映画「モービウス」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|ダニエル・エスピノーサ

映画「モービウス」

監督:ダニエル・エスピノーサ 2022年4月にソニー・ピクチャーズから配給

モービウスの主要登場人物

マイケル・モービウス(ジャレッド・レト)
本作の主人公。天才医師として勤務しながら、自身の不知の病を治すための治療法を独自に開発している。

ルシアン・マイロ(マット・スミス)
モービウスの友人。モービウスと同様に血液疾患の病を抱え、孤独な資産家。モービウスの唯一の理解者でもあったが、研究結果をめぐり対立してしまう。

マルティーヌ(アドリア・アルホナ)
モービウスと同じ職場の同僚の女医。モービウスの持病と研究に興味を抱きながらも、モービウスを支えようとする唯一の存在。

ニコラス(ジャレッド・ハリス)
モービウスとマイロを幼いころから知る主治医

モービウス の簡単なあらすじ

マーベルコミックでもお馴染みの「スパイダーマン」に登場する宿敵ヴィランで、ヴァンパイアの要素を踏まえたモービウスがどのように誕生したのかという物語で描かれている映画です。

幼い頃から頭脳明晰だったマイケル・モービウスは、血液の難病のためギリシャの医療施設で治療を受けていました。

大人になったモービウスは、天才的な医者となり、自身の病を克服ため違法な血清を開発したのだが、思わぬ副作用によって恐ろしいモンスターへと変貌してしまう。

モービウス の起承転結

【起】モービウス のあらすじ①

医療施設で送る幼少期

両親に見捨てられ、孤児院や入院施設で育った少年マイケル・モービウスは、ギリシャの名医ニコラスの元で血液による重い病を治療するために入院生活を送っていました。

複雑な環境で生活するマイケルの、唯一の関心ごとである医学、医者になるために毎日勉強をする真面目で勤勉な少年でした。

そんな入院生活を送るある日、同じ血液の病気を抱えている少年マイロとの出会いで、なんでも話せる親友となっていきます。

しかし、生命維持装置の故障によって、隣のベットで寝ていたマイロの容体が悪化し、マイケルは咄嗟に自分の知識だけでその装置を治し、意識を取り戻させます。

それをきっかけにマイケルは、1日も早くこの病を治す治療法を考案しようと決意するのでした。

マイケルが有能な医者になる素質があると確信したニコラス医師は、マイケルに医学を学ばさせるために、アメリカの医科大学に入学させます。

時は過ぎ、天才的な医者となったマイケルは、アメリカの医療に携わりながらノーベル賞を受賞候補者として、独自に研究に取り組んでしました。

【承】モービウス のあらすじ②

違法な治療方法を発見

数多くの患者を救ってきた天才医師モービウスは、自分が余命が近いことを悟り、同じ病気を持つマイロに、治療薬を開発するための資金を出してもらい、血液の専門家として治療薬の元を求めて、コスタリカに向かいます。

野生のコウモリが生息する洞窟に向かったモービウスは、そこで原料となるコウモリを捕獲し、アメリカの研究所でコウモリが吸血する器官を摘出し、人間の細胞と組み合わせ異種の細胞を作り出します。

陰ながらモービウスの容態を心配していた同僚の女性医師マルティーヌ・バンクロフトは、モービウスが生成した血清を最初の実験者として、モービウス自身に投与する手伝いをします。

どのような副作用や反応が出るのか予想できないモービウスは、身体の様子を客観的に分析していきます。

実験室の円空間に閉じこもり、自身の血を欲する欲求と人間の容姿から吸血鬼のようなモンスターに変わっていく、感情をコントロールしようと、マルティーヌも研究室に立ち入りを拒否します。

そこへ、同じ病気を抱えるマイロが様子を見にきては、治療薬が成功したら自分にも投与してほしいと持ちかけられます。

【転】モービウス のあらすじ③

松葉付のマイロ

コウモリの血清を打ったモービウスは、次第に全身から力がみなぎり、強硬な筋肉が現れ、超人的なスピードで移動する飛行能力が現れ、さらには周囲の状況を一瞬で感知するレーダー能力を手にします。

超音波を察知し遠くでの会話や、人間の動作に敏感になったモービウスだったが、同時に精血を求める飢えたコウモリのような欲求に支配されていきます。

血を求める吸血鬼のような容姿に変貌する様子から正気を失いつつあったモービウスに、マルティーヌは輸血用の人間の血液が入った容器を準備します。

それを定期的に飲んだモービウスは、正気を取り戻し、違法な治療法としてマイロにも投与するか疑問を持ち始めます。

長年苦しんでいた血液の難病は克服できたものの、それと引き換えに超人的な能力が身についてしまったモービウスを横目にマイロは生きるために新薬を求めます。

医者としてマイロに投与することを躊躇うモービウスとマイロは口論となり、マイロはモービウスがいない間に研究室に入り込み、自ら血清を投与してしまいます。

するとみるみる奇人的な能力を手にしたマイロは、次第に外の世界へと血を求めて彷徨い始めます。

【結】モービウス のあらすじ④

マイロを阻止するモービウス

超人化したマイロは今まで苦しめられてきた難病を克服した優越感から、次々と欲望を満たしていきます。

その光景は次第にニュースになっていき、マイロの強行を阻止するために、モービウスはマイロのありかを突き止め、恩師であるニコラス医師にも事情を説明します。

また、事態を重くみたモービウスはマルティーヌに何が起こったのを話します。

監視カメラでマイロが人間を襲う映像を確認したFBIのストラウド捜査官とロドリゲス(アル)捜査官は、メディアに吸血鬼による殺人が相次いでいると映像を放送します。

その事態を知ったニコラス医師はマイロの家を訪ね、殺人を止めるように懇願します。

しかし、マイロは幼い頃からモービウスを可愛がっていたと思い込み、病を治せなかったニコラス医師の腹を刺します。

必死の状態であるニコラスにマイロはモービウスに電話をさせるが、モービウスが到着した時には既にニコラス医師は死んでいました。

その間、マイロはマルティーヌを襲い、助けに向かったモービウスは息をしていない彼女に自分の血清を口に入れます。

怒りに狂ったモービウスはコウモリの大群を操りマイロを拘束し、反抗体を注入します。

モービウス を観た感想

今までに見たことのない新しい感覚の吸血鬼(ヴァンパイア)を題材にした映画で、ホラーとサスペンスが融合した見応えのあるマーベルコミック映画の最新作でした。

主役のアメリカ人俳優ジャレッド・レトはアカデミー賞を受賞しており、本作で初めて主演に抜擢されています。

マーベル映画の第三作目で、スパイダーマンの宿敵であるヴィラン(バルチャー:エイドリアン・トゥームス)はアメリカのベテラン俳優マイケル・キートンが演じています。

劇中のどこで登場するかが見どころで、スパイダーマンのファンにとってはどのようにヴィランと関連性があるのかが楽しみです。

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