「リベンジ 巨大外資銀行」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|高杉良

リベンジ 巨大外資銀行(高杉良)

【ネタバレ有り】リベンジ 巨大外資銀行 のあらすじを起承転結でネタバレ解説!

著者:高杉良 2019年1月に講談社から出版

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リベンジ 巨大外資銀行の主要登場人物

西田健雄(にしだけんゆう)
主人公。日本ウェストン社の社長。

ジョエル・ランリネイ(じょえる・らんりねい)
投資銀行ダイヤモンド・ブラザーズのCEO。西田のかつての上司。

フレッド・オニール(ふれっど・おにーる)
自動車工場に勤務する労働者。

永山克幸(ながやまかつゆき)
光陵JFG銀行の頭取。

ジャック・フォームズ(じゃっく・ふぉーむず)
アメリカの財務長官。

リベンジ 巨大外資銀行 の簡単なあらすじ

西田健雄はかつて全米第2位の大手投資銀行、ダイヤモンド・ブラザーズで活躍していたエリート銀行マンです。陰謀によって銀行を追われた後は、製薬会社ウェストンの日本法人の代表として手腕を振るっています。リーマンショックでダイヤモンド・ブラザーズが未曾有の危機を迎えることによって、西田は再び戦いの場に戻ることになるのでした。

リベンジ 巨大外資銀行 の起承転結

【起】リベンジ 巨大外資銀行 のあらすじ①

ブッシュ・スタジアムの3人のそれぞれの心配事

2007年8月10日、フレッド・オニールは小学3年生のケニーを連れて地元セントルイス・カージナルスの応援に来ていました。

試合は1点を争う白熱した展開でしたが、大はしゃぎの息子とは対照的にフレッドはゲームに集中出来ません。

彼の勤め先は自動車の組み立て工場で年収は4万ドル程でしたが、低所得者向けの住宅ローン「サブプライムローン」を利用して35万ドルもの大金を借り入れています。

近頃では金利が高騰して月々の支払いが滞りがちになり不安で一杯です。

三塁側の内野席ではアメリカの大手製薬会社、ウェストンの日本法人社長を勤めている西田健雄も観戦していました。

サブプライム問題は今のところ日本企業には影響がありませんが、決して油断は出来ません。

スタジアムの貴賓席に座っているのは、投資銀行ダイヤモンド・ブラザーズのCEOを務めるジョエル・ランリネイです。

ジョエルはサブプライム関連の証券化投資に失敗していて、会社に多大な損失を与えていました。

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【承】リベンジ 巨大外資銀行 のあらすじ②

西田とダイヤモンド・ブラザーズの浅からぬ因縁

年が明けて2008年、新宿にある日本ウェストン社のオフィスビルの中で西田が心配しているのはアメリカ国内の混乱が日本にまで波及してくることです。

普段から決済口座として取引のある、光陵JFG銀行の新宿西口支店から100億円もの融資を取り付けることに成功します。

半年後には更に500億円の追加融資によって、日本法人ばかりではなくウェストンのアメリカ本社の危機を救うことになりました。

この時の西田の手腕は光陵JFG銀行の頭取、永山克幸にまで伝わるようになります。

西田が永山に呼び出された場所は、丸の内にある銀行本店の頭取室です。

永山は経営の危機に瀕しているダイヤモンド・ブラザーズへ、1兆円ものの出資を検討していました。

アメリカ政府からの依頼でもあり、無下に断る訳にはいきません。

西田がかつてダイヤモンド・ブラザーズで企業買収を担当していたこと、社長のジョエルの裏切りによって本社を追われたこと。

永山は西田の過去を知った上で、彼の行動力と洞察力を高く買っています。

西田は金融危機を救うため、そしてジョエルともう一度勝負するためにウェストン社の日本法人代表を辞任して光陵JFG銀行の常務執行役員に就任するのでした。

【転】リベンジ 巨大外資銀行 のあらすじ③

ジョエルとのリベンジマッチ

光陵JFG銀行のニューヨーク支店があるのは、6番街と7番街に挟まれた高層ビルの中です。

銀行を辞めて10年のブランクがある西田に対して、現地の銀行員たちは不信感を露にしていました。

しかし海千山千のジョエルとの交渉の場で、西田は期待以上の働きを披露していきます。

巨大投資銀行のトップを目の前にしても、決して怯むことはありません。

元部下に押されっぱなしのジョエルが泣きついた相手は、米国財務長官としてウォール街を支配するジャック・フォームズです。

3人はマンハッタンのセントラルパークの東南に位置する、プラザホテルのスイートルームで会談を行います。

西田はダイヤモンド・ブラザーズの救済に乗り出す見返りに、財務長官にふたつの条件を提示しました。

光陵JFG銀行に決して損失を出さないと合衆国が約束すること、ダイヤモンド・ブラザーズの経営陣を一新すること。

遂に本性を現して口汚く罵るジョエルを尻目に、財務長官と西田は固い握手を交わすのでした。

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【結】リベンジ 巨大外資銀行 のあらすじ④

リーマンショックの収束と終わらない戦い

2009年、西田は一連の活躍によってダイヤモンド・ブラザーズの取締役会の役員にスカウトされ生活の拠点をニューヨークに移していました。

いつものように本社ビルの駐車場で社用車に乗り込もうとしていた時に、見知らぬ白人の大男が殴りかかってきます。

警備員に取り押さえられたその男の名前は、フレッド・オニール。

勤務先の自動車メーカーを解雇された上に、サブプライムローンで購入した自宅を差し押さえられたことを逆恨みした犯行です。

西田は投資銀行がどれだけの一般人を不幸にしたのか考えて、暗澹たる気持ちになってしまいました。

フレッド・オニールが連行されていく同時刻、フロリダ州マイアミのリゾート地・キーウェストでジョエル・ランリネイはバカンスを謳歌しています。

再就職先は決まっていませんが、社長時代の莫大な蓄えによって当分は優雅な暮らしを送ることができるでしょう。

自らを引退へと追い込んだ日本人への復讐は、まだまだ諦めていないようです。

リベンジ 巨大外資銀行 を読んだ読書感想

世界経済に多大なる影響を及ぼしたリーマン・ショックが、日本人の製薬会社社長・アメリカ人の銀行マン・自動車工場の労働者の三者三葉の視点から映し出されていくスタイルが斬新でした。

オープニングの舞台となるミズーリ州のセントルイスで、スタジアム内に3人が偶然にも居合わせるという演出もドラマチックです。

億単位の金額が国境を越えて動く取引をテーマにしながらも、ごく普通の庶民の生活も描かれているところに共感出来ます。

格差社会への憤りをにじませつつ、次なる戦いへと繋がっていくかのようなクライマックスも印象深かったです。

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