映画「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|村瀬修功

映画「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」

監督:村瀬修功 2021年6月に松竹ODS事業室から配給

機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイの主要登場人物

ハサウェイ・ノア(小野賢章)
本作の主人公。1年戦争の英雄ブライト・ノアの息子。

ギギ・アンダルシア(上田麗奈)
謎多き女性。地球への帰還シャトルで主人公と出会う

ケネス・スレッグ(諏訪部順一)
地球連邦軍所属の軍人。階級は大佐。マフティー・ナビーユ・エリン率いるテロリスト殲滅部隊の司令

レーン・エイム(斎藤壮馬)
地球連邦軍所属の軍人。新型ガンダム・ペーネロペーのパイロット。

機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ の簡単なあらすじ

ハサウェイは優秀な農業研究員ですが連邦への疑念を持っており秘匿された裏の側面として反連邦を掲げる組織のリーダー マフティー・エギーユ・エリンとして活動しています。

そんなハサウェイはハイジャック事件で正体不明の女性ギギと地球連邦軍の反連邦対策部隊司令ケネスと知り合います。

不思議な魅力を持つギギに振り回されながらハサウェイはマフティーとして現在の地球連邦の矛盾を指摘、不当な扱いを受ける宇宙からの移民への過酷な弾圧に抗議するため作戦を決行、連邦側の特殊作戦軍所属の新型ガンダム・ペーネロペーを一蹴したハサウェイはマフティーを騙ってテロ活動を行う武装組織への殲滅作戦を実行に移すのでした。

機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ の起承転結

【起】機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ のあらすじ①

英雄の息子

ネオジオン軍総帥であるシャアの反乱の最中、当時10代の少年だった主人公ハサウェイ・ノアは激しい戦闘に巻き込まれ多くの知人や恋心を抱いた少女クェスを失ってしまいます。

それから12年、たくましい青年となったハサウェイは地球で植物監視官としての訓練を受けていました。

ある日宇宙コロニーの農業ブロックから地球帰還シャトルに乗り込んだハサウェイは印象的な女性ギギと出会います。

そしてシャトルはマフティーをリーダーだと主張するテロリストによってハイジャックされます。

折しも地球ではマフティー・ナビーユ・エリン率いる反連邦組織が頻繁に活動し始めていました。

ハイジャックはハサウェイやたまたま乗り合わせたケネスの手によって鎮圧されますがその後の調書を取るため乗客は一時的な待機を余儀なくされます。

用意されたホテル内で正体不明の女性ギギや対マフティー殲滅部隊の長ケネスとの親交を深めていきます。

ギギに同行することになったハサウェイは英雄である父に対してその息子としての複雑な心境をギギに漏らします。

誰もが知る父の偉業によってくる政府高官、自分の功績でもなくでも確かに感じる父の威光にそれなりに鬱積したものを持っていたのでした。

【承】機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ のあらすじ②

移民と弾圧

地球連邦は地球環境の復興のため立場を問わず全ての人を宇宙コロニーに移民させる政策を実行していました。

過去幾度となく地球は大規模な人為的破壊に晒されました。

もはや地球に人を受け入れておくだけの猶予はなかったのです。

しかしここでも人のエゴはなくなっていませんでした。

万人を宇宙に送る政策は特権階級だけが地球での安楽な生活を送ることを容認してしまったのです。

地球に滞在するには政府の発行する許可証が必要ですがそれは特権階級にのみ発行されるもので一般市民が地球に残った地域では執拗な弾圧が行われています。

マンハンターと呼ばれる警察とも言えない組織はモビルスーツをも動員し許可証を持たない不法移民に対して暴力的で無抵抗な市民を相手に発砲することも少なくなかったのでした。

不法とされて暴力を受けても行く当てのない市民は時に怒りの声をあげますが容赦のない攻撃になすすべはなかったのでした。

人々は次第に反連邦を掲げ理想を主張するマフティー・エギーユ・エリンに希望を抱いていくのです。

【転】機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ のあらすじ③

陽動と別れ

シャトル襲撃による調査でハサウェイは一時滞在を余儀なくされていましたが裏では着々と作戦が練られていました。

ギギと行動を共にするハサウェイは連絡員と密かに作戦の概要を詰めていました。

作戦は独自に開発したモビルスーツ・メッサーによる都市駐留部隊への襲撃です。

またハサウェイのアリバイ工作もかねての行動です。

夜になり出撃するメッサーが宙を駆けます。

ほどなく連邦モビルスーツと接触、交戦を開始します。

大規模な破壊を目的としていないマフティー側は作戦通りハサウェイの滞在するホテル上部にビームを発砲、派手ではあるものの被害を抑えた一撃で戦端を開きます。

一方ギギをさりげなく逃がし仲間と合流するためホテルをでるハサウェイでしたが思いのほか戦闘は激化していました。

連邦守備部隊のモビルスーツは市街であるにもかかわらず発砲に躊躇いがなかったのです。

メッサー隊を上空から撃ちおろし気味に発砲する連邦軍グスタフカール隊。

当然市街に複数着弾しそこかしこから火の手が上がります。

市街への被害が大きくメッサー隊は苦戦を強いられます。

迂闊な行動で被害をだしてはマフティーの支持に影響が及びます。

熾烈な戦闘を経て一機が捕獲され撤退に追い込まれてしまいました。

【結】機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ のあらすじ④

マフティー・エギーユ・エリン

メッサーを捕獲し乗員の尋問をするマフティー殲滅部隊司令ケネス・スレッグはマフティーの正体に近づいていきます。

かなりの人望がありある層から支持を受ける活動家としての顔とハサウェイの時折見せる印象が重なりかけて疑念が生まれてきたのです。

そしてマフティーの居所に対する情報が入るとレーン・エイムらに出動を命じます。

ミノフスキークラフトを機体に搭載し自力での飛行能力を持つ連邦のガンダム・ペーネロペーが出撃します。

一方ギギを逃がしハサウェイとしての顔を消したマフティーが行動を開始します。

メッサーの乗員の救出と独自開発のモビルスーツの受領を目的とした作戦に取り掛かります。

衛星軌道上での受領のため大型ロケットに乗り込んだハサウェイ改めマフティーはモビルスーツを乗せた降下ポッドのランデブー地点へ飛行中、追撃のペーネロペーと邂逅します。

間一髪、ランデブーに間に合ったマフティーは降下ポッド内のクスィーガンダムを発進させます。

ペーネロペーと同じく単独での飛行が可能なガンダムであるクスィーガンダムは高機動による戦闘行動でレーンの乗るペーネロペーを翻弄します。

どちらもガンダムの名を持つ決戦兵器です。

レーンは必殺の覚悟でファンネルミサイル(思考誘導方式のミサイル)を一斉発射、勝負を決めようとします。

性能は互角、マフティーはバルカン砲による迎撃を実行すべてのミサイルの迎撃に成功しました。

そして次の一手はやはりクスィーガンダムからのファンネルミサイルによる強襲です。

必殺の攻撃を防がれたレーンは虚を突かれたか腕の差かさすがに放たれたミサイルの数発を機体に受け沈んでしまいました。

マフティーの作戦は成功し連邦軍の追撃をかわしました。

そしてステージはマフティーを騙る武装組織攻撃へと移るのでした。

拠点から進発するメッサー隊、本番はこれからです。

本編は以上です。

機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ を観た感想

逆襲のシャアで悲劇を味わったハサウェイのその後を描く本作。

モビルスーツの兵器としての魅力と怖さが存分に発揮されていると思いました。

実際のところ今までのガンダムはモビルスーツ対モビルスーツの戦いが主流であったためその巨大さと凶悪さがいまいちわかりませんでした。

本作では市街戦が描かれておりビームの一撃で大きなビルがなで斬りにされたり、その熱に煽られて翻弄される市民の描写がとてもリアルでした。

巨大なロボットはそれだけで脅威であり、ビームをバラまけばとてつもない被害をもたらすのだとちょっとだけ実感するところがありました。

従来の作品と一線を画すのがこの等身大の人間とモビルスーツという比較だと思うのです。

重量感と圧迫感を感じさせる描写はやはりアニメは進歩しているなと感じられるものでした。

ストーリー的にはこれからが本番かなと思いますが続編に期待しております。

コメント