映画「名探偵コナン 迷宮の十字路」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|こだま兼嗣

映画「名探偵コナン 迷宮の十字路」

監督:こだま兼嗣 2003年4月に東宝から配給

名探偵コナン 迷宮の十字路の主要登場人物

江戸川コナン(演:高山みなみ)
本作の主人公で、本来の姿は「東の高校生探偵」の工藤新一です。平次と「源氏蛍」の事件を追います。

毛利蘭(演:山崎和佳奈)
本作のヒロインで、新一の幼馴染です。

服部平次(演:堀川りょう)
本作のキーパーソンで、「西の高校生探偵」として活躍しています。コナンの正体を知る一人で、共に「源氏蛍」の事件を追いながら初恋の少女を探しています。

遠山和葉?演:宮村優子/佐久間レイ(幼少時代)?
本作のキーパーソンで、平次の幼馴染です。平次に片思いをしています。

綾小路文麿(演:置鮎龍太郎)
京都府警捜査一課の警部です。あだ名は公家出身なことから「おじゃる警部」と呼ばれ、一番の親友であるシマリスをいつも連れています。

名探偵コナン 迷宮の十字路 の簡単なあらすじ

東京・大阪・京都で連続殺人事件が起こります。

翁の能面を被った犯人の目撃証言や義経記が持ち去られていたことから、被害者たちは「源氏蛍」という窃盗団のメンバーであることが判明します。

同じ頃、小五郎たちは山王寺の僧侶に仏像の捜索を依頼され、京都を訪れます。

仏像を盗んだ犯人は「源氏蛍」と推理したコナンは、同じ事件を追っている平次と共に協力して捜査を進めていきます。

しかし、捜査中にライダースーツを着た人物に襲撃されます。

さらに、その夜に殺人事件が発生し、被害者が「源氏蛍」のメンバーだったことが判明します。

殺人事件と仏像、平次の初恋と水晶玉、複雑に絡み合う謎の先に待ち受け居ているものはいったい。

名探偵コナン 迷宮の十字路 の起承転結

【起】名探偵コナン 迷宮の十字路 のあらすじ①

謎の絵と源氏蛍

東京・大阪・京都で、合わせて5人の男が翁の能面を被った犯人に日本刀や弓矢で殺される事件が発生します。

警視庁・大阪・京都府警による捜査の結果、殺された5人が古美術品を狙う窃盗団「源氏蛍」のメンバーであることが判明します。

源氏蛍のメンバーは首領を義経とし、部下は弁慶以下、義経の家来の名前で呼ばれており、全員が義経記を所持していることが特徴ですが、殺されたメンバーは義経記を持ち去られていました。

この殺人によって源氏蛍の残りのメンバーは義経、弁慶、伊勢三郎の3名となりましたが、彼らの情報は年齢も性別も不明です。

同じ頃、小五郎たちは山能寺の僧侶、竜円から依頼を受け京都を訪れます。

山能寺では8年前、12年に一度公開する秘仏の薬師如来像が何者かに盗まれており、最近その仏像の在処を示すという謎の絵が差出人不明で山能寺に届き、小五郎に解読を依頼しました。

山能寺を訪ねた小五郎たちは、和尚の円海、檀家の古美術商・桜正造、能役者・水尾春太郎、古書店店主・西条大河と出会い、彼らは剣道仲間だと紹介されます。

コナンは秘仏を盗んだのは源氏蛍だと推理し、謎の絵の解読のヒントを求めて義経と弁慶に縁の深い五条大橋を訪れ、服部平次と遭遇します。

平次も源氏蛍の事件を追っていたため、ふたりで捜査を進めることになりました。

途中、コナンは平次から彼の初恋に関するエピソードを聞きます。

8年前、平次が小学校3年生の頃、京都の寺で見かけた少し年上と思しき着物を着た、手毬唄を歌っていた少女でした。

平次はその場で水晶玉を拾っており、以後彼女のことを知る手がかりとして、京都を訪れる際は必ずその水晶玉を持ち歩き、雑誌に取り上げられた際もアピールをしており、和葉もそのことを知っています。

彼らは鞍馬山を訪れますが、そこで平次がライダースーツの人物に弓矢で狙撃されます。

コナンの機転でをかわし、バイクで追跡しますが取り逃がしてしまいます。

【承】名探偵コナン 迷宮の十字路 のあらすじ②

襲撃と手毬唄

その夜、コナン一行は先斗町の御茶屋を訪れますが、そこで桜が何者かに殺害されてしまいます。

捜査の結果、桜は源氏蛍のメンバー・伊勢三郎であることが分かり、加えて桜は暗号の絵のコピーを持っていました。

平次は桜殺害の容疑者として、店にいた竜円、水尾、西条、舞妓の千賀鈴を挙げますが、店の中から凶器は発見されず、さらに納涼床にいた園子が水音を聞いていたにもかかわらず下を流れる川からも何も発見されませんでした。

その後、帰宅途中の平次と和葉が、再びライダースーツの人物に襲撃され平次が負傷します。

窮地を和葉の機転によって救われますが、何故か犯人は平次の落とした水晶玉を回収しようとした上、凶器の短刀を置いていきます。

検証の結果、桜の殺害と平次襲撃の凶器は同一のものでした。

入院中の平次でしたが、病院を抜け出してコナンと捜査を続け、その途中千賀鈴が手毬唄を歌うのを聞きます。

京都の子はこの唄で通りの名前を覚えると聞き、平次は自身の初恋の相手が彼女だと確信します。

しかし、初恋の子が歌詞の「姉さん」の部分を「嫁さん」と歌っていたことが引っかかります。

義経か弁慶のいずれかが既に死んでいる可能性が上がる中、コナンは暗号の絵は京都の通りの名を表したものであり、それを結んでできた漢字が、宝石の意味を持つ「玉」の字の点に当たる位置にある仏光寺が仏像のありかであると推理します。

また、平次の様子からかつて平次が水晶玉を拾った寺が山能寺であり、その水晶玉は仏像にはめ込まれていた白毫であること。

犯人が平次を襲撃したのは雑誌の記事から白毫を所持していることを知ったためであること。

また、義経が仏像の隠し場所を暗号として部下たちに配り、それを発見したものを次の首領とすると遺言したことから、今回の事件が起こり、犯人は唯一の生き残りとなっても暗号が解けないため、名探偵の毛利小五郎に解読を依頼したことを推理します

【転】名探偵コナン 迷宮の十字路 のあらすじ③

犯人と動機

仏光寺に着いたコナンたちは、宝があるのは移転して碑のみが残る玉龍寺であると気付きますが、平次に電話がかかってきます。

それは和葉を誘拐し、1時間後に1人で鞍馬山の玉龍寺へ来いというものでしたが、傷を負って具合の悪かった平次はその場に倒れてしまいます。

やがて平次に変装した新一が玉龍寺に現れ、推理を披露します。

犯人は桜を殺害した後、凶器を発信機とともにペットボトルに入れて流し、のちに周波数をたどって回収。

平次襲撃の際にあえて凶器を残したのは、ふたつの事件の犯人は同一ではあるが、桜殺害の容疑者から自分が外れるためだと説明します。

そして、西条の言動や所作・弓の使い手であることから、彼が犯人であると指摘します。

西条は弁慶より義経に憧れており、自ら剣道の義経流後継者を名乗ります。

源氏蛍の首領が住職で、玉龍寺を道場として使用していましたが、住職が死んで寺が取り壊されることになり、洛中に義経流の道場を作るための金を必要としたのが犯行の動機でした。

西条は仏像がこの寺にあることを聞くと、般若の面をつけた弟子たちに周りを囲ませ斬りかかります。

阿笠博士と灰原哀が開発した、風邪と同じ症状を引き起こす薬を飲んで体の抵抗力を落とした状態で白乾児を飲むことによって新一に戻ったため、体調不良と白乾児の効果が切れかけ思うように動けません。

西条の弟子に斬られそうになりますが、それは変装した平次で、平次は新一を逃がし和葉と共に寺の中へ逃げ込みます。

平次と和葉が立て籠もった部屋は和葉が閉じ込められていた部屋であり、和葉は弟子たちの会話から、予備の刀がその部屋の箪笥の「弁慶の抽斗」に入れられたことを思い出します。

そして和葉が手毬唄を歌い平次に場所を教えます。

和葉は、歌詞の「姉さん」の部分を「嫁さん」と歌いました。

箪笥から村正を入手した平次は和葉を逃しながら屋根に上がり、西条との決着に挑みます。

【結】名探偵コナン 迷宮の十字路 のあらすじ④

仏像の帰還と初恋の人

和葉が建物の外まで出たところで、新一の姿で蘭と逢い、麻酔銃で眠らせた後、小学生の姿に戻ったコナンが合流します。

平次は猛毒を塗った小太刀との二刀流を使う西条に手こずり、屋根から落ちそうになった上、弟子たちに弓で狙われます。

そこで、コナンが弟子の注意を惹きつけ、射られた矢を足場として飛び上がり、ボール射出ベルトを使って西条の小太刀を弾き飛ばし、平次は西条を峰打ちにして決着がつきます。

そこへコナンが火で呼び寄せた小五郎や警察たちが駆けつけ、西条たちは逮捕されます。

翌日、小五郎は暗号が解けないまま山能寺を去りますが、竜円と円海が扉を開けると、平次の野球帽が被せられた薬師如来像が置かれていました。

実は玉龍寺もまた上から見ると「玉」の字になっており、この字はうかんむりをつけると「宝」となりますが、うかんむりは屋根を意味しており、点の位置に当たる鐘楼の天井裏に仏像が隠されていました。

円海は「あのふたりは義経と弁慶のようないいコンビだった」と語り、それを小五郎と平次のことだと解釈した竜円を修行が足りないと笑いました。

小五郎たちを駅まで見送りに来た和葉は手毬唄を歌い、歌詞の間違いを平次に指摘されます。

それは小学校3年生の頃、平次とともに京都の親戚の家へ出かけた折に覚えたのだと和葉は言います。

着飾って化粧をした和葉を見て、そうとは知らず恋をしたことに思い至った平次は、「やっと逢えたっちゅうわけか」とつぶやきます。

蘭も新一と会ったときに汗を拭った汚れがハンカチに残っていたことに気付き、夢ではなく「やっと逢えたね」と思うのでした。

名探偵コナン 迷宮の十字路 を観た感想

この映画は、大人気「名探偵コナン」シリーズの劇場版第7作目です。

今回の作品は平次と和葉の甘酸っぱい初恋が描かれており、終始キュンキュンしてしまいました。

特に最後の、平次の初恋の人が判明するシーンの平次の表情がとても可愛いく、そのまま告白するのではとドキドキしてしまいました。

それだけでなく、現実の京都が舞台になっており、細かく再現されているので、今作を見た後に京都旅行へ行き聖地巡礼してみるとより楽しめると思います。

また、観光地や文化・歴史にも触れているので、勉強にもなり家族で見ても楽しく視聴できるので、オススメです。

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