映画「うちの執事が言うことには」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|久万真路

映画「うちの執事が言うことには」

監督:久万真路 2019年5月に東映から配給

うちの執事が言うことにはの主要登場人物

烏丸花頴(永瀬廉)
烏丸家の若き当主。色彩感知能力が高い。

衣更月蒼馬(清原翔)
烏丸家の執事。使用人たちの人望は厚い。

赤目刻弥(神宮寺勇太)
大学生でありながら洋菓子屋を経営。

うちの執事が言うことには の簡単なあらすじ

イギリス留学を終え戻ってきた烏丸花頴は、突然烏丸家の当主になり戸惑います。

そして、新たな執事・衣更月は嫌々自分の執事でいるように見えてイラつく日々。

花頴は、子供の頃から面倒見てくれていた鳳という執事を慕っていたのでした。

ある日、芽雛川家の誕生日会に行くとそこで花頴は、女性を殴ったと疑いをかけられてしまいます。

うちの執事が言うことには の起承転結

【起】うちの執事が言うことには のあらすじ①

花頴VS衣更月

イギリス留学を終え帰国した花頴は、久しぶりに自分の部屋で目覚めると見ず知らずの執事・衣更月が部屋に入ってきて戸惑います。

花頴は執事の交代、烏丸家の当主になったこと、いずれも父から直接言われることなく勝手に決められていました。

衣更月は、弁護士との面会の部屋やパンケーキの食べ方や服装のこと、花頴のやることなすことに口をはさみ注意します。

花頴は、子どもの頃からいつも一緒にいてくれた執事・鳳を慕っていました。

鳳の教えである「自分を大きく見せようとせず、小さく委縮せず、媚びて自らを変えず、強いて相手を変えることを願わず自分の陣地に招き入れる」は、いつも花頴心の中にあります。

ある日烏丸家のハウスキーパーの雪倉がぎっくり腰になり、雪倉の息子・峻と娘・美優が代わりに手伝いに来てくれました。

年の近い2人と仲良くしたい花頴でしたが、当主らしからぬ態度と衣更月に言われてしまいます。

さらに、復帰した雪倉からお花のお礼を言われて、お花を送ったのは衣更月がしてくれたことでしたが、花頴に報告がなくもめるのでした。

また別の日には、烏丸家に仔犬が迷い込み花頴はパンを与えますが、衣更月から自力で生きていける道へ送り出す方がいいと否定されます。

しかし、花頴はだったら食事を提供する代わりに働いてもらうといい仔犬を番犬として雇うことにしました。

衣更月は、花頴に一本取られるのでした。

【承】うちの執事が言うことには のあらすじ②

濡れ衣

芽雛川家肇大の誕生日会に行くことにした花頴は、衣更月の選んだネクタイを拒否し、年の近い峻にコーディネートをしてもらいます。

花頴は色彩感知能力が高く、色味に対して繊細でした。

その時、衣更月が自分に選んだネクタイを衣更月にプレゼントします。

見知らぬ人ばかりの誕生日会で気おくれする花頴でしたが、鳳の教え通り堂々としていました。

そこで大学生でありながら、洋菓子店を経営する赤目刻弥とその彼女の莉沙と知り合います。

花頴が、烏丸家の当主だとわかると周りの人はすかさず名刺を渡すのでした。

この場に疲れた花頴がトイレで休んでいると、女子トイレから悲鳴が聞こえます。

花頴が駆けつけると、莉沙が血を流して倒れていました。

そこを見たた肇大は、花頴がやったと決めてかかります。

花頴は濡れ衣を晴らそうと自分で事件を検証すると、肇大が血を洗おうと石鹸を使った時にネクタイを汚したためにネクタイを替えたのではないかと気が付きました。

意識が戻った莉沙が、肇大に殴られたと証言してくれて、花頴の疑いは晴れ一安心。

けれど、肇大はまだ花頴を侮辱しつづけ、衣更月は肇大に蹴りを入れて立ち去ります。

花頴は、衣更月が自分のためにしてくれたことを嬉しく感じました。

【転】うちの執事が言うことには のあらすじ③

狙われる烏丸家

誕生日会で出会った赤目が、ケーキを持って遊びにきてくれました。

赤目のケーキが美味しくてご機嫌な花頴でしたが、赤目は用事を思い出してすぐに帰ってしまいました。

ある日、烏丸家の運転手・駒地がドローンに着け回されて事故にあいます。

その後、雪倉はバスでスリだと容疑をかけられて警察行きに。

雪倉は迷惑をかけることを避け、退職を願い出ます。

その後、衣更月は、烏丸家をうろうろしてる赤目に会いました。

また、花頴が衣更月にプレゼントしたネクタイがゴミの中から出て来て花頴は傷つきます。

その後、また遊びにきた赤目に花頴は烏丸家に飾ってある絵を譲って欲しいと頼まれるのでした。

衣更月は、ネクタイが捨てられていた一件から烏丸家を離れますが、何かおかしいと感じ、雪倉のスリ事件について目撃者がいないかと捜索。

被害者に話を聞くことができ、目撃者の名前がオモダカだということがわかります。

雪倉は、オモダカというのは烏丸家と昔付き合いのあった画商の名前だと思い出しました。

オモダカをさがす衣更月は、関係者からオモダカと娘が写った写真を見せてもらうとそこには、ガレリア・トキヤという赤目の名前から贈られた花が写っていてピンとくるのでした。

【結】うちの執事が言うことには のあらすじ④

衣更月への信頼感

花頴は、美優から衣更月がネクタイを着けなった理由を当主よりいいものを身に着けてはいけないと言う教えを守っていたからだと聞きます。

その後、花頴は赤目を家に呼び出します。

赤目が以前言った言葉を使って、自分がすでに衣更月を信頼していたことに気が付いたと言いました。

主人として使用人を守るために、雪倉の件とネクタイをゴミ袋に入れたのは赤目だといい真実を聞き出そうとします。

その理由は赤目にしかネクタイの話をしていなかったからです。

花頴は赤目がひどいことをした理由は、子どもの頃莉沙の画廊にあった絵を色彩感知能力が高い花頴が、贋作だと指摘してしまったこと。

それにより画廊が潰れてしまったことの逆恨みだと感じて居ましたが、本当の理由は他にありました。

赤目は子どもの頃から花頴を憎んでいて莉沙を利用したのです。

幼少期に絵を見る目があった赤目は、おじい様に気に入られていました。

赤目の目利きにより、莉沙の家が経営する画廊から値が上がる絵をたくさん買い込んでいました。

しかし、赤目が気に入った絵を花頴が贋作だと指摘したことで、おじい様の信頼を失い見向きも去れなくなってしまったのです。

そのことで赤目は花頴を憎んでいました。

花頴の父は、贋作も本当の絵も大切にとっていました。

それは、赤目のおじいさんと自分の父の意思で偽物でも赤目が感動した気持ちは本物だと思い、花頴と赤目を守ってくれたのだと推察します。

赤目にひどいことをされた花頴でしたが、鳳からの教えどおり赤目を自分の輪の中に入れることにしました。

花頴は、赤目を嫌いじゃないと言うのです。

花頴と赤目は、子どもの頃にもどったような目で絵を眺めるのでした。

使用人達が烏丸家に戻り、花頴はみんなを守ると誓い、一度解雇した衣更月を自分の執事に改めて任命するのでした。

うちの執事が言うことには を観た感想

キンプリの2人が出演しているのでアイドル映画なのかと思っていたら、わりと渋めのヒューマンミステリーといった感じでした。

花頴のおとなしめな性格でありながら、喜怒哀楽がはっきりしているところや甘いものを美味しそうに食べるところがキュートです。

永瀬廉さんのしゃべり方が普段の永瀬廉ではなく一貫して花頴だったこと。

さらに、おだやかなイメージの神宮寺さんがイヤな奴を好演していたので2人とも俳優としてののびしろを感じました。

鳳の教えが心に響いたのと、細かな作法などお金持ちの世界観が日常を少し忘れさせてくれる映画でした。

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