映画「Paradise Kiss」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|新城毅彦

映画「Paradise Kiss」

監督:新城毅彦 2011年6月にワーナーブラザーズから配給

Paradise Kissの主要登場人物

早坂紫(北川景子)
教育ママに育てられ進学校に通う高校生。自分の良さに気が付かずにいつも人のせいにして生きています。

ジョージ(向井理)
一見お坊ちゃまで天才肌のデザイナー志望に見えますが、実際は苦労していて考え方も大人。女たらし。

Paradise Kiss の簡単なあらすじ

母から捨てられないようにと勉強ばかりしてきた早坂紫は、ファッションショーのモデルになって欲しいと矢沢芸術学院の生徒に声をかけられます。

最初は、ヤザガクの生徒を見下していた紫でしたが夢を追いかけているその人たちが気になり出し、特にジョージには特別な感情を抱きました。

紫はジョージに触発されて、自分の夢を見つけていきます。

Paradise Kiss の起承転結

【起】Paradise Kiss のあらすじ①

ヤザガクとの出会い

進学校の受験生の早坂紫は、成績が伸び悩んでいました。

その理由は、教育ママの母親に捨てられないように、必死に勉強するも出来のいい弟に母の関心がうつり、徳森に恋をしたり集中力が切れていました。

ある日、ちょっとチャラくて怖い男の人・嵐に声をかけられて逃げた紫は、貧血を起こして建物の地下にあるアトリエに運ばれ、矢沢芸術学院通称ヤザガクに通う嵐・実和子・イザベラと出会います。

ヤザガクの卒業イベントのファッションショーのモデルとして紫をスカウトしようと嵐は声をかけたのでした。

しかし、紫はヤザガクの生徒を見下しモデルを断ります。

紫の態度が気に入らない嵐は、訂正しろと詰め寄ると、そこにジョージが帰ってきて、慌てて逃げ出す紫です。

紫はジョージを一目みて、怖いと思ったのでした。

次の日ジョージは、紫の高校に来て紫をヤザガクに連れて行きます。

ヤザガクの生徒は、みな個性豊かな服装で自由に過ごしていました。

ジョージは、ヤザガクの講師であるヘアメイクアップアーティストの如月先生に紫のヘアスタイルを任せます。

ジョージは、拒む紫に「お前はお前がわかっていない」と言うのでした。

結局、髪を切ってもらった紫を徳森は可愛いというのでした。

【承】Paradise Kiss のあらすじ②

制服が紫のプライド

今度はイザベラが紫を学校に迎えにきて、一緒に生地を探しにいきます。

アトリエのみんなで紫に合う生地を探します。

紫はまだモデルになるとOKしていないのに、ジョージはデザインを始めます。

紫の変化に母も担任も叱り紫は落ち込みますが、なぜかまた紫は実和子たちに会いたくなるのでした。

ジョージ達は、洋服を作って委託販売していました。

そのブランド名は「Paradise Kiss」ジョージの理想の女性ミューズのために作った服は紫のサイズにピッタリでした。

紫はなぜか、ジョージに幼少の頃母に厳しくされた話をして、自分の道はこっちだったかもと話をするとラブホテルに連れ込まれてしまいます。

抵抗する紫に、母やジョージたちといった人のせいばかりにする紫に自分の意志はどこにあるのかと押さえつけます。

しかし、紫は自分が進学校に入るためにどれだけ苦労したか、この制服が自分のプライドで意志だと言い返し「モデルくらいやってやる」と吐き捨て出て行きました。

【転】Paradise Kiss のあらすじ③

ファッションショー

紫が徳森と一緒にいるところにジョージが来て、徳森はつきまとうのは辞めて下さいと怒ります。

そこに、実和子がやってきて、徳森と実和子が幼なじみだということを知り、嵐と実和子と徳森は同じ団地でとても仲良しだったのです。

嵐も徳森も実和子が大切でしたが、徳森だけが引っ越して3人のバランスが崩れたのでした。

紫は母にモデルをやりたいと言うと母に頬をぶたれます。

紫は家出をし、ジョージのマンションのゲストルームに住むことに。

そこへ、ジョージの両親が来ますがジョージは両親のことを俺を生んだ女とその愛人だと紫に伝え、ただのお坊ちゃまじゃないと知るのでした。

紫は自立するためアルバイトを探します。

ジョージは如月先生に頼んで、紫にモデルの仕事を紹介しますが、怖気ついてジョージに電話します。

ジョージは紫に、プロのモデルに見劣りしないと勇気つけるのでした。

ジョージの家には今まで作った服がたくさんあり、思い出が詰まった服は売らないけどいずれは大切な人に着てもらうと話します。

「Paradise Kiss」の服は売れず、アトリエは解散することになり、ジョージは卒業後パリに修業に行くといい、ファッションショーのドレスがみんなで作る最後のドレスになります。

ファッションショーのリハーサルで、上手く歩けなかった紫は真剣味が足りなかったと後悔します。

しかし、ジョージはいつも紫は頑張っているフリ、悩んでいるフリをしてるだけだと苛立つのでした。

泣く紫に、イザベラは心が女性だと子供の頃に打ち明けたらジョージがドレスを作ってくれた話をします。

女性は、着るもので生まれ変われる紫もジョージたちの作った服を着たら勇気の魔法がかかるかしらと励ましてくれました。

ファッションショーの本番前、ジョージは蝶の指輪を紫にはめて、ふらついても自分の足で歩いてこいと送り出します。

【結】Paradise Kiss のあらすじ④

卒業後

ファッションショーには、母や徳森くんも来てくれました。

紫は、自分がモデルになりジョージたちをパラダイスに連れて行くと宣言。

ファッションショーを成功させた紫にジョージはキスをしました。

しかし、ジョージ達は2位でした。

実和子と嵐は就職が決まり、徳森は受験。

受験するという紫に向かって、せっかくのモデルの才能が見つかったのに紫がどこに向かっても離れる気はないと言ってくれるのでした。

母も紫のやりたいことを認めてくれました。

そのためジョージの家を出て、家に戻る紫。

ジョージが食事に誘うも紫は徳森との先約がありました。

ジョージは、徳森とデートする紫をコーディネートしてくれますが、紫はジョージの想いが解らず途中で逃げ、追いかけてくるジョージにモデルになりたいと宣言します。

夢を掴むのは才能じゃない思いだとジョージは背中を押しました。

ジョージは、愛する紫を置いてついて来てくれるイザベラとパリへ旅立つことを決めました。

ジョージはパリに行った後、紫にカギを送ります。

そのカギは、倉庫のカギで、その倉庫にはジョージが作った服が置いてあり、それは紫へのプレゼントでした。

紫はジョージの想いを知り泣きます。

そして、紫は有名モデルになり、徳森とは付き合わずに振っていました。

紫はジョージに会いたくてたまりませんでした。

ニューヨークでの撮影が入り、ブロードウェイの舞台のポスターにジョージの名前があることに紫は気が付きます。

イザベラと偶然再会した紫はアトリエの場所を教えてもらいます。

アトリエには、紫の載っている雑誌がいくつもあり、アトリエで再会した2人はキスをしました。

Paradise Kiss を観た感想

原作では、ジョージは一筋縄ではいかぬタイプの男性で紫はかなり振り回されます。

映画のジョージは、まるで紫の守護神のようでダメな紫をちょっと厳し目に導いてくれる存在。

そして、紳士で仕事もできてスマートです。

原作では別れてしまう2人ですが、この映画ではジョージのレベルまで上り詰めた紫と結ばれます。

紫もそれほど依存症ではなく、夢を叶えてカッコいい女性となっていきます。

原作のドロドロした感じもたまりませんが、映画は映画で終わり方が清々しいです。

本当にジョージのような人が恋人なら気持ちが休まらないような気がしますが、映画のジョージに厳しく励まされて見たことのない世界を覗いてみたい気持ちになりました。

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