「ソロモンの犬」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|道尾秀介

「ソロモンの犬」

【ネタバレ有り】ソロモンの犬 のあらすじを起承転結でネタバレ解説!

著者:道尾秀介 2007年8月に文藝春秋から出版

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ソロモンの犬の主要登場人物

秋内静(あきうちせい)
本作の主人公。相模野大学応用生物学部に所属している。自転車便「ACT」にアルバイトをしている。羽住智佳に一目惚れしている。

友江京也(ともえきょうや)
主人公の友人。巻坂ひろ子と交際している。父親と不仲。病気で左眼が全く見えていない。そのせいで車の免許が取れないことを気にしている。

羽住智佳(はずみちか )
秋内のことを下の名前で呼ぶ。これは高校時代に似たような苗字の男と色々あって避けているから。ひろ子と仲が良く、過去の浮気をしたひろ子の元恋人を殴っていた。

ソロモンの犬 の簡単なあらすじ

椎崎陽介が事故死をした現場を目撃した秋内は同じ大学の仲間である京也、ひろ子、智佳が関わっているのではないかと疑う。そこで動物に詳しい間宮未知夫に話を聞く。その結果、事故はいくつもの偶発的なことが重なって起きた悲劇だとわかる。この事故によって仲間たちの過去や人間性が判明し、関係性が変容するが、仲間は仲間のままだった。

ソロモンの犬 の起承転結

【起】ソロモンの犬 のあらすじ①

誰が殺した?

雷雨の日に秋内静は喫茶店で雨宿りをしました。

偶然にもその喫茶店に知り合いの友江京也、羽住智佳、巻坂ひろ子が居合わせました。

そこで秋内は気になっていたことを切り出します、この中に人殺しがいるのかいないのか、と。

二週間前に秋内は自転車便のアルバイトをやっている最中に片思いをしている智佳に呼び出されて海辺に行きます。

そこには仲の良い京也とひろ子がいました。

そこで今回の呼び出しが二人の気遣いによるものだと知り、有難くも落ち込みます。

秋内は気分を変えてアルバイトで同じ相模野大学の助教授である椎崎の下へ届け物を渡しに向かっていました。

その途中、ファミリーレストランのニコラスの前で椎崎の息子である陽介を見かけます。

彼は飼い犬のオービーを散歩させていました。

すると突然、オービーが車道に飛び出します。

陽介もその力に引っ張られて車道に飛び出し、トラックに轢かれてしまいました。

その場面にはニコラスから出てきた京也、智佳、ひろ子も居合わせていました。

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【承】ソロモンの犬 のあらすじ②

喫茶店が三途の川

秋内は告別式の日に動物に詳しい相模野大学教授の間宮未知夫に会いに行きます。

オービーが突然走り出した理由を聞きたかったからです。

去り際に女性にアピールするときは低い声を出したほうがいいと助言され、秋内はしっかりと記憶に残します。

事故後に行方不明だったオービーは無事に保護されて、間宮が預かることになりました。

秋内はニコラスで智佳と事故について話します。

その帰りに入り口から事故現場が丸見えだったことに気付きます。

しかし京也は全く見えなかったと話していました。

そのことに疑問を持ちます。

加えて椎崎鏡子が自殺した日、警察に通報したのも京也でした。

秋内の中で京也への疑いが大きくなります。

そこで京也は鏡子と体の関係があったことを告白します。

だから鍵を開けて家に入れたのだと説明します。

京也は大学を退学して目の治療をすると宣言します。

彼は左眼が機能していませんでした。

それら全てのことをひろ子に聞かれ、二人の関係は終わり、智佳も京也を見限ります。

後日喫茶店で三人と再会します。

しかし京也の話から自身が自転車に細工をさせられて事故をしたと思い出します。

喫茶店も京也たちも全てが自分が作り上げた幻想だと自覚しました。

【転】ソロモンの犬 のあらすじ③

下の名前

病院で死亡が確認された時、間宮は病室から出て行く人影を見つけ、尾行します。

男は漁港に向かいました。

男は秋内に仕掛けた罠を回収して倉庫の中に入っていきました。

間宮も後を追います。

しかし尾行に気付かれ、捕らえられてしまいます。

男は椎崎悟、椎崎鏡子の夫で陽介の父親でした。

悟は自殺をするために倉庫にやってきていました。

オービーが車道に飛び出したのは悟を攻撃しようとしたからで、その結果息子を死なせてしまったからでした。

悟は京也を殺そうとナイフを出した時、オービーは我が主人である陽介を守るために車道に飛び出したのでした。

そのことを目撃した秋内に知られないように罠を仕掛けて殺そうとしたと悟は打ち明けます。

秋内が死んだという話を聞いて悟は自身の行いを後悔し、自殺をしようとしていました。

しかし秋内は罠を回避していて、亡くなったのは秋内の祖父でした。

悟は秋内静が死んだものと誤解をしていました。

彼は病院で下の名前を確認していなかったのです。

間宮はその後、秋内とはオービーによって助けられます。

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【結】ソロモンの犬 のあらすじ④

新たな関係性

秋内は事の顛末を京也やひろ子、智佳に説明していませんでした。

悟は人生をやり直すと漁港から姿を消しました。

秋内は間宮から悟に殺されそうになっていたことを聞かされます。

危篤になった祖父から秋内たちのバーベキューを行なったメンバーに連絡するように秋内の母親が命令されました。

そのおかげで秋内は罠が仕掛けられた道の手前でUターンすることができたのでした。

駅で京也の見送りにひろ子と智佳が現れます。

二人は来ないと思っていた秋内は驚きます。

京也は椎崎鏡子の自殺の原因が自分自身にあると悔いていました。

京也と鏡子は不倫関係だったのです。

京也は故郷の四国へと帰ります。

間宮たちにそれぞれ礼を言います。

秋内とは目の治療が終えたら免許を取って助手席に乗せることを約束します。

その時に京也は秋内のことを思わずお前と呼んで焦ります。

カッコつけていた京也がようやく素を出した瞬間でした。

最後に京也はオービーに挨拶を済ませ、新幹線に乗っていきました。

その帰りにひろ子にそそのかされて秋内は思い切って智佳に声をかけます。

間宮の言いつけ通りに低い声を出します。

ただ思った以上に声が低く、智佳は驚き間宮は呆れていました。

ソロモンの犬 を読んだ読書感想

夢オチかいって突っ込みたくなる展開の作品でした。

話の冒頭で秋内たちが喫茶店で偶然再開して事故について話し合うというのがあるんですが、これが夢でした。

そもそも京也とひろ子、智佳の関係性は最悪だったのに、仲良く喫茶店に来ている時点で違和感はあったんですけどね。

まさかの夢オチでした。

悟が秋内を殺したと思ったけど、死んだのは祖父の方で勘違いしていたっていうオチもありましたが、ギャグっぽい作品なのかなと思います。

ドロドロとした人間関係の話ではなく、爽やかな話でしたね。

騙されたっていう感じよりはそれありかっみたいな感覚でした。

ただ間宮教授はいいキャラをしているので彼を主役にしたシリーズを読みたくなるなと思いました。

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