映画「アデライン、100年目の恋」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|リー・トランド・クリーガー

映画「アデライン、100年目の恋」

監督:リー・トランド・クリーガー 2015年10月に松竹から配給

アデライン、100年目の恋の主要登場人物

アデライン・ボウマン/ジェニー( ブレイク・ライヴリー)
本作の主人公。29歳から年をとらない体になってしまった女性。

エリス・ジョーンズ(ミキール・ハースマン)
ジェニーとして生きるアデラインと出会い、恋におちた青年。

ウィリアム・ジョーンズ:(ハリソン・フォード)
エリスの父親で天文学者。60年代にアデラインと恋愛関係だった。

()

()

アデライン、100年目の恋 の簡単なあらすじ

アデライン・ボウマンはある事故をきっかけに、1900年代前半から29歳の容姿のまま全く年をとらなくなってしまった女性でした。

周りに不信に思われないために、10年ごとに名前と住所を変えて暮らしています。

孤独に生きる彼女のもとに、資産家の青年エリスが現れます。

彼は博識なアデラインに惹かれ真剣に付き合いたいと打ち明けますが、秘密を持つアデラインは彼をはねつけてしまいます。

アデライン、100年目の恋 の起承転結

【起】アデライン、100年目の恋 のあらすじ①

アデラインの秘密

2014年、資料館で働く20代後半の見た目をした美しい女性、ジェニーには、誰にも言えない秘密がありました。

彼女の生まれた年は実は1908年。

本当の名前はアデライン・ボウマン。

彼女ははじめは普通に成長し、年をとっていましたが、結婚、出産を経て夫が仕事の事故で亡くなった後、29歳の時に自動車事故に遭い、感電したことによるショックでそこから全く年をとらない体になってしまったのでした。

異様に若いままでいることに、警察から不信をもたれた彼女は、そこから身を隠して生きていくことを決めました。

それから、住所と名前を10年ごとに変えて生きてきたのです。

孤独な彼女は犬と暮らし、たまに唯一事実を知っている娘と会ってはおしゃべりをするのを楽しみにしていました。

そんな時、盲目の友人レーガンからニューイヤーパーティーに誘われます。

彼女はアデラインの外見が見えないため、言動で中年の自分と同世代だと思っていて、友人関係を結んでいたのです。

そのパーティーで、彼女はエリスという男性と出会うことになります。

【承】アデライン、100年目の恋 のあらすじ②

エリスとの出会い

パーティーのあと、エリスは、アデラインがジェニーとして働く資料館に訪れました。

実は彼は資料館の理事で、以前から彼女のことを知っていたというのです。

若くして財産を築き、今は歴史資料会の理事や寄付活動をしているというエリスに興味を惹かれていきます。

エリスも、古い野球の話を知っていたり、知識が豊富な彼女にどんどん惹かれ、深い付き合いをしたいと思うようになりました。

しかし、彼女はもともと近いうちに引っ越し、また身分を変えて生きていく予定だったのです。

そんな時、アデラインが大切にしていた愛犬が亡くなってしまいます。

傷心で連絡を絶つ彼女だったが、諦めきれないエリスは資料館で住所を聞き、彼女の前に現れます。

怒ったアデラインは別れを決意しますが、そのあと会った娘(普通に年をとっているので、見た目は老女)に信頼できる人は必ずいる、出会いは大事にしたほうがいい、と説得され、エリスのもとに行き、彼と親密に付き合っていくことを決めるのでした。

 

【転】アデライン、100年目の恋 のあらすじ③

ロンドンへ

エリスに誘われ、彼の実家に行くことになったアデライン。

妹とも会い、彼の家族とも仲良くなれそうな気がしていましたが、エリスの父親のウィリアムが、アデラインを見た途端衝撃を受けた顔をしました。

実はウィリアムは、若いころに彼女とロンドンで出会って恋に落ちた男性だったのです。

アデラインも驚きましたが、「私はジェニーで、アデラインは私の母です。」

と言って切り抜けます。

本物のアデラインは死んだということにした彼女でしたが、ウィリアムは若き日の恋を思い出し、しばらくぼんやりとしてしまうのでした。

天文学者であるウィリアムは、若き日に愛したアデラインのことを忘れられず、その後自分の発見した彗星に、彼女からとった名前を付けるほどだったのです。

ウィリアムの愛の深さを知ったアデラインは、目に涙をため、「母もあなたをとても愛していた」と告げます。

そしてその夜、アデラインはエリスから「もう君のいない人生は考えられない」と、深い愛を告げられるのでした。

【結】アデライン、100年目の恋 のあらすじ④

真実の告白、そして本当の愛

次の朝、アデラインと話していたウィリアムは、彼女の手元に傷跡があるのを見つけます。

それははるか昔、若き日の彼が彼女と過ごしていた時にうっかり作ってしまった傷で、ウィリアムが応急処置したものだったのです。

彼は衝撃を受け、同じところに傷跡があるということは、君はアデライン本人なのか、と詰め寄ります。

アデラインは泣きながらそれに頷き、ある時から年をとらない体になってしまったのだと告白します。

ウィリアムに真実を見抜かれ、もうここにはいられない、とアデラインは車でロンドンのエリスの実家を去りました。

泣きながら運転していた彼女は、衝突事故を起こし車から投げ出されてしまいます。

去ったアデラインを追っていたエリスは、彼女の車が事故に遭ったことを知り、必死の救助を行いました。

その後救急隊員の電気ショックによる蘇生処置を受け、彼女は一命をとりとめますが、そこで実は彼女の体は自然な老化現象を取り戻せるようになっていたのです。

病院に運ばれたアデラインは、エリスが自分にとってどれだけ大切な存在か改めて実感し、彼に、実は自分はジェニーではなくアデラインなのだという真実を打ち明けました。

それを受け入れたエリスは、アデラインと彼女の娘と一緒に暮らしていくことにしました。

それから1年後、エリスとパーティーに行く準備をしていたアデラインは、自分の頭にこれまでなかった白髪が生えているのに気が付きます。

これからはエリスと一緒に年を重ねていけるのだ、と驚きと感動で満たされるアデラインなのだった。

アデライン、100年目の恋 を観た感想

ブラッド・ピットの「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」を思い起こさせるような、「愛する人と一緒に年をとることができない切なさ」を感じさせる作品です。

個人的には、美しい20代のまま何十年も過ごし、いろんな男性と恋に落ちたり、いろんな場所で暮らすことができたりするのは、かなり羨ましい贅沢な人生でもあるなと思いました。

また、1920年代や1960年代のファッションをしたブレイク・ライブリーがとにかくきれいです。

所々で彼女の回想が入り、いろんな髪型、服装の姿を見せてくれるので、ファッションを見る楽しみもある映画です。

コメント