

雨の季節に戻ってくると言って亡くなった澪を夫と息子は待っていました。

その通りに戻ってきた澪は記憶がありませんでしたが、家族になってくれました。

夫と息子は喜びを隠せません。

夫は澪に記憶を取り戻させようと思い出話をし、記憶は戻らないまま夫婦は再び愛し合います。

しかし、あることを知り澪は別れを感じはじめていました。

いま、会いにゆきます の起承転結

【起】いま、会いにゆきます のあらすじ①

雨の季節にアーカイブ星から戻るママ

妻・澪を亡くした巧は、幼い佑司と二人で深い森の中で暮らしています。

佑司は、亡くなったママはアーカイブ星にいると信じていました。

生前澪が、作った絵本にそう書いたからです。

さらに、雨の季節に帰ってくると書いてありました。

巧は持病があり主治医である野口先生のところに通院しています。

巧は病気のせいで、仕事もスムーズには行かず、人ごみも苦手、人並みに佑司を育てることが出来ずに落ち込みます。

でも野口先生は、佑司がいるから幸せだと巧を励ましてくれる人でした。

季節は梅雨。

巧と佑司は、雨の中あるものを探していると澪が居ました。

澪は、自分が誰だか分からず戸惑っています。

佑司は、覚えていないママにショックを受けますが、今までの生活を澪に説明し元の生活に戻す努力をします。

澪は、愛くるしい佑司と生活していく上で巧と佑司と家族だったのだと受け入れていきます。

それでも記憶が戻らない澪は、巧に二人の出逢いを教えてもらうのでした。

【承】いま、会いにゆきます のあらすじ②

二人の出逢いと別れ

二人の出逢いは高2の春。

隣の席の澪を巧が好きになったのでした。

高校卒業後、澪に会いたい巧はペンを返してほしいという口実で電話します。

それがキッカケとなり二人は付き合い出しました。

出逢いの話を聞いた澪は巧に、もう一度好きになりたいと言ってくれたのです。

その後も澪の記憶は戻りませんが、あなたの奥さんでいられればそれでいいと言ってくれるのでした。

佑司と巧が雨の中探していたものは、タイムカプセルでした。

ついに佑司は、タイムカプセルを見つけました。

一方、澪も自分が生前に書いた絵本を見つけてしまいます。

巧は持病のため時折、倒れてしまうのです。

そんな巧を看病しながら澪はまた、二人の思い出を聞くのでした。

若い頃、巧と澪は一度別れてしまいます。

巧の持病は、陸上のトレーニングのし過ぎで脳の病気になり大学2年に発症しました。

巧は、そのせいで大学も陸上も辞めてしまいますが、そのことを澪に言えずにいました。

自分から澪を遠ざけたのに澪に会いたくなり東京に行った巧は、澪が男の人と一緒に居る所を偶然見てしまいます。

けれどその後、澪から電話があり二人はひまわり畑で再会し結婚しました。

【転】いま、会いにゆきます のあらすじ③

別れの予感

掃除中にふとタイムカプセルを開けてしまった澪は、過去に自分が書いた日記を読みおどろきます。

そこには、真実が隠されていました。

日記を読んでからの澪は、佑司に厳しく家事を仕込みます。

目玉焼き作り、洗濯、靴磨きを教え、ひまわりの種を植えるのでした。

そんな佑司の頑張りを巧は称え、佑司も薄っすらとそれは、ママがアーカイブ星に帰る準備をしていると感じます。

澪は、巧と同じ職場で働く女性・永瀬に会いに行きました。

もちろん永瀬は亡くなったはずの澪が現れておどろきますが、澪のお願いを聞いてくれます。

澪のお願いは、巧の生きていく力の弱さを心配し巧と佑司のことを託したいということでした。

と、お願いしたものの強い人間では無いという澪。

巧が他の誰かを愛するのは嫌だと泣き出します。

永瀬は巧はあなたしか愛せないと励まし、澪はお礼を言うのでした。

澪は、佑司の誕生日ケーキを買い追加で12年分の誕生日ケーキの予約をしました。

佑司が18歳になるまで毎年お願いしたのでした。

【結】いま、会いにゆきます のあらすじ④

澪と巧の真実は

佑司が授業を受けていると突然晴れ間が見え、帰らないといけないんだと佑司は先生に訴えます。

家に帰った佑司は、澪を探します。

家にママがまだ居て安心する佑司でした。

同じ頃、巧も慌てて家に帰ります。

しかし、巧が家に着くと澪と佑司は森に行っていませんでした。

澪は、森の中で佑司にお別れを告げます。

佑司は、自分のせいで澪が死んだと思っていたので澪に謝ります。

澪は、そんな佑司に「バカね」と言い、佑司が望まれて生まれてきたと話します。

「パパとママはそのために出会ったのかも知れない。」

といい、さらに澪は、佑司に「パパのことお願いね。」

と頼むのでした。

その後、駆け付けた巧は、澪を幸せに出来なかったと悲しみますが、澪に「ずっと幸せだった。」

と言われるのでした。

そして澪は「あなたの隣は居心地がよかった。」

といい消えてしまいました。

澪が居なくなった後、巧は澪の日記を読みます。

巧は自分が先に澪を好きになったと思っていましたが、日記には澪も巧のことを高校で出会った頃から好きだったのだと分かります。

そして、一度別れた時、男性と一緒にいた澪をみた巧。

実はその時、澪も巧に気が付き追いかけます。

その際に澪は交通事故に遭いタイムスリップしたのでした。

雨の季節にやって来たのは、佑司の母になる前の大学生の澪だったのです。

澪はタイムスリップしたことで自分の運命を知っていました。

それでも巧に会いにひまわり畑にきて、結婚したのでした。

いま、会いにゆきます を観た感想

いま、会いにゆきますは、ラストの種明かしにとっても驚きます。

しかし、種明かしを見るとこれだけ愛しあっていてもお互いの気持ちがきちんと伝わってないということがわかります。

巧は、澪を幸せに出来なかったと感じていましたが、パパがそんな気持ちでいたせいか佑司までも自分のせいでママは亡くなったとマイナス思考になっています。

未来を知った上で巧を支えようと結婚したわけですから、亡くなる前の澪は自分の運命を知っていたということです。

だったら、死の準備はできていたのでは?という疑問が残りますが、人生がこのように繰り返すならその一回目だったと考えると腑におちます。

ラストを知るとお互いが同じように同じだけ愛し合っていたということがわかり温かい気持ちになりました。

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