「陽気なギャングが地球を回す」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|伊坂幸太郎

「陽気なギャングが地球を回す」

【ネタバレ有り】陽気なギャングが地球を回す のあらすじを起承転結でネタバレ解説!

著者:伊坂幸太郎 2003年3月に祥伝社から出版

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陽気なギャングが地球を回すの主要登場人物

成瀬(なるせ)
他人の嘘が見抜けてしまう人間嘘発見機

響野(きょうの)
でたらめのでっち上げ演説の達人

久遠(くおん)
動物大好きの天才スリ青年

雪子(ユキコ)
コンマ1秒単位の正確な体内時計を備え持った女性

田中(たなか)
引きこもりで若者嫌いの発明家

陽気なギャングが地球を回す の簡単なあらすじ

人間の嘘を見抜く力を持つ成瀬、でたらめの言葉で言い含めてしまう響野、動物をこよなく愛す久遠、正確な体内時計を持つ雪子は、誰一人として傷つけることなく美しく事を成し遂げる銀行強盗チームです。今回も4人のチームワークによって無事に銀行強盗を成し遂げたのですが、奪ったお金を別の強盗に横取りされてしまうという事態になります。4人は、力を合わせて奪われたお金を取り返すというコメディータッチの物語です。

陽気なギャングが地球を回す の起承転結

【起】陽気なギャングが地球を回す のあらすじ①

4人の特徴

普段は公務員として働いている成瀬は、冷静で何事にも用意周到です。

また彼は、人の嘘を一瞬で見抜く能力があり、常に観察をしています。

次に、夫婦で喫茶店を経営する響野は、口から出まかせが次々と出てきます。

演説をさせれば政治家顔負けの一種の天才というところでしょうか。

成瀬とは高校時代からの親友です。

3人目の動物をこよなく愛している久遠は、このチームの最年少の若者です。

動物と自然を愛するあまり、お金が貯まるとニュージーランドで過ごし、お金が無くなると日本へ帰って来る生活をしています。

4人目の女性・雪子は正確に刻を刻むことが出来ます。

1秒の狂いもなく現場へ着くことが出来る上に、運転技術は天下一品なので、逃走の際に運転手として強盗に参加しています。

なぜ強盗が4人かと言えば、二人だと喧嘩になり、3人だと派閥が出来てしまうところから、「強盗は4人」ということになったそうです。

そして彼らのモットーは「美しく」「ロマン」を追いかけて強盗をしています。

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【承】陽気なギャングが地球を回す のあらすじ②

銀行強盗

普通に生活している中で普通に銀行強盗の計画を立てています。

それぞれが、自分の役割を承知しており、ターゲットの銀行が決まれば、準備に余念がなくなります。

銀行の下見に出かけた成瀬と久遠は怪しい警察官を見かけます。

人間嘘発見器との異名を持つ成瀬は「偽物だ」と言い、それを聞いた久遠は偽警官に声をかけます。

偽警官は、警察官マニアでコスプレを楽しんでいたことがわかります。

少々の問答がありましたが、最後は偽警官が「君たちも制服が欲しければ用意するよ」と言われて別れます。

次に、運転手の雪子は、銀行強盗をするたびに逃走車を盗み、事前に逃走ルートを下見しています。

そして、各自が準備を終えると響野が経営する喫茶店に集合し打ち合わせをします。

その時、成瀬は雪子の様子がおかしいことに気づきますが、何も言いません。

そして、銀行強盗の当日はやってきます。

響野の「ロマンはどこだ」という掛け声とともに、強盗がスタートします。

【転】陽気なギャングが地球を回す のあらすじ③

横取りされる

無事に銀行強盗を終えた4人は、雪子の運転する車で逃走します。

すると逃走の途中で一台の車が突っ込んできます。

雪子の見事な運転技術で衝突は避けられましたが、その車から男たちが降りてきて「車を寄越せ。

カバンも一緒にだ」と言い、銀行強盗で得たお金ごと横取りされます。

しかし、久遠はそんな男たちの一人から、財布を刷っていました。

後日、響野の喫茶店に集まった面々は「取り返そう」と計画する。

そこで、財布に入っていた免許証から仲間の一人を特定し、家に行ってみることにしました。

その家の合鍵を引きこもりで発明家の田中に造るように依頼します。

鍵を受け取った成瀬は雪子と一緒に横取犯の家に行きます。

そこで目にしたのは「死体」です。

どうやら仲間割れのようです。

そこから、横取犯の黒幕の一味に雪子の元旦那がいることがわかり、雪子が息子を守るためにワザと横取されたことを白状します。

その事実がわかると成瀬は雪子の元旦那を仲間に引き入れ、横取犯に罠を仕掛けます。

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【結】陽気なギャングが地球を回す のあらすじ④

元旦那を信用していない雪子は彼が仲間に入っても「裏切る」と断言するが、成瀬は聞き入れず、次の銀行強盗の打ち合わせをショッピングモールで行います。

元旦那は、連絡用の携帯電話を雪子に渡し、仲間になったように振舞っています。

解散後、面々は響野の喫茶店に行き、再度打ち合わせをします。

そうです。

ショッピングモールでの銀行強盗計画は罠を仕掛けるための偽計画だったのです。

強盗は別の日の別の銀行で行うと成瀬は言い、本計画の日を迎えます。

雪子はいつも通り逃走用の車を運転し、銀行前で待機します。

そこへ、元旦那の黒幕が「計画は知っている」と現れ拳銃を雪子に突きつけます。

さらに成瀬たちが向かった銀行には、パトカーやテレビの中継車が押し寄せ、強盗が失敗に帰したと慌てます。

すると路上駐車している雪子の車へ警察官が3名職務質問にやってきます。

「車から出てください」と促され渋々雪子が外へ出た瞬間、警察官が外から車を施錠します。

あっけにとられていると、その警察官は、成瀬、久遠、響野だったのです。

混乱する雪子に、成瀬は、「あの銀行は今日が強盗に対する訓練の日」だったことを告げます。

さらに今回の逃走用の車は、引きこもりの田中から手に入れた「外から鍵を掛ければ中から開かない車」を使用し、黒幕と仲間割れした「死体」を閉じ込めたのです。

その車を放置したまま、4人は次の強盗へと計画を遂行すべき、立ち去ります。

陽気なギャングが地球を回す を読んだ読書感想

最初から最後までテンポよく物語が進んでいきます。

コメディータッチなので、飽きることなく一気に読めてしまいます。

それぞれが主人公であり、それぞれが脇役であるストーリー展開は、他にはない面白さです。

普通、銀行強盗は「悪=暗」なのですが、この作品の強盗団は「明=楽」なのです。

一人一人のキャラクターが何とも言えない愛嬌があり、思わず「がんばれ」と応援してしまう、そんな作品です。

また、銀行強盗は重々しい題材になりそうなのに、伊坂幸太郎氏の技術で彼らのコミカルな会話のやり取りが、軽快で痛快で、笑いが絶えません。

現在では、続編も出版されています。

『陽気なギャングの日常と襲撃』、『陽気なギャングは三つ数えろ』で、三作目は9年ぶりに出版されました。

面白い作品だったので、続編が出版されて喜んでいるファンも多いのではないでしょうか。

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