監督:デヴィッド・フィンチャー 1999年10月に20世紀フォックスから配給
FIGHT CLUBの主要登場人物
僕(エドワード・ノートン)
作品の主人公。平凡な日々にうんざりしている。
タイラー・ダーデン(ブラッド・ピット)
僕と偶然飛行機で出会う。ファイトクラブのリーダー。
マーラ・シンガー(ヘレナ・ボナム・カーター)
皮肉屋。タイラーと関係を持つ。
ボブ(ミート・ローフ)
睾丸がん患者の会の参加者。
FIGHT CLUB の簡単なあらすじ
サラリーマンの僕は出張中の機内で偶然タイラーと出会います。
家が火事になり、泊まるところがなくなった僕はタイラーに連絡し、バーに行くことになります。
そして2人は殴り合いを始めます。
ファイトから得られる爽快感を得た2人の周りには同じような爽快感を求める人々が集まり、ファイトクラブを結成しました。
クラブが大きくなるにつれてタイラーの計画はどんどん大きくなり、最終的にはテロを計画することになります。
タイラーを止めようとする僕でしたが、タイラーを探っていくうちにタイラー・ダーデンという人物は自分が作り出した人格であったことに気づきます。
多重人格であることに気づいたことでタイラーの人格が暴走し始めます。
FIGHT CLUB の起承転結
【起】FIGHT CLUB のあらすじ①
毎日同じことの繰り返しで、不眠症に悩む僕は今の生活に嫌気がさしていました。
医師に不眠症の相談をするものの健康で問題ないと言われ、そんなに苦しいのなら睾丸がん患者の会に参加し、本当の苦しみの体験を聞いてくればいいと言われます。
その会で出会ったボブと苦しみの共有の末、抱擁を交わすと僕は涙があふれてきます。
その夜、僕はすっきり眠ることができ、それ以来、会に参加することになります。
睾丸がん患者の会のみならず他の会にも参加していくうちに、恐らく僕と同じくなんの病気も患ってない女性が会に参加しているのを発見し、また不眠症に陥ることになります。
その女性はマーラと言い、連絡先を交換することになります。
出張であちこちを飛び回る僕は偶然機内でタイラー・ダーデンという石鹸の販売をしている男から話しかけられます。
その夜帰宅した僕は自分の家が燃えていることに気づき、泊めてくれないかとタイラーに連絡し、バーに行くことになります。
バーで意気投合した2人、タイラーは泊まらせてほしいなら全力で俺を殴れと言い、2人は殴り合いを始めます。
お互いボロボロになった後、ファイトで得られた爽快感を味わいます。
その爽快感が忘れられない2人は殴り合いをバーの前で繰り返すようになり、その様子を目撃した人々も集まってき、参加するようになります。
そんな人々を集めて、お店の地下でファイト・クラブを結成します。
【承】FIGHT CLUB のあらすじ②
ファイト・クラブにはルールがあります。
「ルールその1、ファイト・クラブのことは口外してはいけない」、他にも一体一や降参のルールなどが設けられました。
戦いを欲していた男たちは、進んで入会し、ファイト・クラブは多いに盛り上がることになります。
口外してはいけないというルールの下、ファイト・クラブ外で出会ってもお互いを無視するが、清掃員やウェイターなどファイト・クラブの会員は急激に増加し、そこら中に会員がいることは顔の傷から明らかでした。
そうしてファイトを繰り返すことで不眠も感じなくなり、タイラーの住む家で暮らし、脂肪から石鹸を作る副業を行います。
ある日。
マーラから助けてほしいという電話がかかってくるが僕は面倒くさがって、受話器を放置しますがそれをタイラーは取り、マーラの元へ向かいます。
それ以降タイラーとマーラの中は親密になり、家にマーラを連れ込み、僕、タイラー、マーラの3人で暮らすことになります。
これ以降僕はタイラーに不満を感じるようになります。
【転】FIGHT CLUB のあらすじ③
タイラーとマーラの関係のみならず、タイラーは僕以外の会員となにか企てていることを僕は感じ、一層不満を募らせます。
タイラーは計画のために何人かの会員を家住まわせますが僕にはなにも話してはくれません。
「プロジェクト・メンヘム」と呼ばれるその計画について気になり、我慢できなくなった僕が車の中でタイラーに「プロジェクト・メンヘム」とはなんなのかと問い詰めました。
しかし、タイラーに「ルールその1質問するな」と反論され、2人は口論になります。
口論の最中タイラーは「なぜおまえの家を爆破したと思う」と僕に問いかけます。
なんと家を爆破した犯人はタイラーだったのです。
「あがくな。
身を任せろ。」
とお得意のタイラーのいつものセリフを発した後、タイラーはハンドルから手を放し、アクセルを踏み込みます。
もちろん制御が効かなくなった車は猛スピードで対向車にぶつかろうとし、大事故を起こします。
しかし、気づいたら僕はタイラーの家のベッドで寝ていました。
タイラーの姿はどこにもなく、家に住み着くようになった会員たちの中でも黒い服を着た「スペース・モンキーズ」と呼ばれる集団はもくもくと地下で作業を進め、現代社会への不満を暴力という形で表現し、街で破壊活動を開始するようになります。
タイラーの居場所は見つかることなく、僕の知り得ない規模で「プロジェクト・メンヘム」は動きはじめていたのです。
【結】FIGHT CLUB のあらすじ④
「プロジェクト・メンヘム」を止めるためにタイラーを探す僕は、家にある旅券などを手がかりにし、国内中を探し回ります。
驚くことに行く先々でファイト・クラブの支部が存在しており、タイラーの居場所を聞くとこぞって「ルールその1質問するな」と告げられます。
そんなことを繰り返しているうちにあるところで男性に「二度目ですね」と言われ、自分を知っているのかと問うと「あなたはタイラー・ダーデンさんです」と言われます。
焦った僕はあわててマーラに電話をかけます。
そして自分の正体を確認するとタイラー・ダーデンだと言われます。
ふと振り返るとそこにはタイラーがいました。
タイラーは僕が作り出したもう1つの人格で、僕の無意識で活動していたのです。
僕が悩まされていた不眠症が改善されたのは、眠っていると思っていた間、タイラーの人格として行動していたからなのでした。
自身の部屋の爆発やマーラとの関係、「プロジェクト・メンヘム」もすべてタイラーとしての僕が行っていたことだったのです。
衝撃のあまり気を失った僕は目覚めると家の中におり、「スペース・モンキーズ」は消えており、彼らが残したメモなどを頼りに資本主義システムの要である、大企業の会社に爆弾を設置し、テロを計画していることを知ります。
計画を止めるために爆弾の解除を試みる僕だったが、突然現れたタイラーとの格闘の末、気を失います。
目が覚めるとビルの高層階でタイラーに銃を突きつけられており、マーラが連れてこられるのが目に入ります。
自分の人格であるタイラーが銃を持っているということは僕が持っているということだと意識し、自身の喉を撃ちました。
タイラーは倒れたが、僕は倒れませんでした。
そして、止めることのできなかった爆弾が爆発する光景をマーラと共に見つめていました。
FIGHT CLUB を観た感想
タイラー・ダーデンという名前は映画を見る前から聞いたことがあり、有名な登場人物だということで鑑賞しました。
初めて見た際に結末に度肝を抜かれ、何度も鑑賞しました。
実は巧妙な伏線がたくさん張られていることが後から見直してわかりました。
僕とタイラーとマーラは3人で住んでいましたが、3人が同時に映し出されることはありませんでした。
ここは見直して本当に驚いたポイントです。
単純などんでん返し映画ではなく、痛烈な社会批判がテーマにされているので、非常に見ごたえがあります。
なによりタイラー・ダーデン演じるブラッド・ピットが終始かっこいいのでそれだけでも映画を見る価値あると思います。
伏線系の映画が好きな方やアクション、ミステリーが好きな方に非常におすすめの映画です。
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