映画「HERO (2007年)」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|鈴木雅之

映画「HERO (2007年)」

監督:鈴木雅之 2007年9月に東宝から配給

HERO (2007年)の主要登場人物

久利生公平(演:木村拓哉)
6年前に東京地方検察庁・城西支部にいたが、地方で転勤を繰り返し今作で復帰しました。通販にハマっています。

雨宮舞子(演:松たか子)
久利生と中村を担当する検察事務官です。

蒲生一臣(演:松本幸四郎)
刑事事件無罪獲得数日本一を誇る元検事の弁護士です。花岡の秘書の依頼で梅林の弁護人になります。

花岡錬三郎(演:森田一義)
山口県下関市出身の衆議院議員で元国土交通大臣です。特捜部に贈収賄疑惑で目を付けられています。

カン・ミンウ(演:イ・ビョンホン)
韓国・釜山地方検察庁の検事で36歳という若さで主任検事を務めるエリートです。

HERO (2007年) の簡単なあらすじ

6年ぶりに虹ヶ浦から東京地検・城西支部に復帰した久利生公平はある傷害致死事件の公判検事を任されます。

早期に決着がつくと思われましたが、被告人に敏腕弁護士の蒲生一臣が着くことで難航します。

更に、世間を賑わす代議士・花岡錬三郎の贈収賄疑惑も絡んできて大事になっていきます。

花岡の疑惑を何としても証明したい特捜部に互いを守るためにアリバイ工作する被疑者たち。

大きな事件を前に浮足立っている城西支部の面々と様々な思惑が絡み合う裁判に、久利生は重大な証拠を見つけるため事務官たちと奔走します。

そして、動かぬ証拠を見つけ見事有罪判決を勝ち取ります。

HERO (2007年) の起承転結

【起】HERO (2007年) のあらすじ①

証言の撤回

6年ぶりに虹ヶ浦から東京地検・城西支部に異動となった検事・久利生公平。

ある時、ニュースで、浪岡法務大臣が花岡錬三郎元国土交通大臣の贈収賄疑惑に対する東京地検特捜部の捜査に対し指揮権を発動したと報道していました。

これにより、特捜部は花岡代議士の逮捕が難しくなります。

この時、目下離婚調停で忙しい芝山に代わり、芝山が起訴した梅林圭介の傷害致死事件の公判検事を久利生が任されることになります。

久利生と彼の事務官である雨宮は実際に現場へ行き検証します。

その現場を謎の男性が見ていました。

その後、被害者の婚約者である松本めぐみに話を聞きに行きます。

そして、梅林の裁判が始まります。

早期に決着がつくと思われていましたが、容疑者が一転無罪を主張するという事態に見舞われてしまいます。

その容疑者を弁護するのは、あの時現場に来ていた謎の男性で、刑事事件無罪獲得数日本一の敏腕弁護士・蒲生一臣です。

彼は、冷静な法廷戦術で久利生を追い詰めていきます。

とある料亭で、蒲生は花岡の秘書である大藪と密会します。

更にそこで、元同期の鍋島検事に会います。

【承】HERO (2007年) のあらすじ②

車の行方

追い詰められながらも久利生は再度事件現場へ行き、そこで梅林の車で着いた傷を発見しますが車は事件翌日に処分されていました。

急いで車を処分した自動車解体工場に向かい、スクラップの山の中から件の車を探します。

その様子を東山という男が監視しており、話を聞くと特捜部の黛検事の元へ案内されます。

そして、この事件が山口県・虹ヶ浦支部赴任時に因縁があった代議士・花岡練三郎の贈収賄事件の鍵を握っていることを知らされます。

梅林の事件を知らずに、花岡のアリバイ工作に赤坂の歯科医院のビルが入っている警備員をしている彼を利用したようです。

それが逆に、花岡の事件に切り込むチャンスになりました。

そんな中、久利生は城西支部の同僚たちと共に工場で梅林の車を探します。

そんな中、雨宮が指を怪我したため久利生が事務所に絆創膏を貰いに行くと、車を韓国に不正輸出したことが判明します。

鍋島検事の口利きで、久利生と雨宮は韓国・釜山で地元の検察のキム事務官と梅林の車を捜索します。

その過程で、麻薬密売組織の所属し梅林の車を買ったイムという男を取り逃がしてしまいます。

そのころ日本では、花岡の収賄疑惑が再浮上していました。

一方韓国に来て数日、捜索が難航する中夕食中にトイレに行った雨宮が2人組の男達に車で誘拐されます。

すぐに久利生が後を追いかけ、車の進路を塞ぐように現れたキムと彼の上司のカン検事によって助けられます。

2人組の男達は、イムとその仲間でした。

捕まったイムの証言により車は海の中から見つかりました。

この時久利生検事は、カン検事に韓国語で「彼女を絶対離すなよ」と言われます。

しかし、韓国語が分からず意味が伝わりません。

【転】HERO (2007年) のあらすじ③

目撃者と証拠

 日本に戻った2人は、車の傷と現場の縁石の傷を証拠として提出しますが、蒲生の弁護により証拠不十分になってしまいます。

裁判後、久利生は蒲生と言葉を交わし、「蒲生さんと戦えて結構充実している」と伝えます。

その頃雨宮は、裁判所前で転んだ松本を自宅へ送り届け、久利生が何度も足を運んで彼女を励ましていることを知ります。

やがて、傷害致死事件の裁判は花岡の贈収賄疑惑の今後を左右する裁判として全国民の注目を浴びるようになります。

ある時、城西支部にマスコミが大勢詰めかける中、久利生に会いに黛がやってきて、花岡を追い詰めるために梅林の裁判を特捜部が担当すると言います。

しかし、元担当の芝山と現担当の久利生が断り追い払います。

就業時間後も徹夜で久利生と雨宮と芝山は残り、資料を再度読み直しながら梅林有罪の決定打を探ります。

そんな中、末次事務官の担当している放火事件の話から9月10日にも放火していること知ります。

その日は、梅林が事件を起こした日で、放火により道路が渋滞していました。

放火が続いたため警察が野次馬の写真を撮っていたので、久利生たちはその中から梅林が写った写真を探します。

しかし、事件資料に梅林の姿はなく再び振り出しに戻ります。

そこへ再び黛がやって来て、花岡の調書を置いていきます。

それを元に久利生と雨宮は梅林が務めていたビルへ行き、そこで4台ある駐車場の内3台が住宅会社の車で埋まることに気づきます。

この事実を元に次の裁判で、花岡を証人として呼び尋問を要請します。

変わらず、放火事件の写真を見返していた雨宮は、野次馬の携帯に梅林が写っている可能性に気づきます。

ゼロではない可能性を信じて久利生を除く城西支部のメンバー達と雨宮は目撃者一人一人にあたっていきます。

【結】HERO (2007年) のあらすじ④

命の重さを知る裁判

その頃遅れて城西支部にやってきた久利生は、訪ねてきた蒲生に自分との戦いに充実感を感じるとはどういう意味か尋ねられます。

久利生は徹底的に有罪を証明して、加害者に遺族の悲しみや罪の重さを分からせるために大歓迎だと答えます。

そして、花岡を証人として召還した裁判が始まります。

その間も城西支部のメンバーは写真を探し続けます。

証言台に立った花岡に久利生が質問していきます。

花岡は、9月10日午後9時ごろに赤坂の高島デンタルクリニックに自分の車で行って虫歯治療を受けており、その時に警備員の梅林を見たと証言します。

更に贈収賄疑惑について久利生は質問し、花岡は何の矛盾のないと答えます。

しかし、微妙に証言が食い違うと言い、花岡の証言が本当なら4台中3台分は住宅会社の営業車で埋まり、残り1台は男魂と書かれた車が止まっており、花岡は駐車できないと指摘します。

あのビルに居たのは花岡か梅林のどちらか追及します。

花岡は証言を拒否しようとしますが、久利生が事件の内容を説明し「自分の利益のために事実を曲げ犯人をかばい、ウソをつく人間がいるとしたら絶対に許さない」と花岡と梅林に言います。

するとそこへ、梅林の写った写真を持った雨宮たちが駆け込んできて新しい証拠品の申請をします。

その写真は、江上検事が調べていた放火犯の物でした。

その写真を確認した蒲生は、証拠品として採用していいとそれを認めました。

花岡は焦りますが裁判官に促され退場します。

そして、蒲生は梅林が現場近くに居たことを認め、彼が犯行を行ったという立証を求めます。

一方特捜部は捜査凍結が撤廃され、花岡の強制調査に着手します。

その後、梅林は懲役8年の有罪判決が下りました。

花岡も逮捕されました。

判決後も蒲生は量刑不当として控訴をすると久利生に言い、彼らの闘いは続いていきます。

ついでに芝山の離婚も無くなりました。

HERO (2007年) を観た感想

月9オリジナルドラマ「HERO」の劇場版です。

今回は、ドラマではあまり取り上げられていない法廷劇が描かれています。

梅林の起こした傷害致死事件を元に、久利生検事と蒲生弁護士の戦いが繰り広げられます。

劇中最も印象的なのは、「これは里山さんという人の命の重さを知るための裁判なんです」という久利生検事の発言です。

今まで裁判は、被告人の罪を決めるためのものだと思っていたので、目から鱗が落ちたような心地でした。

裁判とはどういうものか。

罪の重さや被害者・遺族の気持ちなど、そういったものの向き合い方を考えさせてくれる作品です。

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